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英蘭ロイヤル・ダッチ・シェル系のフィリピン国内石油元売り大手ピリピナス・シェル・ペトロリアムは19日、輸入燃料製品の全てについて輸入を一時停止したことを明らかにした。
関税局の差し押さえ命令に対抗する仮差し止め命令の延長を租税上訴裁判所が認めなかったことに対抗する措置としている。 シェルは関税局の差し押さえ命令に対する武器として、製油所があるバタンガス州の地方裁判所から20日間の仮差し止め命令を12日付で得ている。しかし同地裁の命令は、既に輸入済みの原料についてのみ税関の差し押さえを凍結するもので、今後輸入される原料は対象にしていないため、シェルは「防衛手段」として新規輸入の一時停止に踏み切った。 関税局は、シェルが2004〜09年に輸入した分解ガソリン留分(CCG)と軽質留分(LCCG)に対する物品税約73億ペソ相当を納入しなかったとして、今年2〜5月に輸入予定の燃料品全て(430億ペソ相当)を差し押さえる方針。この物品税を「原材料と最終製品に対する二重課税に当たる」などとして納付を拒否しているシェルは、租税上訴裁から9日、差し押さえ仮差し止め命令の延長を拒否されていた。 シェルは租税上訴裁に異議を申し立てるとともに、「関税局による独断に満ちた(課税・差し押さえ)行為の重大性を、市民とフィリピン政府に知らしめる必要がある」と主張。21日付一部地元紙に、関税局の主張に逐一反論する内容の広告を掲載した。 フィリピン国内石油製品市場でシェルは30%のシェアを持つため、同社が供給を停止すれば石油不足が現実の問題となる。 テベス財務相は先週、こじれ続ける紛争の打開策として、シェルに対し、司法判断が確定するまで、額面73億ペソの預金証書を関税局に差し入れておくよう提案していた。そうすれば、輸入燃料原料は差し押さえないという内容。現時点で実際に同額の預金を金融機関に預け入れる必要はないとしていることから、最高裁で敗訴した場合に73億ペソの納付を確約する文書の類とみられる。 大統領府のサルド副報道官は20日、テベス財務相提示の「妥協案」を受け入れるようシェル側に求めた。同時に、石油製品不足を回避するため、地場最大手のペトロンなど他の石油元売り業者に、石油の輸入拡大を認める可能性を示唆した。 |
東南アジアの経済社会
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インドネシア二輪車製造業者協会(AISI)加盟7社の1月の生産台数は、前月比4.6%減の51万4,959台だった。3カ月連続で前月を下回ったものの、通年で過去最多だった2008年の1月を9.5%上回っている。
http://news.nna.jp/asia/I/20100218idr002B001.gif http://news.nna.jp/asia/I/20100218idr002B002.gif 日系4ブランドでは、ホンダ以外が前月比で増加、前年同月比では4ブランドとも2けた以上の増加を記録している。全体の前年同月比は30.9%増加だった。 首位は2カ月連続でヤマハとなった。前月比0.3%増の24万8,800台を生産し、2カ月連続で24万台超の生産だった。前年同月比では45.3%増加している。 ホンダは前月比12%減の21万6,539台と2けた減。22万台を割れたのは、昨年9月以来4カ月ぶり。前年同月比は14.9%増加している。アストラ・ホンダ・モーター(AHM)は今月16日にカブタイプの「レボ」(排気量110cc)と「スープラX125」(125cc)の新モデル車の投入を発表している。 スズキは前月比8%増の4万2033台だった。4万台を超えるのは昨年10月以来3カ月ぶり。前年同月比では41.8%増加した。 カワサキは前月比12.7%増の7,487台。昨年6月以来7カ月ぶりの7,000台超となった。前年同月比は2.1倍増で前月比、前年同月比ともAISI加盟社中で最大だった。 地場カンゼンは生産台数の報告を再開し、1月に100台を生産したことが明らかになった。台湾系キムコ、イタリア系ピアジオは報告をしていない。 1月の全体の輸出台数は、前月比16.9%減の896台。最大のヤマハが500台から20%減の400台、カワサキが302台から19.2%増の360台、ホンダが270台から50%減の135台、スズキが6台から1台に減少している。 上位3ブランドの本社が今月発表した2009年10〜12月期決算によると、3社のアジア販売や生産台数が前年同期比で増加している。 ホンダのアジアでの二輪車販売台数は、前年同期比0.7%増の189万2,000台となっている。ヤマハは22%増の147万6,000台を販売した。スズキは四輪バギー(ATV)を含む同期の生産台数が10%増の71万5,000台に達した。 3月が決算期のホンダとスズキの通期予想から逆算すると、1〜3月期のホンダの販売台数は、前年同月比33.2%増の193万台を見通している。 スズキの1〜3月の生産台数予想は、前年同期比25.8%増の60万4,000台。12月が期末のヤマハは今年のアジアの販売台数を前年比13.9%増の568万9,000台とする予想を発表している。 ホンダの09年度の通年予想は前年度比0.2%減の750万5,000台、スズキは3.3%減の247万6,000台となっている。 |
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ベトナム国内初の深水ターミナルであるバリアブンタウ省カイメップ港(SP―PSAターミナル)に14日、ベトナム港湾施設にとって過去最大規模のコンテナ船が入港した。海運大手が計画する、欧米向け直航サービスを見据えた動きだ。
入港したのは、デンマークの海運大手マースクラインが運航する貨物船「アルバート・マースク」で、全長352メートル、コンテナ輸送能力は8,272TEU(20フィートコンテナ換算)に上るという。 マースクは今回、新たに計画している欧州、北米への直航サービスの開始を前に、ベトナムへの寄港を試みたようだ。 マースクライン・ベトナム・アンド・カンボジアのピーター・スミット・ニールセン社長は、今回の寄港がマースクラインにとって重要な意味を持つと強調。ベトナムから欧米に向けた大型貨物船舶による直航サービスは、ベトナムの輸出入業者にとって多くの機会を提供すると自信を語った。 SP―PSAに資本参加するサイゴン・ポートのレ・コン・ミン会長兼社長は、SP―PSAが今回、マースクの試験的実施に対応できたことを誇りに思うと述べ、直航サービスの開始に期待を示した。 SP―PSAは、サイゴン・ポートと国営ベトナム海運総公社(ビナラインズ)、それにシンガポールの港湾管理大手PSAインターナショナルの完全子会社PSAベトナムが合弁で出資。昨年5月に運営を開始した。今月10日には全長345メートルの英国船籍の大型クルーズ客船「クイーンメリー2」も入港している。 |
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反汚職委員会(KPK)のアンタサリ前委員長(56歳)の計画殺人罪に関する判決公判で、南ジャカルタ地方裁判所は11日、禁固18年の有罪判決を下した。求刑は死刑だった。アンタサリ被告は、事件を自らをおとしめるために仕組まれたと主張しており、上訴する意向を示している。
ヘリー裁判長は、検察が主張した殺人の構図と動機を認め、アンタサリ被告が殺人を共謀したと判断した。地元メディアが伝えた。 判決によると、被害者である国営農園ラジャワリ・ヌサンタラ・インドネシア(RNI)子会社プトラ・ラジャワリ・バンジャランのナスルディン取締役の内縁の妻ラニ氏とアンタサリ被告が性的関係を持ったことから、ナサルディン取締役が被告を脅迫。スキャンダルの発覚を恐れた被告が、同取締役の殺害を指示。5人が実行グループとして雇われ殺害した。 裁判長は、179ページの判決文をほぼ半日かけて読み上げた後、休憩をはさんで判決を言い渡した。黄色のバティック(ジャワ更紗)のシャツを着た被告は、被告席で判決を聞いた後に「善良な市民として、司法機関の一員として判決を尊重するものの、上訴する」とマイクを通じて述べた。 傍聴席から上訴を支持する声が上がると、裁判長は被告が裁判中に良好な態度を貫いたと指摘し、傍聴席も見習うように求める場面もあった。 ナスルディン氏は昨年3月に射殺されている。国家警察は5月にアンタサリ前委員長を逮捕。裁判は昨年10月に開始されていた。 ヘンダルマン検事総長は判決について、求刑よりも刑が軽いとして上訴する意向を表明している。ただ、アンタサリ被告を含め首謀者グループの4人全員が有罪となったことが最重要と語っている。 パトリアリス法務人権相は、判決を尊重すると述べた上で、判決に不服な場合は上訴することができるとあらためて表明。政府としてコメントすることはないとの見解を示した。検察、被告とも7日以内に上訴することが可能。 5日の最終弁論で弁護側は、国家警察がアンタサリ前委員長を拘束したのが5月4日なのに対し、送検書類が完成したのは4月26日だったと主張。アンタサリ被告をおとしめるために仕組まれた事件だったとの主張を展開した。また、ラニ氏が証人・犠牲者保護庁(LPSK)に保護され、被告弁護側が接触できなかったのは、当局の作り上げた事件の構図をラニ氏の証言で崩されないためにするものだと主張していた。 弁護団のアガセフ氏は、判決が判事が被告が有罪と断じた根拠を示したものの、弁護側の主張を一切聞き入れず不当な判決と強調した。 地裁で同日に事件をめぐって判決が下されたのはアンタサリ被告以外に3人。アンタサリ被告が、ヌサルディン氏に脅迫されたことを相談し、実行グループに資金を提供した日刊紙スアラ・ムルデカの元オーナー、シギット被告に禁固15年が命じられた。また、元南ジャカルタ警察署長で、公判中に事件がアンタサリ被告をおとしめるために国家警察に仕組まれたと証言したウィリアルディ被告に禁固12年。ウィリアルディ被告を実行グループに紹介した実業家ジェリー氏に禁固5年が下された。実行グループは、ナスルディン氏を国家の敵として排除するように指示されていたという。 検察はシギット被告とウィリアルディ被告に死刑、ジェリー被告に禁固15年を求刑しており、判決を上訴するかどうか検討すると表明している。被告らは上訴する意向を示している。 同日は、国家警察が1,000人の警備員を動員したものの、大きな混乱はみられなかった。 実行グループの5人は昨年12月に禁固17〜18年の一審判決が下されている。 |
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トラックを中心とするベトナムの地場自動車メーカー、ビナスキ(スアンキエン社)は、中国メーカーとの協力で、今年6月から小型セダンを本格的に組み立て販売する予定だ。
低価格を武器に「国民車」として育てたい考え。ブイ・ゴック・フエン社長兼会長は、「チャンスがあれば、三菱やいすゞなど日本車ブランドのОEM(相手先ブランドによる生産)などで連携したい」と希望を述べた。 ビナスキは現在、中国のメーカー、華晨金杯汽車(ジンベイ)などと提携し、トラックを中心とする商用車を生産している。 哈飛汽車(ハフェイ)との提携で、今年6月から本格的に小型セダンを生産・販売する予定だ。自社ブランドとし、排気量1,100ccで価格は1万米ドル以内に抑える。 ハフェイは中国周辺国への輸出を強化している。自社ブランドのほか三菱ブランドの一部乗用車を組み立てている実績もある。 トラックは生産コストに占めるエンジン価格の割合が高い。その結果、ビナスキは現在、部品調達の7〜8割は中国からとなっている。 フエン社長によれば、中国メーカーの技術を導入するのは「不本意」。本来ならば多少高くても、中国製でも良いので日系メーカーの高品質でリーゾナブルなエンジンを購入して組み立てたいという。 だが実際には、中国メーカーと協業する理由として、「自動車だけに限った話ではない」としたうえで、中国企業から生産設備や部品を輸入しても支払い猶予期間が半年以上あり、メーカーに直接支払うので、銀行ローンを組まなくてすむメリットを挙げた。一方、「日本の銀行や民間企業は慎重すぎて中国ほど機動性はない。どんなに良い製品を作っていても、中国企業と比べて売り込む姿勢がない」と述べ、もっと民間が動いて欲しい、と訴える。 フエン社長によると、「三菱、いすゞのエンジンは中国で販売されており、それらを自社製品に使いたいし、日本車ブランドのОEM生産も歓迎だ」という。 しかし、日系商用車メーカーは中国での外部メーカーへの販売は、ほとんど行われていない。UDトラックス(2月1日付で日産ディーゼル工業から社名変更)と日野自動車は年間数百台程度は外部販売実績はあるが、いすゞや三菱ふそうはないという。 ただ、三菱の乗用車用エンジンは、中国で三菱車ブランド以外にも販売されている。三菱自動車工業本社広報によると、同社の中国での合弁企業で、2008年の外部組み立てメーカーへの販売実績は31万基だった。 なお、地場メーカーのチュオンハイは韓国・キアのОEMを行っており、昨年は約6,000台を販売した。 「ビナスキが目指しているのは低価格の国民車」だというフエン社長。「日本の軽乗用車が理想」という。 商工省が提案している国家戦略車の育成構想(多目的車=MPVで排気量1,500cc以下)については、「国内消費者の大半は、やむなくバイクに乗っているが、所得水準が数年内に向上すると高級バイクと同額で買える小型乗用車のニーズが高まる」として、低価格小型セダンの優遇を主張した。1,500cc以下を優遇し、200cc単位で税率を細かく分けるべきだとし、排気量別であれば、乗車定員は5人でも8人でも構わないという。 一方、都市部では渋滞が多いことから、地方部と都市部で税率の格差をつけることで地方での自動車普及を図るべきだと述べた。 さらに、「メーカーと消費者の利益が合致されるべきで、国民が購入できるような車種となれば、高級バイクと同価格で購入できる小型セダンのほかにはない」と述べた。 工場内は塗装や溶接、プレスなどの機械がそろっており、完全組立生産(CKD)を行う外資自動車メーカーと比べれば、内製化に取り組んでいるのが分かる。 ただ、工場をみて気になるのは過剰な設備投資だ。べトナム自動車工業会(VAMA)加盟16社中、5位とはいえ、生産台数はトラックを中心に昨年は前年比8%増の8,680台。決して多いとは言えない。 スイスのメーカー、ABBの塗装ロボットや三菱重工業の大型加工工作機MVR30などの新型機械が並んでいる。そして、中古のプレス(スタンピング)機。ベトナムの自動車メーカー16社のうち、同設備があるのはトヨタ・ベトナムとビナスキだけだ。 さらに、ビナスキは昨年11月にタインホア省に工場を完成させた。タイグエン省にも製造拠点があるうえ、ハノイ市の拠点も拡張するという。ダイキャストラインを設置するべく、用地取得を進めている。 こうした豊富な資金の出所についてフエン社長は、7割が銀行からの借入と答えた。 一方、同社には中国人の技術指導者のほか、日本の金型メーカー、ナガラ(名古屋市中川区)も昨年8月から技術協力を行っており、日本人6人がビナスキの工場で勤務している。小型セダンの販売に向けた動きと推察される。 効率的な組み立てラインの流れ作業や生産性・品質の向上も、地場企業だけには限界がある。日本と地場企業との連携がどうなるか、注目される。 |



