博客新人

中国と日本の経済社会事情を知る。さらにもう少し視野を広めて隣国、そしてアジア、また遠いところまで見詰めて行きたい。

ヨーロッパの経済社会

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索
 欧州各国が財政危機にあえぐ中、域内最大の経済大国として勢いを増す「強いドイツ」に対し、各国から警戒の声が上がっている。
 背景には、強固な輸出力で黒字を続ける「独り勝ち」への反感のほか、2度の世界大戦を通じ欧州の脅威であり続けたドイツへの歴史的な不信もあるとみられる。
 メルケル首相は懸念の払拭(ふっしょく)に躍起だ。
 メルケル首相は2日、ユーロ圏諸国の財政を監視する「経済政府」構想について、「これは欧州のためであり、ドイツが欧州を支配する意図は全くない」と強調し、「ドイツ支配」に対する反発に配慮した発言をした。
 ユーロ圏の統合強化により、ドイツの影響力拡大を懸念する英国などを念頭に置いたとみられるが、実際に英国では「ドイツの支配する欧州には住みたくない」と発言する一部の政治家や、「(ナチスの第三帝国に次ぐ)第四帝国の台頭だ」とあおる大衆紙がドイツ脅威論をぶち上げる。
 ドイツは今年、ユーロ安の影響で輸出額が前年比で12%も増え、初めて1兆ユーロ(約104兆円)を突破する見通しとなり、大幅な貿易黒字が見込まれている。8月の時点で失業率は7.0%と、90年の東西ドイツ統一後最低にとどまり、経済は絶好調だ。
 こうした状況下、各国はドイツの「財布」に期待する。
 現在、各国が個別に発行する国債を欧州で「共同債」に移行すれば、財政危機国は資金繰りが容易になるため、導入を望む声が根強いが、メルケル首相は「(他国の債務を)共同で保証するなど考えられない」と突っぱねている。
 「強いドイツ」に、周辺国も気を使う。
 フランスのサルコジ大統領は「経済の話でいえば、ドイツも(第一次大戦後の巨額のインフレで)悩んだ過去がある。フランス人はそれを理解し、尊重しなければならない」と過去の歴史にまで言及し、厳格な財政規律を重視して負担増を渋るドイツへの配慮を見せる。
 一方で、第二次大戦でドイツに侵攻されたポーランドのシコルスキ外相は「私はおそらく、ドイツの勢力拡大を恐れない最初のポーランド外相だろう。ただ、ドイツが(危機に際し)何もしないことを恐れる」とドイツ台頭を持ち上げながら、やんわりと負担増を要求した。
 独紙ウェルトは「好かれないドイツ人」との論説を掲載。「ドイツは今、米国がこれまで経験してきたことを経験している。国が強くなれば他国からの要求ばかり増え、それを全て完璧にはこなせず、結局は嫌われるという経験だ。ドイツは危機のスケープゴートにされている」と指摘した。
 欧州連合(EU)のユーロ圏諸国は29日の財務相会合で、債務危機対策の「包括戦略」を実行に移すため、4400億ユーロ(約45兆6000億円)の融資能力を持つ欧州金融安定化基金(EFSF)を強化する対策の詳細を決定した。
 ただ、安全網としての機能をどこまで拡大できるかは「市場の環境次第」だとして明言を避けており、先月の首脳会議で「1兆ユーロ規模」とした目標は達成できない恐れも出てきた。
 ユーロ圏は計画の狂いを補うため、国際通貨基金(IMF)に金融支援の増強など一層の協力を求める方針で一致。その前提として、ユーロ圏が融資を通じてIMFの資金基盤の充実に取り組むことでも合意した。
 EFSF強化では、債務問題に対する予防措置として新規に発行する国債の信用補完制度を導入。対象国が万一デフォルト(債務不履行)に陥っても、元本の20〜30%まで損失を補填(ほてん)することで投資家の国債購入意欲を下支えする。このほか新興国の資金を呼び込み、銀行の資本増強策の財源となる国債を購入する制度も設けた。
 ただ、強化策の運用態勢が整うのは来年1月以降で、既に信用不安が高まっているイタリアやスペインに対して有効な対策となるのか、疑問視する声が上がっている。 
 欧州財政危機でイタリア同様、国債の利回りが上昇しているスペイン。
 信用不安の高まりから国民は総選挙(20日)で政権交代の道を選んだが、「次期政権が国際支援を要請する」との観測が流れるなど、来月発足する新政権の船出は多難だ。
 週明けのユーロ圏財務相会合でもスペインへの対応は焦点の一つだが、若者の失業率が45%になる状況下、市民には社会への不満や不安、やり場のない怒りが渦巻いている。
 首都マドリードのマンション。フェルナンドさん(20)は地下の小さな部屋で住み込みの管理人の父(50)と2人の弟と暮らす。16歳で義務教育を終え、短期契約で洋服店に5カ月勤めたが契約更新されなかった。以後、約4年間、会社やインターネットの就職あっせんサイトに履歴書を送り続けているが、ほとんど返事はない。
 スペインの失業率(21.5%)は96年以降最悪で、欧州で最も悪い。中でも16〜24歳の失業率は45%。90年代後半からの不動産・建設バブルがはじけた途端、巨額の財政赤字を生んだ。政府の緊縮財政策のしわ寄せは学歴が低く、職務経験の浅い若者を直撃する。
 フェルナンドさんは、中学の先輩たちが工場などに就職し、楽しそうに暮らすのを見て、就職の道を選んだ。しかし、米国発のリーマン・ショック(08年)で状況は一変。07年まで3%を超えていた経済成長率は、その後2年間でマイナス3.7%、失業率は8.3%から18%に跳ね上がった。「大学卒業者や仕事の経験がある人でも職を探しているので就職はますます難しくなった」とフェルナンドさんは語る。
 マドリード中心部のプエルタ・デル・ソル広場。総選挙前日の未明、警察車両が囲む中、約1000人の若者たちが集会を開いた。「名ばかりの民主主義」の横断幕が揺れる下で若者たちは座り込んだ。5月15日に緊縮財政の見直しや政治改革などを求める若者1万人が大型集会を開いて以降、「15M運動」(5月15日運動)は全国に広がり、広場は今、政治、経済の改革を求める若者たちの聖地だ。
 一方、政府の経済政策に不満を抱くのは若者だけではない。スペインでは伝統的に労働組合が強く、正社員を解雇しにくいことが、企業が新たな正規雇用を控える背景になってきた。政府は昨年7月、雇用主が解雇時に労働者に支払う解雇補償金の負担を軽減する「労働市場改革」を実施した。しかし、市内の流通会社に非正規雇用で勤めるブレインさん(41)は「政府も企業も経費削減しか頭にない。雇用対策は、企業に解雇の良い口実を与えただけだ」と手厳しい。
 欧州危機の本質は、ギリシャでもイタリアでもない。
 そして、損失拡大からの資本毀損による銀行の資本不足の危機でもない。
 ユーロという共通通貨の問題でもない。
 本質は銀行の存在そのものの危機であり、金融そのものの危機なのだ。
 ギリシャはEU、欧州経済にとっては、小さな存在である。規模からいってもそうだし、経済的に傑出した産業は、観光と海運ぐらいで、あまりない(国としての重要性とは別の議論であり、重要な国ではない、という意味ではない)。
 さらに、これまで、ギリシャ危機はさんざん言われてきたし、破綻するのは予想どおりだから、いまさら騒ぐことではない。ギリシャ以外のほとんどのまっとうな銀行はそれなりの手当てはしていたはずだ。
 それなのに、今、ギリシャの国内政治の動きに右往左往するのはおかしい。それがイタリア国債に波及するのもおかしい。イタリアはもともと政府の効率性、信頼性が低く、政治の多数の政党が乱立し不安定だった。したがって、財政赤字が膨らみやすく、実際にもそうだったから、何も新しいことがベルルスコーニによって起こされたわけではない。
 では、なぜ、ギリシャのデフォルトがイタリアに波及し、欧州全体の危機になるのか。改めて整理してみよう。
 10月末にEU首脳が集まって、金融危機への対応策をまとめた。包括戦略と呼ばれるこの対策は3つの柱からなる。
 第1が、ギリシャ財政破綻への対応で、ギリシャ国債を保有する民間投資家の負担を当初の21%から50%へと大幅に増加させ、ギリシャが今後財政を再建することが可能な水準まで債務水準を下げ、デフォルトを回避する。
 第2は、欧州金融安定基金(EFSF)の実質的な規模を1兆ユーロ(約106兆円)規模へと拡大し、「今後、財政危機がスペイン、イタリアに波及すると欧州金融市場は崩壊する」という懸念の拡大を防止することを目指す。
 第3は、欧州の各銀行の資本増強をめざし、自己資本率の基準を9%に引き上げる。
 これらの対策は、事前に議論されていたとおりのもので、3つのポイントを押さえ、規模もそれなりのものとなったので、一応評価され、一時的には(2日間)、欧州でも米国でも株価は大幅上昇となり、大幅下落していたユーロは反発した。
 その一方、「これでは不十分、もっと抜本的な解決策が求められる」という意見もあった。いちばん大きな理由は、「EFSFは100兆円では足りないし、しかも、今回の規模の増大は外部から資金を借り入れることによるもので、レバレッジをかけるだけのことであり、本質的な規模増大になっていない」というものだ。
 しかし、この両者の見方はどちらも間違っている。なぜなら、現在の欧州危機は解決できない危機であり、したがって、抜本的な解決策は存在しないからである。現在、一時的に安心感が広がり、暴落からの反動で、株価もユーロも多少戻しているが、今後、繰り返し、不安と安心の間で揺れ動き、そのたびに株価や為替が乱高下することになるだろう。
 なぜ解決できないか。まず、第1に今回の欧州危機は、財政危機ではなく、銀行危機であり、ギリシャは関係ないということである。それなのに、ギリシャ問題で銀行危機が起きてしまっている。ギリシャは、不良債権先の一つにすぎない。
 一般的に、多くの企業に融資していれば、1つぐらい悪い企業があって、それが倒産してしまうことはある。問題は、それだけで、銀行が危機になってしまうことだ。
 銀行が危機だからということで、今回の対策の目玉となっているのが、銀行の資本増強である。しかし、実は資本増強だけでは足りない。日本の90年代の銀行危機を思い出してもらいたい。日本経済が回復したのは、資本注入によるものでも、その後の不良債権処理によるものでもない。2002年のりそなショック、つまり、りそなが公的資金を受け入れたことをきっかけに日本経済が浮上したと思われているが、それも違う。
 実際には、アジア経済が急成長し、バブルぎみではあったが、多くの需要を日本経済にもたらしたからであった。企業は輸出を伸ばし、アジアへ進出した。アジアにとどまらず、東欧をはじめ世界中の新興国が大きく成長し、そが日本経済の回復につながった。
 日本の銀行はこの流れに乗り、強くなった日本のグローバル製造業の海外進出に伴って、海外へ進出し、1980年以降失われていた、成長企業への融資モデルを再度確立した。つまり、日本の銀行危機が解決したのは、資本注入によるものでもなく、不良債権処理によるものでもなく、バブルに踊らされ、まともなビジネスモデルを失ってしまった金融機関が新しい健全なビジネスモデルを確立したためなのである。
 欧州の銀行は、かつては日本の商業銀行のモデルだったし、ごく最近まで日本は遅れていると思われていた。ところが、いつの間にか、彼らは単なる証券投資家に成り下がってしまっていた。企業の目利きも、融資による成長支援もできないし、やる気もなくなっていたのである。
 日本を見習って、欧州の銀行が原点回帰することが、欧州銀行危機を解決する抜本的な対策であり、これは政策対応ではなく、個別の銀行の努力にかかっている。
 米格付け大手ムーディーズ・インベスターズ・サービスは18日、スペイン国債の格付けを「Aa(ダブルA)2」から「A1」に2段階引き下げたと発表した。
 同国債が引き続き金利上昇圧力にさらされていることや、経済成長の低迷などが理由としており、欧州債務危機に対する市場の不安の広がりを反映した形だ。
 格付け見通しは「ネガティブ(弱含み)」とし、さらなる格下げの可能性があることを示唆した。
 スペイン国債の格付けをめぐっては、米欧系のフィッチ・レーティングスが7日に「AAマイナス」に2段階引き下げた。米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)も13日に「AAマイナス」に1段階下げており、今月に入り格付け大手3社が相次いで引き下げたことになる。 

.
wdbkwy
wdbkwy
女性 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

過去の記事一覧

標準グループ

登録されていません

Yahoo!からのお知らせ

検索 検索

スマートフォンで見る

モバイル版Yahoo!ブログにアクセス!

スマートフォン版Yahoo!ブログにアクセス!

よしもとブログランキング

もっと見る

プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事