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西の大国からの招かれざる客である王立図書館員と共に侵入した黒い獅子により引き起こされた大騒動から数日が過ぎていた。
毒物監査係長・ユルグの孫・ルーエが重傷を負うも一命を取り留めた事件は、瞬く間に黒竜族の里中に広がったが、リノンとギルウスの迅速な働きにより、里人たちが過剰な反応を示すことなく穏やかな日常が戻っていたのだった。 いつもと変わらぬ青い空、澄んだ空気、そして小鳥たちのさえずりが軽やかに聞こえる明るい朝、黒竜族長の館を訪問する者があった。 来訪者の名はセルジュ・ディローヌ。瀕死のルシフェルカに青い外套をかけた、謎の王立図書館員であった。 セルジュは長身痩躯の青年だが、不健康な印象はなかった。背筋が伸びた美しい姿勢は毅然としており、笑みひとつこぼさない、彫像のように整った顔立ちや灰色がかった水色の瞳が彼の人となりを冷たくも冴えた冬の空気のように感じさせた。 玄関の扉を開け、初めにセルジュの姿を見たのはリノンで、たいそう驚いた彼女は束の間、開いた口がふさがらなかった。それもそのはずで、リノンはルシフェルカが王立図書館に軟禁されていた頃のことを知っており、当時ルシフェルカの異能力について研究を進めていた中心人物が誰あろう、このセルジュ・ディローヌに他ならなかったのだ。 我を取り戻したリノンは、いつもはおおらかさを象徴している大きな瞳を疑心で細め、見事なまでの鉄面皮ぶりを披露する青年を睨んだ。 「何か御用でしょうか。その装いから察するに、公用でいらしたようですが」 わざと慇懃(いんぎん)な物言いでけん制する右竜・リノンに、しかし、セルジュは淡々と返した。 「黒竜族長に目通り願いたい。今回生じた、王立図書館員の不法侵入についてと、ルシフェルカ・アニスの処遇、そしてイオン・カエルラについて話しがある」 「イオン?」 想定外の名前に思わず聞き返したリノンであったが、そうだ、と逆に一言短く返してきたセルジュの声にあまりにも温度がないので、不覚にも怯みそうになってしまった。 「ルーガ……黒竜族長は、少々取り込み中ですので、お待ちください」 とりあえず咳払いでごまかし、渋々ではあるが、青年を客間に通したのであった。 |
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リノン怖いなあ
ルーエも助かったけど、あんなことしちゃったら後々確執が残りますよね
将来が動きだしそうですね
彼らの未来が始まりそうなかんじがいいですね
2010/10/30(土) 午後 11:26
タヌキさん>リノン、睨んだのはいいけれど、無表情な相手に負けそうになりました(笑)。
この事件は、ルーエに大きな影響を与えています。
でも、彼も将来は黒竜族にとって大事な存在になりますので、大丈夫ですよ(*^_^*)
2010/10/31(日) 午前 0:01
セルジュっていう名前好きです〜w
昔、好きだったゲームの主役と
同じ名前なのですごく親近感わくんです♪
ついに青い外套の彼の素性が
明かされてきましたねw
やはりいつかパパリンとは
ルシカをめぐって
ひと悶着あるのでしょうねw
すごく楽しみです♪
イオンにはなんの因縁が
あるのでしょうねw
2010/10/31(日) 午前 10:22 [ 苺姫 ]
タカハシさん>セルジュというと、私の場合、小さいころに見たアニメを思い出します(笑)。たしか、ある花を求めて旅をする話だったような……(^_^;)
セルジュは、ルーガよりずっとルシカのことをよく知っていますので、そのへん、心中では上目線かもしれませんね〜。ひと悶着をどんな形にするか、調整中です(笑)
イオンは、大人イオンが王立図書館で薬草学を学んでおりますので、ご想像いただければと思います(というより、近々理由がわかるかと思います・笑)。
セルジュの生き方も面白いものがあるのですが、このひとはガチで学者なので、書く方もそれなりの心づもりが必要かと思うと、疲れそうです(^_^;)
2010/10/31(日) 午後 3:08
薔薇の騎士さま†>ありがとうございます〜〜(^O^)
いつもながら感謝しております(*^_^*)
2010/10/31(日) 午後 3:10