短歌俳句誌 We

『We』は、2016年3月創刊の超結社誌。年2回発行(3月、9月)。共同編集発行人:西田和平・加藤知子

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2018年9月1日、『 We 』 第6号を発行しました。
ISBN978-4-903638-62-1


巻頭言 「私の中の造型俳句論」  江良 修
兜太逝く水脈のごとくに春の雪 / 修

俳句招待作家  「螺旋に棲むさかなたちの抄」50句  男波弘志
にんげんをぽたぽた落ちてみな魚
抽象になるまで海を叩く雨

短歌招待作家 「オプション3」20首+短文  服部 崇
インドネシアの議長の声がドビューンドドビューンとしか聞こえない
たまらなく楽しい仕事なんてないなんてことはないとても楽しい

西村麒麟句集『鴨』より自選16句  西村麒麟
見えてゐて京都が遠し絵双六
金魚死後だらだらとある暑さかな

俳句特別作品 「水より水へ」20句  森さかえ 
つちふるやもしもの時は遠野まで
酸欠の金魚のやうにわくわくし

俳句作品(タ行〜)
高木秋尾 竹本仰  中山宙虫 宮中康雄 森誠  宇田蓋男
江良修 柏原喜久恵 加藤知子 斎藤秀雄 島松岳 下城正臣
瀬角龍平 柳本々々(絵俳句) <初参加>小田桐妙女 橋口風浪

号俳句ふたり合評  斎藤秀雄 中山宙虫 糸魚香 瀬角龍平 宇田蓋男
森誠 高木秋尾 畑中イツ子 下城正臣 

前号俳句 森さかえ選   森さかえ

竹本仰の前号俳句     竹本仰

連句特別作品         斎藤秀雄 加藤知子 竹本仰

評論 「定型なんて知ったふり 加藤知子の俳句」 斎藤秀雄

加藤知子句集『櫨の実の混沌より始む』評     谷口慎也

俳句エッセイ「水のソムリエ山頭火」       加藤知子
 
短歌特別作品 「不惑」20首+短文  柴田香
ぱりん、かしやん こころの割れて金曜の水族館へひとり出かける
ゆつくりとたゆたつてをりミズクラゲわれもたゆたふ ふはふは不惑

短歌作品(ハ行〜)
芳樹景子  松尾光浩  柳本々々 いとうあゆみ 上澄眠  
逢坂みずき 小川ちとせ 加藤朱美 加藤知子 北辻󠄀千展 斎藤秀雄 
弟子丸直美 富田桜子 永田義彦 西田和平 西村曜   

前号短歌評:逢坂みずき
 夕映えに包まれている魚市場ただ缶コーヒーほどのしあわせ / 大橋春人 
 鍵盤の最高音の向こうには窓があり夜がたわみていたり / 北辻千展
 声張ったああ青春だったんだあの日学生寮の窓を開いて / 加藤知子 
 ゆりかごへ鼓動とまらぬ心臓が鼓動とまらぬ心臓を置く / 斎藤秀雄 
 夕立の味がするってきみは言う 異国からきたミネラルウォーター / 西村曜

前号短歌評:上澄眠
 無事という言葉にほとんど含まれて青空のもと新緑そよぐ / 西田和平
 短歌詠む私への助言夫から 想いを入れよ想いは哲学 / 芳樹景子 
 二十代は誰にも会はぬ日の多く過ぎるか ぬるきシャワーを浴びる / 逢坂みずき 
 夏休み親が帰って来いといい赤い雨傘列車に忘れ / 加藤知子
 背伸びせしフィリピン人の少年とぬるり交わせる初めてのキス / 富田桜子

前号短歌評:北辻千展 
 会議室なのに海の匂いがしてどうしたんだよと私だけ焦る / 柳本々々 
 文字の記録ときに無惨だ書きとめておけないものから忘れていって / 上澄眠 
 おうまがときと打てばお馬が時と出で朱いお馬が駈けてゆきたり / 小川ちとせ 
 待つ人がいるはずもないふるさとに帰りたいと思う山頭火風 / 加藤朱美
 小籠包破れば命乞いをする少女のように熱い液体 / 鈴木晴香

前号短歌評:西村曜
 長男の時のママ友いくよ・たえ次男になるとさら・まい・みなみ / だんれい 
 百二歳床に倒れて助け待つ夜の時間を母は語らず  / 弟子丸直美
 晴れた日に再検査との電話ありドラマだったら雨のはずよね? / てらもとゆう
 池に落つトンボはもがき波起こす底の世界もかすかに揺れる / 永田義彦
 バンコクの夕暮れ犬もひとも蚊もセパタクローに興じておりぬ / 富田桜子

短歌英訳の試み(大橋春人さんの2首を英訳) 芳樹景子

短歌エッセイ「読めないということ」(『塔』から転載) 逢坂みずき

受贈誌御礼等 / 編集後記 / 表紙絵:糸魚香 / 装幀:西田和平 

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2018年9月1日、『 We 』 第6号を 発行いたします。
 ISBN978-4-903638-62-1

巻頭言 「私の中の造型俳句論」                                  江良  修  2
俳句 招待作家 「螺旋に住むさかなたちの抄」              男波弘志 4
短歌 招待作家 「オプション3」      ・・・・・・・・・・・          服部 崇  6
西村麒麟句集『鴨』より自選           ・・・・・・・・・・・        西村麒麟 8
俳句 特別作品 「水より水へ」       ・・・・・・・・・・・        森さかえ  9
俳句作品(タ行〜) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   10
高木秋尾   竹本 仰   中山宙虫   宮中康雄 
森 誠    宇田蓋男   江良 修   柏原喜久恵 
加藤知子   斎藤秀雄   島松 岳   下城正臣 
    瀬角龍平   柳本々々(俳句絵)
    <初参加>   小田桐妙女  橋口風浪
前号俳句ふたり合評 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 19
斎藤秀雄  中山宙虫  糸魚 香  瀬角龍平  宇田蓋男
森 誠   高木秋尾  畑中イツ子  下城正臣 
前号俳句 森さかえ選 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 森さかえ 25
竹本仰の前号俳句鑑賞 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 竹本 仰 26
連句特別作品 ・・・・・・・・・・・ 斎藤秀雄  加藤知子  竹本 仰  30
評論 「定型なんて知ったふり 加藤知子の俳句」・・・  斎藤秀雄 32
加藤知子句集『櫨の実の混沌より始む』評 ・・・・・・・・ 谷口慎也 35
俳句エッセイ「水のソムリエ山頭火」 ・・・・・・・・・・・・・・ 加藤知子 36
短歌 特別作品 「不惑」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 柴田 香  38
短歌作品(ハ行〜) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  40
芳樹景子   松尾光浩   柳本々々  いとうあゆみ 
上澄 眠   逢坂みずき  小川ちとせ  加藤朱美
加藤知子   北辻󠄀千展   斎藤秀雄   弟子丸直美 
富田桜子   永田義彦   西田和平   西村曜   
前号短歌評 ・・・・ 逢坂みずき  上澄眠  北辻󠄀千展  西村曜 48
短歌英訳の試み ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 芳樹景子 52
短歌エッセイ「読めないということ」 ・・・・・・・・・・・・・・ 逢坂みずき 53
受贈誌御礼等 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 54
編集後記 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 56
表紙絵・糸魚香 / 装幀・西田和平

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2018325日、『 We 』第5号を発行しました。
ISBN978-4-903638-59-1

巻頭言「柿の木の話」 北辻󠄀 千展 
俳句招待作家  西原 天気 「卓球」 20句 及び 短文
五島 高資 「竹の秋」 20句 及び 短文
俳句特別作品  瀬角 龍平 「投身」 20句
俳句作品    斎藤 秀雄 「みんな破線」 10句
島松  岳 「朝倉」 10句
下城 正臣 「陽炎」 10句
高木 秋尾 「秋鬱」 10句
竹本  仰 「たまごサンド」 10句
仲田  晃 「記憶」 10句
中山 宙虫 「コーヒーカレンダー」 10句
畑中イツ子 「ずんぐりむっくり」 10句
松尾 光浩 「熊本城は起つ」 10句
宮中 康雄 「遠阿蘇」 10句
森 さかえ 「白秋全集」 10句
森   誠 「昆虫」 10句
宇田 蓋男 「どくだみの」 10句
江良  修 「秋心」 10句
柏原喜久恵 「復興ねぶた」 10句
加藤 知子 「人骨土井ヶ浜」 10句
瀬川泰之 「蕎麦の花(遺稿)」  追悼文(加藤知子)
『建立 橋口等全句集』 自選16句
前号俳句ふたり合評 
田島健一 中山宙虫 森さかえ 斎藤秀雄 宇田蓋男 高木秋尾 江良修
瀬角龍平 松尾光浩 森誠  糸魚香 瀬川泰之 加藤知子
前号俳句選・鑑賞  斎藤秀雄  竹本仰

加藤知子句集『櫨の実の混沌より始む』特集 
句集評
糸魚 香 「加藤知子第二句集を表紙絵より読み入る 炎を孕み凛と咲く」
柳本々々 「痙攣する俳句−加藤知子句集『櫨の実の混沌より始む』」
好句選
宇田蓋男  小柳かつじ 西村楊子 宮中康雄 
大井恒行  九里順子  高岡修  関悦史

大学俳句会紹介
広島大学俳句短歌会 
紹介文:代表・樫本由貴(かしもと ゆき)
俳句 :樫本由貴 / 木村優花
短歌 :瀬口真司 / 岡村和奈 / 眞子和也 / 西平さくら/ 西村康平
表紙絵のことば 糸魚  香
短歌特別作品  大橋 春人  「じゃこ天に醤油を」 20首
短歌作品    西田 和平  「熊本は今も」 10首
芳樹 景子  「想いは哲学」 10首
柳本 々々  「ぼくの力ではどうしようもないこと」 8首
北辻 千展  「夜のたわみ」 10首
上澄  眠  「ベテルギウス」 10首
逢坂 みずき 「デコポン()」 10首
小川 ちとせ 「いくたま」 10首
加藤 朱美  「あぜみち」 10首
加藤 知子  「拓郎に謳えば」 10首
斎藤 秀雄  「戦前のうた」 10首
鈴木 晴香  「手のひらは中華街を抜けて」 10首
だん れい  「晩夏から初冬へ」 10首
弟子丸 直美 「介護の日々」 10首
てらもとゆう 「その前と後」 10首
永田 義彦  「初夏の光」 10首 及び 短文
西村  曜  「自選十首」 10首 及び 短文
富田 桜子  「バンコクのころ、そしてその後」10首及び短文
前号短歌評   鈴木晴香  上澄眠  小川ちとせ
短歌英訳の試み 芳樹景子
受贈誌御礼
原稿募集・編集後記
漱石旧居「海鼠」の句  宮中康雄

                 表紙絵・糸魚香 / 装幀・西田和平

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We 』 第5号を、2018年3月下旬に発行します。
 ISBN978-4-903638-59-1                        
         
巻頭言「柿の木の話」                                 北辻千展 2
俳句 招待作家                             西原天気 五島高資 4
俳句 特別作品 ・・・・・・・・・・・・・・・・      瀬角龍平 8
俳句作品(五十音順・サ行〜) ・・・・・・・・・・・・・・・・ 9
 斎藤秀雄   島松岳   下城正臣   高木秋尾
 竹本仰    仲田晃   中山宙虫   畑中イツ子
 松尾光浩   宮中康雄  森さかえ   森誠
 宇田蓋男   江良修   柏原喜久恵  加藤知子
瀬川泰之遺作・追悼文(加藤知子) ・・・・・・・・・・・・・ 17
『建立 橋口等全句集』自選16句・・・・・・・・・・・・・・ 18
前号俳句ふたり合評 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 19
 田島健一  中山宙虫  森さかえ  斎藤秀雄  宇田蓋男
 高木秋尾  江良修   瀬角龍平  松尾光浩  森誠
 糸魚香   瀬川泰之  加藤知子
前号俳句選・鑑賞 ・・・・・・・・・・・・ 斎藤秀雄 竹本仰 25
加藤知子句集『櫨の実の混沌より始む』特集 ・・・・・・・・・ 31
大学俳句会紹介 ・・・・・・・・・・・・ 広島大学俳句短歌会 36
表紙絵のことば ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 糸魚香 37
短歌 特別作品 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 大橋春人 38
短歌作品(五十音順・ナ行〜) ・・・・・・・・・・・・・・・ 40
西田和平  芳樹景子  柳本々々  北辻󠄀千展  上澄眠
逢坂みずき 小川ちとせ 加藤朱美  加藤知子  斎藤秀雄
 鈴木晴香  だんれい  弟子丸直美 てらもとゆう
      (初参加) 永田義彦   西村曜    富田桜子
前号短歌評 ・・・・・・・ 鈴木晴香  上澄眠  小川ちとせ 50
短歌英訳の試み ・・・・・・・・・・・・・・・・・・芳樹景子 54
受贈誌等御礼等 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 55
原稿募集・編集後記 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 56
漱石旧居「海鼠」の句 ・・・・・・・・・・・・・・・宮中康雄 57
表紙絵・糸魚香 / 装幀・西田和平

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の度、おかげさまで、
加藤知子第2句集『櫨の実の混沌より始む』を
上梓することができました。

全392句。
たとえば、次のような句です。

ひめしゃら木肌モディリアーニの首こんな
すみれ咲くたびカラシニコフの発情
しづ子忌を立夏と決めて立ち泳ぎ

【もくじ】
分離帯             2014年09月
蜃気楼             2015年09月
しづ子忌            2015年08月
楽園              2016年02月
美の国?野の遊び?       2016年02月
月面着陸            2016年02月
水源行             2016年03月
地平線             2016年05月
海ゆかば            2016年10月
絡む女にもみ合う株価ええじゃないか  2016年12月
あるじ考            2016年09〜12月
句日記的震災記         2017年05月
石化              2017年08月
あのころこのごろ水鉄砲
ミュシャの雨だれ        2017年08月
戦さひりひり          2017年09月
顔               2017年09月
二次会             2017年10月

表紙絵は加藤知子
装幀は高岡修氏
跋文は竹本仰氏

上製本200部印刷。

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熊本県現代俳句協会のブログを開設しましたので、ご覧くだされば幸いです。
   
   副会長兼事務局長  加藤知子

  


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明けましておめでとうございます。
『 短歌と俳句の文学誌 We 』は、2016年3月20日に創刊した短歌俳句誌です。
創刊の約3週間後に熊本地震が発生し、余震も続きました。しかしながら、おかげ様で、年2回(3月、9月)の発行を続けることが出来ました。参加してくださった方々、購読してくださった方々、販売してくださった書店様、応援してくださった方々に感謝申し上げます。
We 』は、現在、第5号を編集中です。目次(参加者名を含む)は、後日、当ブログに掲載いたします。発行は、3月の予定です。
今後ともよろしくお願いいたします。

共同編集発行人:西田和平、加藤知子
発 行 所  :We

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『塔』2017年12月号 204〜205頁 掲載
『塔』10月号 花山多佳子選歌欄(作品1)の90名分の歌から、次の15首を選び、評をしました。

評のご感想等を、ご連絡くだされば幸いです。 西田和平

 
紫陽花の清しき青は海の色君が育ちしこの島の色 / ほうり真子
 
感情の蔓が思わぬ方へ伸び日傘のうちへ収めて歩く / 石井夢津子
 
回転ドア通りゆくとき一瞬をヒトの標本のやうになりたり/鵜原咲子
 
売れなかった絵は自らの手でつぶす仕事もあるのだ夜アトリエに/江種泰榮
 
誰になれば一番しあわせ雑踏のひとりになるとときどき思う/乙部真実
 
七夕のデイサービスに短冊は「かっぱえびせん食べたい」とあり/紺屋四郎
 
胸に抱く貝をカモメに奪わるるラッコのこども人の目をせり/ しん子
 
なにか長い時間だつたと思ひをれど季節ひとつが過ぎゆきしのみ/杉本潤子
 
夕暮れの端っこすこし混ぜましょう子は前髪をつんと揺らせり/塚本理加
 
義母の柩にしばらく掛けいし夫の手がかすかに震う声なく震う/土肥朋子
 
魂をも釘に吊して売っていた横浜(ハマ)の闇市戦後にありき/中村佳代
 
バケツ持て走りし道に火柱の五重塔を見たると眼上げぬ / 西川啓子
 
マイデスクなき職場にもいつからか慣れて全てを持ち歩きたり/山内頌子
 
見るならば海花火より川花火できれば信濃川の花火が見たい/山西直子
 
あの夏のいくつもありてあの夏と言ふのみにして母と話せり/吉澤ゆう子
 

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『塔』2017年11月号 202〜203頁 掲載

『塔』9月号 花山多佳子選歌欄(作品2)の89名分の歌から、次の15首を選び、評をしました。
評のご感想等を、ご連絡くだされば幸いです。 西田和平
 
枇杷の実は夕暮るる色月の出色 雨の日は雨吸ひあげてをり / 山尾 春美

電線に鳩と鵯とのとまりゐてくぐもる声と透る声する / 守永 慶吾

甘ったるいだけのケーキは母親のビンタのようでどこかさみしい/海老茶ちよ子

十二年暮して決別したる息子()よ  ( いひ )はむとき ( まなこ )がさびし/相澤 豊子

快晴に五月の君の影は濃く先の見えない半年ののち / 岩尾美加子

会いたいと願っていた人前にして喉元にひっかかっている骨 / 黒川しゆう

水の気に満つる雨竜( うりゅう)の高台はあっちに池塘こっちに池塘 / 嵯峨 克彦

おろおろと二歳に満たぬ孫の背を抱き寄せればしばしまかせ居る/佐藤みのる

思い出になりかけていたその腕は九十日分灼かれて黒い / 萩原 璋子

この人と会うためひとりで駅を出て他の誰かと会うため帰る /花麒麟陰朗

離れると僕の知らない君がいることに気付いた電話の向こう / 濱本 凛

夜を明かし手負いのけものはカリカリと熱にたかぶり夫に噛みつく/日夏美砂

ぬきうちの暑さなりけりふり向けば守宮は家族のやうな顔して/福田 恭子

暗いままの台所に行きカレーにソースをかけて戻るとそれは酢でした/双板葉

きみのいない街で暮らすということのこんなに軽かったかなサンダル/安田茜
 

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お知らせ

お知らせ

月刊『俳句界』(文学の森)201711月号「作品6句」欄(89頁)に
加藤知子の俳句が掲載されました。
よろしければ、ご覧ください。
 

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