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こんな世界が近い将来待っている。
日本の制度は何もかもが世界標準に近づいてゆき、国民生活は国際社会の荒波に疲弊する。これまで、日本は国際的障壁を設けることによって、国際社会の中で貧富の差が小さいという特長のある比較的豊かな社会を築いてきた。今後障壁が取り外され、国民はもはや守られることはなく、国民生活は国際的に平均的な水準や分布になる可能性が高い。国際的障壁とは、「戦争を放棄する憲法」「関税による農業の保護」「少ない国際資本の流入」「小さい消費税率」「外国人労働者受け入れ規制など労働者をまもる規制」「国民皆保険制度」「衛生植物検疫措置」「サービス貿易の規制」などである。これらの障壁がなくなれば、日本人の経済活動は、あらゆる局面で諸外国の経済活動との競争に晒され、特に、労働市場において、国内でも日本人が外国人と競争する世界に入り、所得も所得分布も外国並みになるものと思われる。
社会保障の財源のためといいながら、消費税は目的税化されていないので一般財源である。消費税が8%から10%になった次は多くの外国で導入されている消費税率または付加価値税率である10%台後半が待っている。消費税が上がったからといって、社会保障が充実されるかどうかはわからない。
ベースアップが全国の津津浦浦に浸透するように期待するといいながら、裁量労働性なる勤務体系を広げようとしている。裁量労働性が相応しい職種は多くあるが、そういうところは個々に検討すればいい話であって、政府が主導すべき内容ではない。経営者の中には、これを利用して、勤務体系の自由化により人件費の削減を図って来る可能性が出てくる。
企業の在留インセンティブを高めるために法人税を国際水準にまで引き下げるといいながら、実は外国資本の導入を促している。2014年現地時間5月1日、ロンドンの金融街シティでの公演で 安倍首相は「日本の変化が確かに本物だと思われたなら、日本への投資をどうかお忘れなくと申し上げます」(日テレ5月2日)と述べ、外資の呼び込みを行った。
同じ金融街シティでの公演で、「(安倍)首相は英中銀イングランド銀行のベイリー副総裁の質問に、人口が減少する中での成長には労働市場改革を通じた生産性向上が欠かせないと強調。『労働規制の改革がこの一年間でいかに難しいかが分かったが、改革を成し遂げないと成長はできない』と述べた。」(東京新聞5月2日)ように日本の労働規制改革を口にし、日本人労働者が今守られている規制を取り外す努力をすることを明言した。
労働力不足は外国人労働者の輸入で補われる。すでに建設や介護でもくろまれている。それゆえ、仮に経済の好循環が起きても賃金アップに繋がる前に、海外からの労働力の供給により賃金は世界的水準に近づくだろう。また、配偶者控除を廃止し、女性の社会進出を勧め、労働人口を増やそうとしている。
2060年の65歳以上は人口の40%という高齢化。これをにらんで70歳までを労働人口とみなし、年金支給時期を遅らせる、また年金支給額の減額を目論んでいる懸念がある。
TPPの妥結後年数がたてば、徐々に日本人の所得の分布は米国並みになり、貧富の差が激しくなり、今中流と自認している日本の多くの人々は貧困層に落ちるだろう。Newsweekによればアメリカでは富裕層1%対残り99%の格差が過去最大になり、1%がアメリカ全体の所得の20%を握る絶望的な不平等社会になったことが判明した。
NASAが依頼した人類が滅びる理由の研究ではその一つに富の偏在が挙げられている。「積もりに積もった黒字は社会全体に均一に分配されず、一部エリートに支配されている。この富を生み出しているのは人口の大多数を占める大衆なのだが、その彼らにはエリートから富のほんの一部しか回ってこない。普通は必要最低限の生活を維持できるレベルか、それにほんのちょっと毛が生えた程度だ。」
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[ midor i ]
2014/6/3(火) 午後 0:49