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中国と日本の経済社会事情を知る。さらにもう少し視野を広めて隣国、そしてアジア、また遠いところまで見詰めて行きたい。

東南アジアの経済社会

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 ベトナムでは3月1日付で電力料金が6%超引き上げられた。
 一般家庭は平均6.8%、工業用電力は平均6.3%の値上げとなる。
 ベトナム商工省は物価上昇への影響は軽微としているが、電力費が生産コストの多くを占める鉄鋼やセメント産業への影響が心配されている。
   http://news.nna.jp/asia/I/20100302icn001B001.gif
   http://news.nna.jp/asia/I/20100302icn001B002.gif
 商工省は2月27日に電力料金の値上げを発表した。一般家庭向け電力は平均6.8%の値上げで、貧困層を保護するため1カ月の使用量が50キロワット時(kWh)以下の場合は現行の1kWh当たり600ドン(3.1米セント)で据え置く。
 一方、工業用電力は平均6.3%の値上げで、工場の通常時間帯の電力料金は同898〜1,023ドンとなる。生産コストに電力が占める割合が3割に上る鉄鋼やセメントの価格は上昇が予想される。
 今回の値上げは、電力用石炭の値上げに対応したもの。国営ベトナム石炭鉱産グループ(ビナコミン)は最大149%の値上げを提案したが、商工省は値上げ幅を47%までに抑えた。石炭価格も3月1日から値上げされた。石炭火力発電所は国営ベトナム電力グループ(EVN)とビナコミンが保有する発電所の発電量の約2割を占めるという。
 国営ベトナム石油ガスグループ(ペトロベトナム)も電力用ガスの値上げを申請したが、今回は認められなかった。電力料金の値上げは年1回と決められていることから、ペトロベトナムの申請分は来年の値上げ分に織り込まれる見通しだ。
 気になるのが、鉄鋼とセメント価格の上昇だ。ベトナムには高炉がなく、鉄くずを材料に電炉でビレットを生産しており、生産能力は年間400万トンといわれる。電炉は生産コストに占める電力の割合が3割程度と高く、電力料金の上昇は直接響く。また材料である鉄くずが今年に入って2割程度上がっていることも電炉メーカーには頭痛の種だ。
 大手電炉のポミナ・スチールは今月、10%程度の値上げを検討しているという。
 一方、ビレットを輸入し圧延して建設用鋼材を生産しているベトナムのあるメーカーにNNAが聞いたところ、今回の電力料金の値上げは大きく影響しないという。電力料金が生産コストに占める割合は10〜15%程度で、影響があるのはむしろ鉄くず価格の高騰だ。1〜2月はテト(旧正月)の影響で需要が低く値上げ幅も1%程度にとどまったが、今月は需要が上がることも踏まえ、10%程度の値上げを検討している。
 また、ベトナム国内のセメント会社に聞いたところ、今回の電力料金値上げに関連してではなく、主燃料である石炭の値上げに伴い、価格引き上げを予定しているとの回答だった。
 鉄鋼やセメントを含む住宅・建材価格の上昇率は昨年末から大幅に加速しており、統計総局(GSO)によると、2月は前年同月比13.75%の上昇で、交通費に次ぐ上昇率だった。2月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で8.46%、前月比で1.96%上昇。電力に加えてガソリンも高騰しており、3月はさらにインフレが進むと予想されている。
 ただし商工省は、電力料金の値上げによるCPI上昇率は0.2〜0.27%で、影響はわずかとの見解だ。今年の国内総生産(GDP)成長率を0.34%押し下げる計算という。
 グエン・タン・ズン首相は各省庁に対し、インフレ加速を回避するため、市場価格の監視を強化するよう要請した。ガソリン価格や電力料金の値上げに乗じて価格を必要以上に引き上げた業者には厳しく対処すると警告している。
 インドネシアのマリ商業相は24日、5月〜10月まで開催される上海万博でインドネシア館に展示する工芸品2,200点の出展者の壮行会を開いた。
 出展する工芸品の選定に当たり、2年かけて全国を巡り検討を重ねてきたと説明している。インドネシア館は昨年9月に竣工式が行われている。
 インドネシア館では、各地の伝統楽器や農機具、各地でデザインの特徴が異なるベチャ(人力車)、布地、クリス(短剣)、宝飾品、お面などを展示する。
 パプア州で操業する米系フリーポート・インドネシアから、同州の現地民族が使用する木船や楽器の寄贈を受けたという。
 インベストール・デイリーが伝えたところでは、マリ商業相は、政府が万博出展のために投じる予算は少なくとも2,000万米ドルに上ると指摘。その上で、インドネシア出展が開催期間中にその2倍、できれば10倍以上の取引を獲得してほしいと激励した。
 インドネシアを訪問する外国人旅行客が1人当たり1,000米ドルを支出することと比べれば、上海万博の出展者がそれに劣るはずがないと強調している。
 タイ周辺国への有償資金協力を目的として2005年5月に設立されたタイ財務省傘下の周辺諸国経済開発協力機構(NEDA)。
 1人当たり国民総所得(GNI)が3,640米ドル(08年)のタイは近い将来、中所得国から中進国のステージへ上がるが、メコン域内にどう成長を還元しリードするか、NEDAの事業がその試金石となりそうだ。
    http://news.nna.jp/asia/T/20100225thb002B002.gif
 NEDAのこれまでの供与実績(実施中も含む)は、10案件で69億1,300万バーツ(188億円)にとどまり、実績も経験も浅い。
 NEDAのこれまでの事業として、◇ラオス・パクセ国際空港改良事業、3億2,000万バーツ◇ラオス・南北経済回廊改良(ボケオ〜ルアンナムター)、13億8,500万バーツ◇ラオス・ノンカイ〜タナレン間鉄道建設事業、1億9,700万バーツ◇カンボジア・南部海岸回廊改良(コッコン〜スレイアンベル)、8億6,800万バーツ──などがある。現在は、タナレンからビエンチャンへの鉄道延伸計画の詳細設計を実施中だ。
 NEDAは現在、支援対象国をラオス・カンボジア・ミャンマー・ベトナムの4カ国としているが、国境を接していないベトナムでの実績はまだない。融資金利は年1.5%で10年の据置を含み償還期間は30年とはいえ、調達条件はタイ企業タイド。また、タイと国境を接している鉄道や道路などのインフラに案件が集中しており、タイに利益が還元されやすい。しかも国境ではタイ語が通じるため、現場では英語でやりとりする必要がない。
 ただ、将来はベトナムのほか、スリランカやバングラデシュにも融資を行いメコンや南アジアのリーダーとしてタイの存在感を高めていく考え。JICAやアジア開発銀行(ADB)、世界銀行などとの協調融資も行いたいという。そのためには環境ガイドライン策定なども求められる。
 タイ政府は、カンボジア国道68号線(シエムリアップ〜タイ国境オスマッチ)に14億バーツの融資を供与することでカンボジア政府と昨年8月に契約を結んだが、両国関係が悪化したため、カンボジア政府が11月に支援受け入れを拒否した。

  NEDA
  周辺諸国経済開発協力機構。
 タイ財務省傘下機関として2005年に設立。
 09年8月末現在で資本金は15億7,500万バーツ。資金協力額は累計で10件、69億1,300万バーツ。職員数は32人。NEDAの前身は同省内に1995年に設立された周辺国経済開発協力基金(NECF)。
 インドネシア西ジャワ州バンドン郊外のチウィディで23日、地滑りが発生し、保健省当局者によると5人が死亡した。約70人が行方不明になっており、犠牲者はさらに増える恐れがある。
 同当局者によれば、22日夜からの激しい雨により、チウィディの大規模農園で地滑りが起き、家屋約50戸が土砂の下敷きになった。
 タイの国家経済社会開発委員会(NESDB)が22日発表した昨年第4四半期の実質国内総生産(GDP)伸び率(速報値)は前年同期比5.8%となり、5四半期ぶりにプラスに転換した。
 前年同期に急激に落ち込んだ反動があり、輸出、民間消費、公共消費が拡大した。昨年通期の伸び率は、予測を上回るマイナス2.3%。NESDBは今年の予測を3.5〜4.5%に上方修正した。
    http://news.nna.jp/asia/T/20100223thb002B001.gif
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    http://news.nna.jp/asia/T/20100223thb002B003.gif
 昨年第4四半期の部門別の生産伸び率は、農業が前期(第3四半期)のマイナス1.5%からマイナス2.2%に悪化。コメ、ゴム、キャッサバ、パイナップルなどが低下したが、エビ輸出好調で水産は3.0%だった。
 非農業はマイナス2.8%から6.9%に好転。コンピューター・部品、電子部品、家電の輸出増で、製造がマイナス5.9%から9.9%に上昇。運輸・倉庫・通信はマイナス2.1%から6.9%に改善した。
 ホテル・レストランはマイナス2.5%から13.5%に急伸。外国人観光客数が420万人と26.2%急増したことが主因。
 民間最終消費支出(個人消費)伸び率はマイナス1.3%から1.4%にプラス転換。失業率低下、政府の低所得者向け景気対策、農産物価格上昇が主因。政府最終消費支出(政府支出)は4.8%から5.2%に上昇した。
 総固定資本形成(投資)はマイナス6.3%からマイナス3.4%に改善。うち民間投資はマイナス12.2%からマイナス4.6%に改善した。
 輸出額増加率はマイナス14.8%から4.1%に、輸入はマイナス23.4%からマイナス7.6%に改善した。
 昨年通期の伸び率はマイナス2.3%と前年の2.5%から低下。部門別の生産伸び率は、農業が3.5%からマイナス0.6%に、非農業が2.4%からマイナス2.4%に低下した。
 非農業では、製造が3.9%からマイナス5.1%、建設がマイナス5.3%からゼロ%、運輸・倉庫・通信がマイナス0.4%からマイナス2.2%に下がった。
 ホテル・レストランは1.8%からマイナス0.6%に低下。外国人観光客は3.0%減の1,414万1,000人だった。
 NESDBは、今年のGDP伸び率予測を、昨年11月23日発表の3.0〜4.0%から3.5〜4.5%に引き上げた。消費者物価上昇率の予測は、2.5〜3.5%から3.0〜4.0%に上方修正した。

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