|
産経2017.12.10 10:00更新 http://www.sankei.com/life/news/171210/lif1712100009-n1.html
金井宣茂さん17日に宇宙へ 「武士道精神のサムライ」 潜水医学が専門、あだ名は「ニモ」
国際宇宙ステーションの模型を前に笑顔の金井宣茂さん=
3月29日、東京都千代田区(草下健夫撮影)
宇宙飛行士の金井宣茂さん(41)の初飛行が、いよいよ17日に迫った。海上自衛隊出身の医師で、武道をたしなむことでも知られる金井さん。周囲は「物静かだが、秘めた情熱を持つ人」とその魅力を語る。
金井さんが搭乗するロシアのソユーズ宇宙船は日本時間17日午後4時21分、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打ち上げられる。改良型「ソユーズMS」の7号機に米露の飛行士と3人で乗り込み、国際宇宙ステーション(ISS)に向かう。約4カ月滞在し、来年4月中旬ごろに同じソユーズで地球に帰還する予定だ。
金井さんは平成21年、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の飛行士に選ばれた。潜水医学が専門で、海自時代はダイバーや潜水艦乗組員らの健康管理に携わった。このため米露の飛行士からは、アニメ映画の主人公の魚の名にちなんで「ニモ」のあだ名で親しまれている。
金井さんは「宇宙は飛行士だけのものではなく、もっといろいろな人が利用すべき場所だ。次世代がどんどん参加するようユニークな体験を伝えたい」と話す。
金井さんは今年11月、ソユーズ宇宙船に搭乗するための最終試験に無事合格。月末にモスクワ郊外のガガーリン宇宙飛行士訓練センターで開かれた会見には紋付きはかま姿で登場し、関係者を驚かせた。JAXAによると、会見に和装で臨んだ飛行士は初めてだ。
母校の東邦大東邦高校(千葉県習志野市)で担任だった平山顕さん(52)は「いかにも金井らしい」と感慨深げに語る。
平山さんによると、金井さんは活発な友人を静かに見守るような目立たない生徒だった。ところが放課後、弓道部の活動のため道着に着替えると背筋を伸ばし、別人のようにさっそうと道場へ向かう姿が印象的だったという。
「彼のアイデンティティーは和装にある。ピシッとした雰囲気が出ていた。物静かでも、秘めた情熱がそこに表れていた」と平山さんは振り返る。
弓道のほか合気道、居合道と武道の経験が豊富な金井さんは、宇宙でも武道の「残心(ざんしん)」を大切にしたいという。技を終えた後も気を緩めず、集中を持続するという多くの武道に共通する気構えのことだ。
宇宙での仕事は飛行士の命に直結するものや、研究者が何年もかけて準備してきた実験が多い。「だからこそ、一通り作業して終えるだけでなく一呼吸を置いて振り返り、『ああ、全部終わっている』と確認する。そういう残心が大事だ」と金井さんは説く。
海自時代に居合道を教えた五戸敏明さん(63)は「宇宙でも武道の精神を生かす心は、本当にうれしい。協調性の高い人物で、ほかの飛行士に上手に気配りをしながら、任務を成功させるはずだ」と期待を寄せる。
31年末ごろから2回目の長期滞在を控える先輩飛行士の野口聡一さん(52)も「非常にクールに見えるが、自分が信じることを大事にし、闘志や決意を強く内に秘めた人。弓道や合気道をするなど、われわれの中で最も武士道精神を持っているラストサムライだ。医師として宇宙実験への気持ちが熱く、確実に素晴らしい成果を上げる」と太鼓判を押す。
一方、友人の間ではユーモアあふれる人柄に人気が集まっているようだ。海自時代は同僚と好物の焼き肉を頻繁に食べに行く「焼肉倶楽部」を結成。メンバーの鈴木尚さん(46)は「普段は腰が低いが、あるとき『眼鏡をかけた女の子が好きだ。特に眼鏡をかけているときと、外したときのギャップにドキドキする』などと熱く語り、場を大いに盛り上げた」と明かす。
先輩飛行士の若田光一さん(54)も「静かだがユーモアがあり、緊張するような場面にはジョークでよい雰囲気を作る人」と評する。
そんな金井さんは今年8月、婚約したことを明らかにした。お相手はJAXAの年下の同僚。「結婚を前提に2年ほど交際していた。人柄が素晴らしい人。飛行士の家族は大変だが、そのことを理解してくれている」と金井さん。地球帰還後に結婚する予定だ。婚約者が眼鏡をかけているかどうかは、今後の取材で確認したい。
金井さんは同期の油井亀美也さん(47)、大西卓哉さん(41)に続く初飛行。日本人のISS長期滞在は7人目だが、ユニークな素顔を持つ金井さんの活動を通じて私たちが捉える宇宙は、今までになく新鮮なものになりそうだ。(科学部 草下健夫)
この画像、いいですね。 防衛医大卒の金井さんは、専門の潜水医学から、海中の環境と宇宙の環境が似ていることに着目してJAXAに入られました。
宇宙ではごく限られた空間で長期間ずっと同じメンバーと顔を突き合わせなければなりません。それも価値観、発想、習慣、言葉が異なるのです。
ケンカしても出ていくところはありませんから、協調性はとても大事です。
あだ名にされた「ニモ」のように仲間と交流するが、中身は硬骨のサムライといったところでしょうか。
「きぼう」実験棟を城にして、これまでの宇宙飛行士よりも実験をしっかりと遂行できることが期待されています。
|

- >
- 政治
- >
- 政界と政治活動
- >
- その他政界と政治活動






