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今日は帰国日。まだ薄ぐらい6時45分にホテルを出て、ツェルマット駅に向かう。暖かい朝だ。おそらく氷点下になっていないのではないか。標高1600メートルの高所で、しかもまだ1月だというのに。
ガイドさんから切符を手渡された。改札口で読み取り機に切符のバーコードをかざして乗車。日本なら磁気切符を読み取り機に投入するのにたいして、こちらではバーコードの情報を光学的に読み取る。バーコードを印さなければならないので、切符のサイズが数倍大きく、バーコードの光学的読み取りは時間がちょっと時間がかかる。切符に関する限り磁気の方が早く小さくてすむと思うが、せかせかしない国民性か。ここにも文化の違いを感じる。 改札口。読み取り機は光学式で少々面倒
先に記したチューリッヒ散策記事の中で、「チューリッヒ中央駅でもツェルマット駅でも改札口がない」と書いたのは間違いだった。ツェルマットで下車した際に改札口がなかったのでそう書いてしまったが、乗車側には改札口はあったからだ。しかしひと駅で下車したテーッシュでは降車側の改札口はなく、切符は回収されることもない。この駅でも乗車の改札口はあったが、降車側には改札口がないということは、日本でいうところの不正乗車の余地はいくらでもある。やはり人間の良識に信頼を置き、公共交通を市民で支えようという思想が働いているからではないか。ここでチャーターバスに乗り込む。チューリッヒまで約4時間の旅だ。 この画像は下車したテーッシュで撮ったもの。だから行き先がツェルマットになっている
降車したチーッシュ駅。まだ暗い
8時になってようやく夜が明け、明るくなってきた。スイスは緯度が高いため冬は夜明けが遅いのだ。車窓を眺めていると電柱や電線がないことに気づく。むろんツェルマットに電柱や電線はなかったが、それは国際的リゾート地だけではないのだ。景観を壊すものを徹底して排除する。見事なポリシーというしかない。
ゴッペンシュタインでカートレインにバスごと乗り込む。大型バスなのでトレインに乗り込むには熟達した運転技術がいるとのこと。バスはミラーをたたんでそろそろトレインに進む。間もなく列車ごとバスは動き出した。むろん乗客は乗ったままだ。貴重な体験をした。ちょっと驚いたのは、トレインに乗り込んだ車に、フェリーなどでやっている車止めのわっぱをかませないことだ。サイドブレーキのかけ方が甘いと車が動いてしまう。日本なら考えられないことだが、ここでも利用者の良識に信頼を置いているようだ。ツェルマットに入るときもこのカートレインに乗り換えているのだが、闇夜だったので様子が分からなかったのだ。カートレインの乗車時間は15分ほどでさほど長くはない。 カートレインの様子を動画でどうぞ
では何故今もカートレインなのだろうか?ガイドさんに聞いてみた。山岳道路を作らずトンネルにしたのは、敵の侵入を防止するための歴史的経過があるようだ。侵入の恐れがあればトンネルを爆破して侵入を防ぐ、軍事的要請があったためだという。しかし第2次世界大戦までの、他国を侵略し、植民地のぶんどり合戦をやっていた帝国主義時代ならともかく、現代はそんな時代ではない。とすれば今も山岳道路や自動車用道路のトンネルを通さずカートレインにこだわっているのは何故だろう。これ以上通行量を増やさない政策的判断があるという。ツェルマットに化石燃料車の乗り入れを規制し、環境保全を貫いている。建物物の高さを規正し、様式もシャーレという地元伝統のものに統一している。観光立国に生きるポリシーが見事に貫かれている。
上高地も規制しているではないか、という声が聞こえそうである。確かに沢渡で車の乗り入れが規制されているが、上高地は人の居住が限られた観光地にすぎない。ツェルマットは鉄道が乗り入れ、数千人が住み、多くのホテルやブランド品を取り揃えている店舗が立ち並ぶ一大国際リゾート都市のことである。 トンネルを抜けるとカンデルシュテーク。小雪が舞い一面雪である。川端康成の小説「トンネルを抜けると雪国だった」(雪国)を地で行く風景である。
カンデルシュテーク駅
駅から見える尖がりの山。この山にもリフトが架かっていた
チューリッヒ空港に着き、登場手続き。Eチケットの読み取り機にチケット番号を打ち込み希望の座席を打ち込めば、チューリッヒーフランクフルトー羽田ー関空の座席まで希望通り確定してしまう。かつての搭乗手続きとはかつてが違ってしまう。ここで成田直行便で帰国する東京、関東組とはお別れ。構内でビュッフェ方式のラウンジを見つけ、搭乗までの待ち時間を利用してランチ。小皿に野菜中心にチョイス。ボトルの水と合わせ、日本円にして1800円余。やはり高い。物価が3倍というのは本当のことだ。 現地時間時14時30分、チューリッヒを飛び立ちフランクフルトへ。ツェルマットでは好天続きだったが、眼下には雲がぎっしり埋め尽くされている。広大なフランクフルト空港での乗り継ぎも、旅慣れたF女さんのリードでトラブルなく成功。15時55分、羽田へ飛び立った。 |

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根張りは、時代を感じますね。
リハビリ登山出来るまでに回復し、嬉しいです。(私事)
根気!大切と、実感です。



