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シンガポール企業による中国投資のすそ野が広がっている。従来は東部、南部の沿岸部での事業展開が主流だったが、過去数年間で内陸部の西部や北部、東北部への参入も増えてきた。
日系商社によると、中国での外資企業の受け入れ態勢が整ってきたことなどから投資が加速しているという。地場企業の海外進出を支援するシンガポールの政府機関、国際事業庁(IE)も中国事業の支援を広げることで巨大な市場の成長を取り込みたい考えだ。
シンガポールに拠点を置く日系商社筋は22日、「同国は国内市場が極めて小さいため輸出に頼らざるを得ないことや、もともと華人が多いことから中国を身近なマーケットとして考えている。最近では税制など中国側の受け入れ態勢が整ってきたこともあり中国投資事業が増えているようだ。当社も中国市場では内陸部に注目している」と話した。 IEのユー・スンペイ最高経営責任者(CEO、長官に相当)補佐は同日、「中国は昨年、シンガポールにとって3番目の貿易相手国であり、これからも重要な位置づけであることに変わりない。沿岸部、内陸部ともに巨大なビジネス機会が横たわっており、特に都市問題の解決や消費者関連のサービス事業での経験を持つシンガポール企業の投資を促したい」とNNAに述べた。 中国各省、直轄市が発表した統計をビジネス・タイムズがまとめたところによると、2008年のシンガポールから中国への直接投資のうち、西部の四川省、陝西省、北部の天津市がそれぞれ5位、9位、6位に入った。5年前の03年は3カ所ともトップ10圏外だった。特に四川省と天津市への進出が加速しており、06〜08年の3年間で4〜5倍強の成長率をみせたほか、国・地域別の四川省への海外直接投資(FDI)はシンガポールが1位となった。 IEで中国部門を統括するイグナティウス・リム氏は「米ヒューレッド・パッカード(HP)やインテルなどの外資大手もコスト低減を図るため製造拠点を内陸部に移管しており、物流や倉庫などの関連事業を展開するシンガポール企業にとっても事業機会が生まれている」と指摘。 物流管理を手掛ける地場YCHグループは、これまで上海、杭州、広東などの南東部を中心に事業を展開してきたが、新興都市への参入も進めている。昨年10月には四川省成都市に物流センターを建設することで同市の関係当局とMOU(覚書)を締結した。 IEで中国西部の責任者を務めるソー・スウィーピン氏によると、最近では各地方自治体は大手企業ばかりでなく、中小企業からの投資話にも耳を傾けるようになったという。これに伴い、地場クリーン・テクノロジー(環境に配慮した技術)関連の中小企業19社からなるコンソーシアム(企業連合)クリーンテック・パートナーズは先ごろ、中国・杭州の新公共プロジェクト「杭州―シンガポール・エコパーク(HSEP)」の開発に参画すると発表している。 IEは今月初め、新興国への地場企業の進出を支援する「マーケット・アクセス・プログラム」の導入を発表。同地域への輸出額を今後5年で倍増する政策の一環として、中国各地への参入を狙う地場企業の商務視察団の派遣、事務所設置などを支援していく方針だ。
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東南アジアの経済社会
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フィリピン国家統計局(NSO)は16日、1月の失業率が7.3%となり、前年同月から0.4ポイント改善したと発表した。
ただ、前回の調査(昨年10月)からは0.2ポイント上昇し、昨年7月以来の悪化となった。 http://news.nna.jp/asia/P/20100317php002B001.gif http://news.nna.jp/asia/P/20100317php002B002.gif http://news.nna.jp/asia/P/20100317php002B003.gif 1月の失業者数は前年同月比0.9%減の282万9,000人だった。 労働力人口は4.6%増の3,882万1,000人で、就業者数は同5.0%増の3,599万2,000人。 就業者数の増加率が労働力人口の伸びを上回った。 失業者の男女比は64.6対35.4で、前年同月から男性の比率が0.5ポイント増加。 年齢別では、15〜24歳が前年同月比2.3ポイント高の51.5%で、全体の半数以上を占めた。以下、◇25〜34歳が29.1%◇35〜44歳が8.8%◇45〜54歳が6.4%◇55〜64歳が3.3%◇65歳以上が0.8%――で、65歳以上を除き改善した。 学歴別の失業比率では、大学進学者が37.8%と前年同月から2.7ポイント減ったのに対し、高校進学者の比率は2.0ポイント高の46.7%になった。 地域別の失業率は、マニラ首都圏の10.8%が最も高く、南部タガログA(カラバルソン)の9.5%、中部ルソンの9.0%、中部ビサヤとカラガの8.1%などが続いた。昨年10月調査との比較では、1.0ポイント下がったマニラ首都圏をはじめ、17地域中7地域が改善。一方で、ビサヤ、ミンダナオ地方は悪化が目立った。 就業者の産業内訳は、サービスが52.4%で最多。前年同月から1.2ポイント比率を高めた。鉱工業も0.6ポイント高の14.8%に増加。農林水産業は32.8%で、1.8ポイント減少した。職種別では、最も多い単純労働者(非熟練労働者)の比率が31.9%から32.7%に上昇した。 週当たりの労働時間が40時間を超えるフルタイム労働者は64.6%で、前年同月(62.0%)から増加。40時間未満のパートタイムは34.2%で、2.1ポイント減少した。 就業時間が足りない、所得が少ないなどの理由で、追加就業や転職を希望している状態にある不完全就業者は、710万2,000人で、就業者全体の19.7%を占めた。前年同月比では13.9%増加した。 |
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タイのアピシット首相は15日午前10時から国営テレビで演説し、タクシン元首相派の反独裁民主戦線(UDD)が要求する下院解散を拒否すると明言した。
政府が仕事を継続することが国益になると強調した。 UDDは、解散を求めてバンコク都内での集会を続ける方針。抗議の意志を伝えるため、集会参加者から採血して16日に首相府などで血をまくと表明した。 首相は、「UDDの意見も聞くが、ほかのグループの意見にも耳を傾ける必要がある」と述べ、一方的な要求には応じられないと説明。現在の連立政権は合法的に発足したと強調した。 UDDは14日、「最後の戦い」と位置付ける大規模な反政府活動をバンコク都内で開始し、同日正午に24時間以内の下院解散を要求する声明文を読み上げ、解散しない場合、都内全域で抗議活動を展開すると警告していた。 15日には、政府に圧力を掛けるため、集結している都内ラチャダムヌン通りにあるパンファー橋一帯から、一部参加者が車列を組み、首都北部の陸軍第11歩兵連帯本部前まで移動した。同本部内には、UDDの活動に対応するための対策本部が設置されており、アピシット首相も本部内で業務に当たっている。 UDDは、正午までに本部前に集結し、集会を開催。午後2時ごろに解散し、パンファー橋一帯に戻った。移動経路や周辺の道路が渋滞したが大きな混乱はなかった。 UDD幹部のナタウット氏は15日午後1時40分ごろ、政府が下院解散を拒否したことを受け、16日に首相府で抗議行動を行うと発表した。参加者10万人から1,000リットルの血液を採血し、抗議のため同日午前8時に首相府の回りにまく計画。 政府が引き続き解散を拒否する場合は、最大与党・民主党本部でも1,000リットルの血液をまき、それでも要求に応じない場合は、アピシット首相の自宅でも同様の活動をすると述べた。 |
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格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は12日、インドネシアの外貨建て長期債券格付けを4年ぶりに「BBマイナス」から「BB」に引き上げた。
同水準の格付けは、アジア経済危機の影響を受けた1998年以降で最高となり、投資適格の2段階上まで回復した。 中央銀行は1年以内のもう1段階引き上げられる可能性が高いと見通している。 http://news.nna.jp/asia/I/20100315idr002B001.gif S&Pは、格上げがバンク・センチュリー(現バンク・ムティアラ)救済などの政治的混乱が終息した後に、経済・財政改革が加速化することに期待を込めたものと説明している。 格付け見通しを「強含み」に据え置いており、中銀が1年以内に格上げの機会が大きいととする自信の根拠となっている。 S&Pは、ルピア建て長期債券の格付けを「BBプラス」、外貨建て、ルピア建ての短期債券は「B」に据え置いている。ルピア建ての債券格付け見通しは「安定的」で変更していない。 S&Pのアナリスト、アゴスト・ベナード氏は、財政健全化と外貨準備高の拡大に基づく格上げと指摘。昨年の政府債務が国内総生産(GDP)比26%となり5年前から半減しているほか、貿易額の5月半分に当たる外貨準備高を保有していると説明した。 ただ、構造・組織的に高成長を阻害する要因があり、1人当たりGDPが2,300米ドルと、BB格付けの他国と比較しても半分以下にとどまっていると分析している。 声明には、格付け見通しの強含みは、行政に対する政治的な圧力がかかるのは一時的なもので、財政、構造改革を阻害しないことへの期待を込めていると盛り込んだ。 また、今後の格付けを左右する要因として、インフレ圧力が抑制され、対外債務の圧縮、補助金の合理化などによる、財政と対外的なショックへの耐性が高まれば格上げし、改革が滞れば見通しを「安定的」に引き下げると予想した。 インドネシアはS&Pから97年まで投資適格の「BBB」を得ていたものの、同年12月に「BBプラス」、98年1月に「BB」に引き下げられ、12年ぶりにBBまで回復した。 第1期ユドヨノ政権が発足してからは3度目の格上げとなる。 S&Pは同日に、ソブリン債券の格上げにともない国内3行の格付けも引き上げた。最大手の国営バンク・マンディリとバンクCIMBニアガ、バンク・インターナショナル・インドネシア(BII)をBBマイナスからBBに格上げしたもので、バンク・ダナモンはBBマイナスで据え置き、国営バンク・ヌガラ・インドネシア(BNI)はBBマイナスで変更していない。 S&Pは今月発表したアジア太平洋経済見通しで、インドネシアの今年のGDP成長率を5.2〜5.7%、来年を5.8〜6.3%と予想している。 中銀は12日の声明で、ハルタディ副総裁のコメントとして、S&Pの格付けが、ムーディーズ・インベスターズ・サービスの「Ba2」やフィッチ・レーティングスの「BBプラス」に比べて低く格上げは期待通りとの見解を示している。 スリ財務相は先に、インドネシアが1年以内にムーディーズなどから投資適格を獲得できるとの予想を示している。 中銀は11日に発表した今年と来年の経済見通しで、今年の成長率を5.5〜6.0%、来年を6.0〜6.5%とすると予想。電力基本料金(TDL)が値上げられても、大きな影響はないと強調。今年、来年のインフレ目標の5%前後1%の達成が可能と見込んでいる。 |
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タイの北部や東北部に集まったタクシン元首相を支持する市民団体「反独裁民主同盟」(UDD、通称「赤シャツ隊」)は13日、各地から続々と首都バンコクに入った。
デモ隊は首相府など官庁街にある大通りを占拠、ここで14日に大規模な反政府集会を開く計画だ。 バンコク首都圏警察は警戒度を最高レベルに上げたと発表、騒乱の防止に向けて厳戒態勢を強めている。 UDDは各地で一度集まった後、車列を組んでバンコクへと向かい始めた。中部アユタヤ県ではデモ隊が道路を封鎖していた警官隊と一時もみ合った。 |



