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産経 2017.1.17 06:45更新http://www.sankei.com/life/news/170117/lif1701170005-n1.html
金星に1万キロの“弓” 探査機投入後、初の科学的成果
赤外線カメラで撮影した金星の画像。
金星の大気が山などにぶつかってできた長さ1万キロにも及ぶ弓状の模様について、日本の金星探査機「あかつき」で観測したとの研究結果を立教大などのチームが16日付の英科学誌電子版に発表した。
平成27年12月の金星軌道投入後の科学的成果は初めてという。
金星は厚い雲に覆われ、大気上層では秒速100メートルにもなる高速の風「スーパーローテーション」が吹くなど構造には謎が多い。チームの福原哲哉・立教大助教(惑星物理)は、「この成果が金星大気のメカニズム全貌を解明する手がかりにつながるとよい」と話す。
チームは雲の温度などを調べられる赤外線カメラで観測。北半球から南半球にまたがる形で、長さ約1万キロ、幅は数百キロに及ぶ弓状の模様が大気中にのびているのを発見した。
弓は周囲よりも温度が高い部分と低い部分からなり、4日間ほぼ同じ場所で観測された。
金星の表面地形を調べたところ「アフロディーテ大陸」という高地が弓の中心の下にあることが判明。地球では大気が山を越えるときなどに空気が揺れ、揺れが波として上層に伝わる現象があり、この弓も同様の仕組みでできたのではないかとチームはみている。
「あかつき」って??と感じられた方が多いのではと思います。
金星探査機「あかつき」は2010年5月にHⅡAロケット17号機で打ち上げられました。
「あかつき」が主衛星で、ロケットの余力を利用して宇宙ヨット「イカロス」と諸大学のミニ衛星4個が相乗りで一緒に打ち上げられました。
この中で宇宙ヨットの「イカロス」はエクストラ・サクセスと評価される大成功でした。
さて同年12月にメインイベントの「あかつき」の金星周回軌道投入をみんな楽しみにしていたのですが、減速して金星周回軌道に入るための逆噴射に失敗して金星を素通りし、太陽系を周回する“人工惑星”になってしまいました。
JAXAは米国のNASAの1/10の予算規模です。研究者が夫々の研究対象として、あれもやりたい、これもやりたいと構想を持って日々研究しています。実際に採用されて打上げまで到達するのはこのうちの極一部。
採用されない計画を担当している研究者のガッカリは察して余りあります。
だからこそ個々の計画はしっかりと成功させないと申し訳ないでしょう。
NASAのように1つ失敗しても、「じゃあ、もう1回」という訳にいかないのです。
そこそこの予算を使って、他のプロジェクトに競り勝って打上げが実現出来たのに、
失敗してしまいました。このチーム内に「自分の担当した部品は問題なく作動した筈だ」と主張しあって妙な空気になったらしいです。でもこんなことを言っても仕方ありません。
折しも小惑星探査機「はやぶさ」が次々起こるトラブルにその都度何とか対応して満身創痍で地球にカプセルを届けて大感動を呼び、いくつも映画が出来ました。「はやぶさ」も擬人化され、困難に負けない“ど根性”が話題になりました。
JAXAには多くの国民から「「あかつき」も「はやぶさ」のように頑張れ!」の激励が殺到したのです。
「頑張れ!」と言われても、「はやぶさ」の時とは状況が全然違い、まず失敗の原因さえも分からない。
そこでJAXAは「あかつき」の噴射機構を再現して、地上で実験したのです。
この実験だけでも予算と人員を少なからず使っています。
そして失敗の原因が突き止められ、他にも暗澹たる結果が明らかになりました。
想定外の高温が発生して噴射ノズルのかなりの部分が焼け落ちてしまったと推定され、更に燃料の残存も少ない。
さて「あかつき」は太陽を中心に、金星よりも少し内側を公転していて、両者の距離は5年後に再び接近します。このチャンスに再び金星周回の軌道に投入するという奇跡に挑戦したのです。
金星の位置は太陽に近いので、姿勢制御用のスラスタ(小型ロケット)を使って、機器類に太陽光が直射しないように、5年間常に姿勢をコントロールし続けました。
そして、何んとこのスラスタを軌道投入に使うという計画も出来上がりました。
運命の金星周回軌道再投入の日。どのタイミングで何分何秒間噴射するべきか、緻密な計算に基づいてオペレーションが実行されました。
これが奇跡のように成功したのです。
2015年に始った観測を続けて徐々に詳細に分かってきた観測結果です。
金星には標高5kmに達する「アフロディーテ」大陸というのがあり、その西部の上空にこの巨大な弓形の模様が出ます。不思議ですね。(学説はあります。)
転んだら草を掴んででも立ち上がる凄い根性の日本の研究者・技術者です。
でも本当は、もう少し予算の余裕がないといけないと思います。
愛国企業を勝手に応援します
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公式ホームページは今時点も、サイバー攻撃でアクセスできないようでしたら、こういうのは必ず復旧しますからお待ちください。
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宇宙開発
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JAXAが世界最小ロケットを公開 衛星搭載、鹿児島・内之浦宇宙空間観測所であす9日打ち上げ
公開された小型ロケット「SS520」4号機
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は9日、電柱ほどの大きさの小型ロケット「SS520」4号機を、内之浦宇宙空間観測所(鹿児島県肝付町)で公開した。人工衛星を軌道に投入する世界最小のロケットとしており、東京大が開発した超小型衛星を搭載して11日午前8時48分、同観測所から打ち上げる。
公開された小型ロケットは、グレーの機体にオレンジの線が入り、衛星を収納した先端部は黒というデザイン。打ち上げに向け、既に発射装置に据え付けられていた。
全長約10メートル、直径約50センチで、重さは2・6トン。運用中の2段式の観測ロケットを3段式に改修し、超小型衛星を軌道に投入できるようにした。機体の製造と打ち上げの費用は計約5億円という。
羽生宏人JAXA准教授は記者会見で「費用を下げるため市販品を活用した。ぜひ成功させたい」と語った。
搭載した衛星の「TRICOM1」は、縦横約10センチ、高さ約35センチ、重さ約3キロ。地球を回りながら地上の撮影やデータ通信をする。
世界最小と云っても、「衛星打ち上げロケット」としてです。
単に成層圏を観測するだけならもっと小さいです。
現にこのロケットは観測用のロケットに三段目を載せた物です。
これはJAXAのサイトの画像ですが、JAXAが少ない予算を有効に使って、とても効率良い開発をしていることがよく分かります。
このサイズのロケットは、打ち上げビジネスとして、需要が結構あるらしいです。
一番デカいロケットは国際宇宙ステーションに「こうのとり」で物資を届けるH2B.
そして今回、個別のミニ衛星打ち上げに応じるこのロケットが開発できたことで、
ラインナップの完成です。
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X線天文衛星「ひとみ」については、以前に2度ほど書きました。
順調に軌道に乗り、とても楽しみにしていただけに辛くて残念です。
通信がほとんど途絶えてしまいました。
私はこのトラブルの第一報を見たとき「「中国のキラー軍事衛星に爆破されたか(怒)!」と、一瞬思いましたが、それなら無数の破片になって飛散している筈。
「近くに別の物体があって衛星と一緒に飛行している」との米国からの情報がありました。さては宇宙空間のデブリと衝突したか!
でもデブリを詳細に観察している米国のその機関は「衝突ではないようだ」と否定的なコメントを出しました。
すると・・一体何が起こったのでしょう。
宇宙空間で衛星の機体が分解するほど異常な力が作用したということになります。
JAXAのサイトでは関連の情報があるたびに誠実に公表していましたが、
すばる望遠鏡による観察まで加えて、あれこれ検討した結果、どうやらトラブルの原因が分かってきたようです。
何んと、衛星が予期しない回転を起こして、遠心力が働いたという見方です。
衛星が回転していないのに機体が「回転している!」と勝手に自己判断してスラスタ(姿勢制御用の小型ロケット)を吹かして回転が起こったようです。
衛星や宇宙機が自己判断能力を持っていることはJAXAの強みなのです。地上局からあまりにも距離があるので、例えば天体に着陸するなどの場合は、いちいち「今ああしろ」「次はこうしろ」と指示を送っていては時差が大きいので巧くいきません。
衛星や宇宙機が自分で状況を判断してタイムリーに行動できるように開発された技術です。今回はこれが裏目に出ました。
いつも書いていますが、NASAは予算規模がJAXAの約10倍です。失敗しても次号機をすぐに作るとか、さほど大きい問題ではありません。しかしJAXAでは簡単には許されません。
宇宙開発ファンの私とても同じです。
衛星はどれも高価なものです。税金を使っている以上はきちんとした対応が当たり前です。
人類として未知や想定不可能なトラブルなんてまず有り得ません。
実はこれまでのJAXAの失敗事例は、「はやぶさ」でも「あかつき」でも事前にきっちりと検証の実験をやっておけば防げたのです。しかし研究予算の枠がそれを可能にしませんでした。
失敗してしまっては仕方ないです・・・。
今となっては、可能なかぎり徹底的に原因を追究して最善を期すしかありません。
かつて「はやぶさ」が満身創痍になりながら奇跡に奇跡を重ねてイトカワからカプセルを持ち帰ったときは、世界に大きな感動を呼びました。
また金星観測の「あかつき」は金星周回軌道に入るのに失敗して、職人芸の姿勢制御と軌道調整を続けて3年後に再投入に成功しました。
今回も執念を以て奇跡を呼んで欲しいです。
奇跡は神懸かりなものではなく、「ああでもない・こうでもない」の考察と緻密で地味な計算から生まれます。
ただ、現在の状況は、燃料は残存しているものの、機体がクルクル回転していて太陽電池パネルは離脱してしまったと推定されます。
この状況では、さすがに今回は難しいとは思いますが。
イプシロンロケットでは自己判断機能が取り入れられており、さらにH2Aの後継のH3ロケットでは更に進みます。失敗を苦い糧にして、有意義に活かしてほしいです。
X線天文衛星「ひとみ」トラブル 姿勢制御系誤作動で機体が回転
軌道上でトラブルが起きたエックス線天文衛星「ひとみ」について、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は15日、試験観測中の3月26日に衛星の姿勢を変更した後、実際には機体が回転していないにもかかわらず回転していると姿勢制御系が判断して、機体を回転させる誤作動を起こしたことが原因と発表した。
回転の遠心力で機体からは10個以上の破片が分離。うち2物体については、4月29日と5月10日に大気圏に突入し、燃え尽きると推定している。
JAXAは誤作動を引き起こした原因がコンピューターの不具合か、人為的なミスかさらに詳しく調べている。太陽電池パネルの半分が残っていれば電源が確保できるなどとして、引き続き復旧に努めている。
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新世代のX線天文衛星ASTRO-Hの打ち上げ日が、2月12日(金)に決まりました。
H-IIAロケット30号機により、種子島宇宙センターから打ち上げられる予定です。
まずはX線についてお話します。病院でお馴染みのX線です。 人間の目に見えるのは赤から紫までの波長の光だけです。
余談ですが、ヘビは赤外線の一部、昆虫は紫外線の一部が見えるらしいです。
赤外線は波長が長くてコタツに使うくらい穏やかです。
波長が短くなればなるほど、強いエネルギーを持ち、X線は人体も透過するのです。
このX線で宇宙を見ると、普通の望遠鏡では見れない物を見ることができます。
これはNASAが撮った画像ですが、この画像の中央に小さい白い点が見えますか?それが中性子星です。
太陽よりずっと重たい星は、老化すると最後に超新星爆発を起こします。爆発エネルギーにより、星の中心部は圧縮されて中性子星やブラックホールになります。
こういう目に見えない宇宙を観測する天文衛星です。
巨大ブラックホールが放つX線を捉えて宇宙の構造や進化の解明を目指します。
形は筒形で、望遠鏡部分を伸ばすと全長約14メートル。望遠鏡を4台搭載します。 「アストロ-H」は、8月に観測を終えた天文衛星「すざく」の後継機です。
こちらは先代の「すざく」(想像図)です。やはり鳥みたいな形ですね。
2年間の耐用設計でしたが、何んと9年も頑張ってくれました。
「アストロ-H」はNASAと共同開発し感度を10〜100倍に高めています。
打ち上げ費を含む総開発費は約400億円。 |
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金星探査機あかつき 7日に軌道投入に再挑戦 5年前の失敗から「復活」なるか 平成22年に金星の周回軌道投入に失敗した宇宙航空研究開発機構(JAXA)の探査機「あかつき」が7日、再び軌道投入に挑戦する。故障した主エンジンの代わりに小型エンジンを噴射して挑む計画で、関係者は「今度こそ成功させたい」と意気込んでいる。
あかつきはこの5年間、太陽の周りを回っており、現在は太陽から見て金星の外側前方を飛行している。計画では7日午前、金星に追い越された瞬間に姿勢制御用のエンジン4基を約20分間噴射。減速して周回軌道に入る。
投入に最適な条件を検討した結果、偶然にも5年前と同じ日に再挑戦することになった。長期の運用に伴う故障を防ぐため多くの対策を重ねてきたが、状況は予断を許さない。燃料も残り少なくなっており、今回が最後のチャンスになる。
計画を統括する中村正人プロジェクトマネージャ(56)は「われわれは全力を尽くした。あかつきは疲労しており、5年前より難易度は上がっているが、成功で乗り切りたい」と力を込める。
5年前に打ち上げられた探査機です。
この時、ロケットの余力を活かして一緒に打ち上げられたのがソーラー電力セイル実証機「イカロス」です。
宇宙に放出されて、畳まれていた帆をクルクル回って遠心力で開き、地上からの指示を受けて、ヨットが風で進むように、太陽光を帆にいっぱい受けて自由航行しました。
用意していたちょっとしたおまけのミッションまで成功してフル・サクセスの上のエキストラ・サクセスでした。
今でもまだ立派に機能します。
なんという過酷な現実でしょうか。
メインの「あかつき」は金星に向かって飛び続け、そしていよいよ金星周回軌道に移る段で、逆噴射の推力が足らず、金星を素通りしてしまいました。単なるオタクの私も随分ガックリきました。
失敗の原因を巡って、チームで「自分の担当した部分に問題はなかった」という責任水掛け論が起こったのです。原因究明の実験をするために予算が組まれ、いろいろ調査してほぼ究明できました。
なんてことはありません。最初からその実験をやっておけば良かったのです。
と、言うのは簡単ですが、十分な実験をする予算はJAXAにないのです。
「はやぶさ」がイトカワで行った探査でも、同様のことが起こっています。
「はやぶさ」が満身創痍で奇跡的に成果をもたらした時期でしたので、「あかつき」のチームにも「決して諦めるな」と叱咤激励が殺到したようです。
メンバーの方々、さぞや辛かったと思います。それでも「あかつき」を操って姿勢制御を頑張り、再チャレンジをするための軌道へ運んできました。
さあ、いよいよです。噴射するメカニズムが既に大きく壊れているという推測もあります。燃料も乏しいです。
奇跡が起こることを只々祈念します。
【7日午後追記】
今の科学ニュースで、エンジン噴射に成功したようです。
おい、ホントかよう、という気持ちです。
綺麗な円軌道でなくても、まずは良かった。
チームの方々は5年間の苦労がやっと報いられますね。
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