ひみつの物語結社

日常は物語、物語もまた日常。児童文学を考えるヒントを日常から。

全体表示

[ リスト ]

タイミングの風

お金がないのに、結婚式を決めたのは去年の末。
つきあって七回目の秋が過ぎて、またいつものように、
何事もなく過ぎ越してしまいそうな、新しい年を目の前にしてのことである。

例のごとくそんなことを言い出すのは、女のわたしでして。
根が生えそうな男の尻を、地からひっぺがすのは大変な事でして。

「来年には・・・ねぇ」
「うんうん」
「ふたりとも27になるしねぇ」
「うんうん」
「そろそろ親もそんな感じになってるよねぇ」
「うんうん」
「あたいもそろそろ子供の事とか考えたいなりよ」
「だね〜」

と今まで何回も何回も交わしてきた会話は、ここまで。
で、今回は!前へ進まねば!

「結婚式の資料とか取り寄せてみる?」
「あ、そうすりゃいいじゃん、とりまえず。」

長年付き合っていると、結婚なんかいつでもできる、
なんて甘えがついついでてきてしまうものである。

「旅行とかもっと行きたいし、結婚したらば子供もほしいでしょ、じゃ、まだいいよね。」
男のKならば、
「もうちょっと仕事も軌道に乗って貯金の貯の字くらいはつくってからの方が、いいにはいいよね。」

そんな感じではなかろうか。
二人が愛し合っていないわけでは、けしてない。(と思ってる)

そうなると、
「あ〜若くてラブラブであつあつのときに、勢いで結婚しちゃえばよかったなぁ」
なんて後悔したりもして。
実際、あの「あつあつの時」(誰もが通るように)を逃すと、
なかなかタイミングってやつは、ひゅるりひゅるりと逃げていってしまうもので、
となると、ふたりが同じタイミングで、結婚したいと思うことすら難しくなってくるわけで。

でもやっぱり、結婚したいと思う回数は、女のわたしの方が多いんだろう。

結婚って考えているより難しい。
見えない空気を読まなければいけない。
タイミングというあやうい風にちゃんとのらなければいけない。
そんな気がした。

それが去年の末、そのタイミングさんが、わたしの前にひゅるりと現れた。
わたしがそう思ったら、親達もそんな気配を匂わせていた。
風に乗り損ねそうなのはKだけだ。

そうなったら、お金なんぞなくても強行突破せねば!
結婚式だ結婚式!!
気分も盛り上がってきたし!!!
これを逃したら、また・・・

そんな風にして、上記の会話へと至るわけである。

閉じる コメント(2)

そう、タイミングって結構大事だし、難しいですよね〜。私も何度か逃してきました^^;でもやはり「その時」がきたら、自然とコトは動くものなのかもしれませんね(^^)

2007/3/20(火) 午後 1:34 [ Big Blue ]

そうですよね、自然とコトは動くようです。不思議ですね、時とは。

2007/3/21(水) 午前 0:36 whi**stsn*w



プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事