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偶にはエンジニアらしく、技術的なことを記してみます。
近年の交通事故死者は、過去の最大期の年間15千人強から比べれば半減どころか3割弱まで低減しています。この交通事故死者減には様々な安全対策が功を奏した結果なのでしょうが、中でも死亡者の最大割合を占める自動車乗車中の死者(いわゆる棺桶型事故)減に寄与したエアバッグの標準装備は大きなものだったでしょう。
ところでエアバッグシステムですが、冒頭に記されるSRS(補助的拘束機構)からも明かな様にシートベルトを装着しているということが前提のシステムです。もし、シートベルトをしないままエアバッグが作動した場合、乗員頭部が正しくエアバッグに受け止められなかったり、展開したエアバッグ上で顔面が擦過し受傷したり、その上でエアバッグ外の他物と頭部が衝突し受傷したりという現象が起こり得る訳です。
さて、エアバッグの作動を制御するエアバッグECU内には、専門家以外にはあまり周知されていませんが、EDR(イベント・データ・レコーダー)という機能が内蔵されているそうです。これは、エアバッグ作動時(その数秒前から後まで)の、車両速度、ブレーキを踏んでいるか、アクセルの開度、ステアリングの操舵角、そしてシートベルトの装着の情報などの情報が記録され、専用の読み取り装置により解析ができるというものです。
そもそも車両メーカーで、このEDR機能をひそかに内臓したのは、エアバッグ絡みのPL対策にあったそうです。例えば。シートベルトをしないままエアバッグ作動の事故を生じ、車両メーカー相手の訴訟が起こされても、EDR記録からシートベルトをしていなかったからですよと抗弁できる様にというものです。
EDRデータは、交通事故の捜査する警察からの要請によっては車両メーカーが公開する場合もある様ですが、ほとんどの事故では公開されることもないままでしょう。また、警察同様にというか保険金支払という経済的理由から、保険会社では警察以上にEDRデータの入手を望むと思われますが、果たして保険会社が車両メーカーに公開を要請した場合、公開されるのでしょうか?、疑問なことでしょう。ちなみに、保険会社では、搭乗者傷害保険でシートベルトの有無で支払い保険金が変わったりします。そして、何よりも知りたい事案としては、単独自損事故の場合で自殺でないかと疑われる事故でしょう。この様な場合に、EDRデータにより、超高速でアクセル全開、ブレーキも踏まず、ステアリング回避もしない衝突であることが証拠として示されれば、自殺という可能性を強く示唆するものとなるのでしょう。
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過日のこと、「ザ・ゴーカートカー」のイメージを歌う、BMWミニ初代型2台で近くの広場で少々のハードコーナリングしたりと遊んでみました。このミニでは、サスセッティングがクーパーモデルでそれなりに硬く、クーパーSモデルでは更に硬くなっています。それにより、特にステアリングレスポンスはクイックで、かつロールも押さえられることで「ゴーカート」の雰囲気を出しているのでしょう。しかし、低速での乗り心地は、とても良いものとはいえません。
ところで、このミニ(R50、R53、R56系も同じ)ですが、ホイールベースが短い割りに最小回転半径が大きすぎます。その理由はフロントタイヤの最大切れ角が異常に小さいことによります。昔のFF車ではドライブシャフトのCVジョイントの制限もあってFR車より切れ角が小さいことがあったものです。しかし、今回のミニの場合はパッケージング上の問題、つまり車幅とエンジンルーム容積の関係から、フロントホイールハウス容積を制限したため最大切れ角を犠牲にせざるを得なかったのではないかと思えます。
追記
国産車も含め経年FF車でよく壊れる部品にドライブシャフトブーツの破れがあります。車検時などに指摘され不合格となりますし、放置して走り続けると、グリスが漏れ出ますので、ジョイントの異音を生じる様になってしまいます。異音までが出たら、ドライブシャフトを交換する必要があります。リビルトや中古もありますが、それなりに費用が掛かります。できればブーツ交換とモリブデングリスの充填で済ませたいものです。 ところで、このR50〜R56系ですが、普通のクルマはアウトボード(ホイール側)が大きく屈曲するために傷みやすいのですが、インボード(デフ側)が先に壊れる事例を多く見ます。この理由ですが、インボードジョントにはコストの安いトリポートタイプが使用され、回転に伴うシャフトの振れを生じることによると推察されます。現在の国産中・上級車では、インボードジョントはバーフィールドジョントの伸縮可能型であるダブルオフセットジョントが使用されています。 |
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