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ショパン:ピアノ協奏曲第1番ホ短調作品11
ハリーナ・ツェルニー=ステファンスカ、ピアノ
ロルフ・クライネルト指揮
ベルリン放送交響楽団
CD・ステレオ・録音:1966年
Disclosure CLASSICS DS0030-2
ステファンスカは、第4回ショパンコンクールでポーランド人として初めて第1位を獲得した人で、教則本で有名なカール・ツェルニーの直系の子孫になります。 ステファンスカ(1922 - 2001)と言えば、同曲の演奏がリパッティのそれと間違われて10年以上も売られていたのは有名な話です。リパッティの演奏だと確認したのは、未亡人のマドレーヌ・リパッティとEMI当時担当のレコーディング・マネージャー、ウォルター・レッグとなれば、お二人共それなりの方なので正に汗顔の至りだったことでしょう。その演奏は、ヴァーツラフ・スメターチェク指揮/チェコ・フィルハーモニー管弦楽団との協演でした。リパッティの方では、バックの演奏家は不詳とされていました。
リパッティの同曲は、後に別のテープが発見されました。1950年2月7日チューリッヒ・トーンハレの録音で、オットー・アッカーマン指揮/チューリッヒ・トンハレ管弦楽団と協演しているものです。この録音の信憑性は、リパッティがその時のコンサートで弾いた3曲のアンコールによっても確認されているとのことです。
さて、このCD、クライネルトとステファンスカの組み合わせとなれば、聴くしかありません!
第1楽章
外連味のない開始で、造形がしっかりとしています。オケの鳴りは深く、曲想にピタリと付けて遊離するところがありません。微妙なアゴーギクが見事に決まり、ちょっとした木管の響きにも隠し味があって、清楚なロマンティシズムにハッとさせられます。
ステファンスカのピアノも外連味がなく、ごく自然にショパンの音楽が流れていきます。凛としたタッチ、綺麗な音色が印象的です。過度に感傷的にならず、透明感、純白といったイメージを感じさせる演奏。
第2楽章
この楽章はヨゼフ・ホフマンやブライロフスキーの演奏が大のお気に入りですが、このステファンスカもなかなかのものです。ごく控え目に美しい想い出を辿る様に奏されていきます。妙に繊細振らないところも、音楽に安定感を与えていると感じます。
第3楽章
軽妙・可憐ですが力強さも秘めたステファンスカのピアノ、クライネルトのサポートも流石です。堂々として立体的な響きが、聴く者の心を豊かにしてくれます。
これは、本当に素晴らしい演奏です♪
クライネルトとステファンスカのショパン・・・花に隠された大砲。
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