小原まさるの小説と詩のブログ「帰郷」

小説や詩などを書いている中年男子です。

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 そんな速水さんとのやり取りで、僕はこう思った。


 あの読書会の本「冬の夢」のヒロイン、ジュディは速水沙織のような子なのではないだろうか? 蠱惑的・・小悪魔な女の子・・やはり違うかな。でも水沢純子とも違う。


 


「それと・・・余計なお節介かもしれないけれど」


「何だよ。言えよ」


「加藤ゆかりさん・・ちょっと可哀想ね」


 加藤が?・・何かあったか?


 


 その理由を訊こうとすると、


「あら、水沢さんが戻ってきたわよ。お邪魔な私は消えるわね」


そう言ったかと思うと、僕の隣から速水沙織が去っていくのがわかった。


速水さんの体温が退いていくのがわかったのだ。


 


速水さんの姿は最後まで見えなかったけれど、私服姿はどんなだったのか、少し知りたく思った。


 


 トイレから戻ってきた水沢さんが、


「あれ、鈴木くん、今まで、ここに誰かいなかった?」


 僕は慌てて、「誰も座ってないよ」と答えた。


「おかしいわ・・私の気のせいかしら?」と水沢さんは言った。


「だと思うよ」


 水沢さん、感が鋭すぎ・・


 もしかして、速水さんの体温が残っていたとか・・


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気配を感じたのでしょうか。
水沢さんの第六感はあなどれない…。

2018/7/13(金) 午後 2:28 こいと 返信する

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> こいとさん
水沢さんは透明にはなりませんが、
その代り、感が鋭そうです。

2018/7/13(金) 午後 2:54 [ 小原まさる ] 返信する

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