《文人華》首夏献菜煎茶席には、茶花とは違う文人華と言う世界があります。この文人華、床の間の花には、花瓶を使った「投げ入れ・瓶花」と、板や籠と言ったものに花を飾る「盛り物」と言う二つの方法がありますが、この盛り物の方が表現の自由を尊ぶ煎茶趣味の世界をより色濃く表して居ます。
さて、その文人華ですが、床の間をキャンバスに見立てて、掛け軸を中心に花や果物・野菜と言った素材を使い、それらを混然一体に自分の思いを描いていきます。そして、取り合わせる花材には、故事来歴から異名が付けられ、それらを組み合わせて「雅題・がだい」と呼ばれる銘を付けるのが、もう一つの楽しみと成ります。
これが、中々に難しく、一例を挙げますと松と薔薇を合わせて「不老長春・ふろうちょうしゅん」と言う雅題が付きます。松は千年の翠と言われます様に、冬も枯れる事無く緑色の美しさを保ちます。そして、薔薇は1年中絶える事無く、様々な種類が咲き「長春花」の別名を持ちます。この二つを合わせて、この雅題が成立します。
そして、もう一つは、花材に制限が無く、全体の取り合わせで雅題を表現する場合もあります。梅雨を迎えた今を代表する雅題に、「雨後清雅」と言うものがあります。一般的には、紫陽花・青楓・撫子・百合等々を組み合わせますが、それ以外でも、雨上がりの清涼感を演出出来れば、それが一番のご馳走になります。
更に、創作雅題と言って、今までの決まり事では納まりきらない独創性を加えた花を生ける事も可能です。しかし、これには伝統を加味した上で、誰しもが納得する内容であり、一緒に喜びを感じ合える「名前」である必要があります。自分勝手やドサクサ紛れの言い逃れの様な雅題や花では、粋な世界には相応しくありません。
この様に、決まり事が在るようで無く、無い様で在るのが、煎茶の世界であり、文人趣味の世界と為ります!!
さて、今回の盛り物「首夏献菜」ですが、首夏とは夏の初めの事であり、七夕祭りに繋がる盛り物として、先祖供養、家内安全、健康増進等々、様々な思いを込めて、その年に採れた野菜を飾ります。今回は、トマト・キュウリ・茄子・ヅッキーニに、枝物に夏ハゼ、紫陽花、ギボウシ等を合わせて一つの雅題を表現しています。
日本には、春夏秋冬の季節がありますが、その時々に採れた旬の野菜を食べるのが健康に一番だと言われています。夏の野菜を、神仏並びにご先祖様へと捧げ、夏バテ知らずでお過ごし下さい。そして、四季の変化と共に、悠久の歴史の繋がりの中にこそ、私達の人生があります。感謝して、暮らして参りたいものです。
ナツハゼの花
ナツハゼ(夏櫨、学名:Vaccinium oldhamii)は全国の山地・丘陵地に生育するツツジ科スノキ属の落葉低木。この可愛らしい花が、段々とピンクに色付いてくるはずです。小さな一輪の花にも、「たましい」が宿ると信じて暮らしてきたのが、私達日本人です。情緒の国「日本」。心豊かに、過ごして参りましょう!!
偶には、食卓に並ぶ前に、野菜を飾りつけてみて下さい(笑)。野菜の供養にも為ります …by so-kei♪ |
全体表示
[ リスト ]








何時もながら素晴らしい画像です。
ナイス
2014/6/20(金) 午後 2:31
カマちゃんさん>いつもお褒めのお言葉恐縮です…
ナイス☆と共に、ありがとうございます!!
2014/6/23(月) 午後 6:05