くにしおもほゆ

羅針盤を見誤ることなかれ

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長らく気を揉ませた末に『海上保安庁法及び領海等における外国船舶の航行に関する法律の一部を改正する法律』がやっと成立した。
参議院では10日に衆議院から送付されたまま、ずっと委員会審議も何もせずに放置されていた。それが急に27日委員会付託、28日委員会通過、29日本会議付託、30日バタバタと本会議で成立してしまったのだ。
勿論、成立するに越したことはない。しかし私には大きい不満がある。
今回の改正部分は尖閣のような離島が規定されている。言い換えれば、離島以外のことは『想定の範囲外』なのだ。折角の法改正の機会なのに、条文を作る人達の何とイージーなことか。
 
空を守るレーダーサイトは離島ではないがどれも島や岬など、
かなりの「僻地」で警察はすぐには来れない。
自衛隊の警備体制は手薄である。
イメージ 1
  イメージ 2
不審船がレーダーサイト近くに着岸して上陸するのを巡視船が
見つけたとしても、海上保安官は対応できない。
県警の機動隊を運ぶよりも、海保の特別警備隊がヘリで向かう方が
遥かに早い場合がある。
だから、わざわざ「離島」という言葉を入れずに、「沿岸部」と表記すれば全てをカバーできたのだ。
イメージ 3

法案の条文を見たときからそう思ったのだけれど、
それを記事にして出したりすると、少しでも法案の勢いをそぐ結果に
なるので、ただハラハラして成立を見守っていた。
 
新しいこの法律の概略は下記のURLから、どうぞ見てください。
逮捕権の他にもあまり報道されていないことが、いくつか定められました。
http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/gian/180/meisai/m18003180045.htm

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尖閣問題で中国に対し強硬な態度を示そうとする人々は、多くがこう思っているはずだ。「いざというときは米国が守ってくれる」と。だが、果たしてそれは本当なのか。元外務省国際情報局長の孫崎享氏は、「それは従米派の人々の一方的な思い込みでしかない」と指摘する。以下、孫崎氏が語った。


米国は尖閣問題について、2つのポジションを巧妙に使い分けている。

 1つ目は、「尖閣諸島は安保条約の対象になっている」という考え方で、2010年9月に起きた尖閣沖の漁船衝突事件の際も、ヒラリー・クリントン国務長官はこのように述べている。

 確かに、日米安保条約第5条には、「日本国の施政の下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃が、自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の規定及び手続に従つて共通の危険に対処するように行動することを宣言する」とあり、尖閣が攻撃された場合、米軍が出動するのは自明なことのように思える。
 だが、そうではない。

 この条文の「自国の憲法上の規定及び手続に従つて」という表現に注目してほしい。米国の憲法では、交戦権は議会で承認されなければ行使できない。つまり、日本領土が攻撃されたとしても、米議会の承認が得られない限り、米軍は出動しないのである。

 米国のもう一つのポジションは、「領土問題については、日中どちらの立場にも与しない」というものだ。

 2005年に日米政府が署名して規定した『日米同盟 未来のための変革と再編』では、「島嶼防衛は日本の責任である」ことが明確化された。尖閣諸島も、もちろんこの対象である。米国は、中国が対台湾向けに沿岸部へ配備した強大な軍事力と、在日米軍だけで相対することを嫌がっている。だからこそ日本に責任を押しつけたのだ。

 そうはいっても、実際に尖閣が中国に奪われれば米国も黙っていないのではないか、という考えも甘い。

 アーミテージ元国務副長官は、著書『日米同盟vs.中国・北朝鮮』(文春新書)のなかで、「日本が自ら尖閣を守らなければ、我々も尖閣を守ることができなくなるのですよ」といってのけた。

 どういうことか。尖閣諸島が中国に実効支配された場合、尖閣諸島は日本の施政下から外れる。すると、尖閣諸島は日米安保条約の対象外になり、米軍の出る幕はなくなるのである。

 つまり、米国は尖閣を「安保の対象」といいながら、実際に中国が攻めてきた場合にも、さらに実効支配されたときですら、米軍が出動する義務を負わないよう、巧妙にルール作りをしてきたのである。

 1996年には、モンデール駐日大使(当時)がニューヨーク・タイムズ紙で、「米国は(尖閣)諸島の領有問題にいずれの側にもつかない。米軍は(日米安保)条約によって介入を強制されるものではない」と明言した。

 多くの日本人は「在日米軍は日本領土を守るために日本にいる」と信じている。モンデールの発言は、その日本人の思い込みと、実際の米国側の認識とのギャップ、つまり不都合な真実を明らかにしてしまった。

 いま、尖閣問題で勇ましい発言を繰り広げている親米保守の方々は、こうした米国側の認識を踏まえているのか、私にははなはだ疑問である。

【プロフィール】
まごさき・うける●1943年生まれ。外務省に入省後、駐ウズベキスタン大使、国際情報局長、駐イラン大使を経て、2009年まで防衛大学校教授。近著『戦後史の正体 1945−2012』(創元社)が大きな話題を呼んでいる。

※週刊ポスト2012年9月7日号
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以上が転載部分です。
「堕ちた天使」様から転載させて頂きました。
 
私の好きな雑誌『世界の艦船』の今月号に「尖閣衝突 問われる日本の覚悟」という記事があり著者(読売新聞主任研究員の勝俣透通氏)も以下のように書いています。
 
クリントン国務長官らは「尖閣は日米安全保障条約第5条の対象である」と明言しているが、尖閣そのものの主権や領有権については言及していない。今年5月、東京で開かれた米大使館主催のシンポジウムで、米海軍分析センター上級研究員のマイケル・マクデビッド氏(元海軍少将)は、「クリントン国務長官の発言は、日本に行政権がある以上、安保条約の対象だと言ったのであって、それを失えば安保条約の対象から外れる」と言い切った。

丹羽大使妨害の男、起訴せず 中国、行政処分の方針

2012年8月31日(金)05:55 朝日
 丹羽宇一郎・駐中国大使の公用車が27日に襲われた事件で、公用車を強引に停止させて国旗を奪って逃げた男に対し、北京市公安局は起訴などを通じ刑事責任を問うことなく、中国の「治安管理処罰法」を適用する方針を固めた。行政処分に相当し、罰金か行政拘留が科せられる見通しだ。
 中国政府関係者が30日、朝日新聞の取材に明らかにした。男は容疑を認めているという。男が乗っていた白いBMWを運転していた別の男も調べている。
 一方、北京の日本大使館は30日夜、中国外務省から「容疑者をすべて割り出し、捜査を進めている」との通告を受けたことを明らかにした
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しかし、またしても中国は頭脳プレイである。
犯人の写真を日本大使館から提供されては、事実関係から逃げられない。
そこで取敢えずは日本側に謝罪して、捜査途中であることまでを伝えて安心させる。
そして時間稼ぎをする。
中国はいま国内が微妙な時期で、あちこち根回しが必要だ。
 
ネットは犯人を英雄と称える書き込みが8割以上になる状況で、
ちょっとした泥棒でも死刑にくる国がそれができない。国内の反発が怖い。
御咎めなしとしてしまうと、(日本よりも)諸外国の見る目が怖い。
特に米国は自国のことでもないのに、この件で国務省報道官が
異例のコメントまで出して日本を後押ししてくれている。
これらを踏まえて、巧みに采配した。
 
捜査中である旨を日本側に伝えたのは外務省の「儀典局」という部署だった。
この時点で既に中国は、この事件を矮小化する方向付けを持っていたのだ。
この部署が出てきた時点で、日本は何もしなかった。
刑事事件とする扱いをせずに、外交官に対する単なる無礼とした。
これは刑事罰ではなくて、行政罰となる。
行政罰というのは交通違反の反則キップのような感じで、起訴はされない。
 
中国は罰金か簡単な拘留で終わらせる。
犯人らは高級車に乗っていて、罰金刑など痛くも痒くもない。
何かの経営者であろう。
例え簡単な拘留を受けたとしても、世間から「英雄」視されているので、
ビジネスは順風満帆になるだろう。
 
もし日本の大使車から職員が飛び出して揉みあいになったとしたら、
世界の日本をみる目は違ったと思う。
例え擦り傷ひとつ負ったとしても負傷は負傷。日本はもっと大きな声で発言できた。
「旗ぐらい呉れてやろう」と思ったのだろうか。
 
またしても「英雄」は敵側で、日本側にはいなかった。
日本外交はこの事件で、どんな教訓を得たのだろうか。
日本に異例の助太刀コメントをしてくれた米国はどう思うだろうか。
 
今からでも遅くはない、日本は犯人の厳重な処罰を要求するべきだ。
丹羽大使、最後には仕事をして終われよ!

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