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事故車に多いのですが、ランプやホーンなどの部品が移動することにより、ワイヤリングハーネスがコネクタ(カプラ)部で断線することがあります。このコネクタですが、メーカー毎に異なる形状であり、部位により形状もこれまた異なるというものでやっかいです。部品側のコネクタは該当部品を取替すれば解決しますが、車両側のコネクタはリペアキットも出ている様ですが、ワイヤリングハーネス毎取替ようとすれば驚くほど高価ですし、その手間も多大なものを要します。
今回体験したのは、BMW・E90のヘッドライトの車両側コネクタ部での断線です。この手の防水型多極コネクタは、ハウジングがアウター、インナーが組み合わされています。まずは、アウターハウジングをロック用のツメを探しつつ外します。そして、肝心の端子を抜き出すのですが、ランスというツメで引っ掛かりロックされています。どこが端子のランスかを探りつつ、小さな時計ドライバーなどでランスを押さえて端子を抜き出します。ランスは端子部にあるものもあれば、ハウジング(樹脂)側にある場合もあるので注意深く観察しつつ作業します。ということで、今回は外観からは見えないランスを押さえ込んで端子を抜き出しました。後は、新品端子があればそれに取替れば良い訳ですが、多種多様過ぎてまずないですから、旧端子に断線したハーネスを半田付けして完了となりました。
それ程多頻度でないにしても、板金屋さん等ではこんな修理も出てくるのではと思います。え、保険で出るからワイヤリングハーネス交換してるって。売上上がりますから結構ですが、その作業時間が請求以上に要するのが通例でしょう。
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技術情報
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最近のこと、BMM・E91での話です。それまで問題なくエンジン始動していたクルマを板金屋さんに出しました。そこでバッテリー上がりから充電しようと極性を誤り一瞬スパークさせたとのことです。その後、バッテリーは充電され、勢いよくスターターモーターは廻るものの、まったくプスリともしないエンジン始動不能となったものです。当方でも、ヒューズが切れていないか見ましたが異状なし。また、スパークプラグ1本外し、クランキングするも火が飛んでいない。安価な中華製のスキャンテスターでOBDをチエックすると、イモビなんたらと表示されているというものです。これではディーラー保有の診断機で見るしかないなと、止むなくディーラー入庫し、やはりイモビのコード(トランスポンダコード)を再登録して復旧したとのものです。しっかし、イモビの重要性は認めるが、あまりにも簡単に登録コードが飛んで消えてしまうのには困ったものです。
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現在、ボルトもしくはスクリュー等のビットは、国産車でもトルクスの利用が一般化してきた感がありますが、まだまだ私の知らぬビットは多くあるのでしょう。しばらく以前にVW車で、トルクスかと思って廻したら滑ってしまい、確認したところスプラインビットというトルクスよりもっと細かい歯のビットであることが判り、改めて入手した次第です。
そして、今回はアルファロメオのビットの話ですが、明らかに特殊形状で、エンジン関係などに結構多くのサイズが使用されています。名称はリブビットということで、今回改めて入手しました。なお、、このリブビットはアルファ専用という訳でなく、FIAT系で多用されている様です。
まあ、ビット程度のことでは、それ程高額なものでもないので良いのですが、カムアライメントツールなどSST(専用工具)ともなると、さもないものが万単位でしますので頭の痛い話となります。
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前回、職人のことを若干記しましたが、それと対局に位置するのがゼネラリストということなんでしょう。ゼネラリストとは日本では総合職と表記される場合が多く、企業の中で物事の対極を捕まえ総合判断できる者のことでしょう。
ところで私の知る範囲で、各保険会社には総合職たる正規社員と、100%出資の株式未公開の子会社である**損害調査会社(以下損調社)があるのはご存じの通りです。損調査の所属社員はアジャスター(私はこの名前が大嫌い:理由は別の機会に)な訳で、総合職の指揮の元、アジャスターが調査活動の実際を行うというものです。
ところで、総合職ですが、大体どの企業も似た様なものですが、営業とサービス(損害調査)そして、総務、人事などの部門構成で成り立っているものです。ところで、損調部門の総合職というのは、元々損調という専門職的な色彩が強いこともあり、私はかつてゼネラリストたる損調総合職を見たことがないといいきっても過言ではないと感じています。それが、元来損調出身で、部長クラスまで登り詰めると、元来ゼネラリストの素養に欠ける損調出身者の末路は、損傷社の代表者(社長、代表もしくは専務クラス)ということになるのです。こういう人物が代表者となった場合のアジャスタの悲愁というのは、忌々しいというか気の毒なものがあると感じています。
それは何故か、損調出身の代表者は、アジャスターなんか職人気質の変わり者とでも思っているのでしょう。自らが出来もしない修理見積のことを棚に上げ、「今やコンピューターの時代であり、見積なんか女性でも(女性蔑視を内在)誰でも作れるものだ」等と会議の席などで本気で豪語するのです。私は云いたい。コンピューターは選択した部品を拾って自動計算するだけのもの、その部品が取替が妥当なのか修理の範囲で直るのかを判断できるものではないという当たり前のことも判らんのかと。こういう人物に使われるのだから、人ごとながら大変だなと感じるところではあります。
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最近は走る曲がる止まるというクルマの基本以外を除外して、車体を大きく、過剰装備が盛り沢山というクルマが増えていると感じます。そんな中、切削加工も困難な程硬い超高張力鋼板やアルミ材もしくはマグネシウム材が使用される様になってきているのご存じのところです。ところで、私見ではありますが、ボルト系のフタ物パーツのアルミ材は特別の問題は感じませんが、骨格部位へのアルミ材の採用は、修復という局面において困難を生じるもので、否定的な意見を持ちます。
写真はエリーゼですが、アルミ押し出し(引き抜き)材が多用され、エポキシ系の接着剤(写真の赤色部位、他青色もあり)およびリベットで接合されています。タイヤに大きな入力を受け、各サスアームが引き千切られる様な衝突では、アーム取付部のアルミ骨格材も引きちぎれるということがままあることでしょう。一般のクルマでは、アルミ製のサスペンション・サブフレームが曲がるケースがありますが、部品費はそれなりに高価ですが、ボルト結合なので交換も容易なものです。
それと、オールアルミボデーや一部の部分アルミ骨格車において、各サスアームの取り付け部位(以下ピボット部位と表現)だけが、ダイキャスト材を使用しているという場合が結構見られます。このダイキャスト材ですが、許容応力を越えるとクラックが生じますし、修理ということには馴染まない部材です。ピボット部位を狙い通りの寸法精度で作り、肉厚の自由度が高く、ジオメトリーと強度の最適値を追求出来るということが理由なのでしょう。R35でもフロントストラットタワー部のみアルミダイキャスト製で、サイドフレーム等と接着剤とリベットで接合されています。タワーにはアッパーアーム用ビボットも付きますので、鋼板製ですと1部3枚合わせのパートパーツのプレス鋼板の重ね合わせとなるのを、ダイキャスト材の肉厚コントロールで、一体部品を製造しているのでしょう。但し、メー-カーの部品供給はタワー部単体では出さず、サイドフレームとタワーが接合された状態でのみ供給されるということの様です。
BMWの5シリーズ(E60)では、ダッシュパネル前をすべてアルミ製として、接着剤とリベットで接合する手法で登場しました。聞くところによると、BMWの板金修理の認定店になるには、このリベット接合工具やその他認定工具、使用塗料や塗装設備などを含め結構多額の投資が必用となるそうです。しかし、E60が登場してから既に10年は経ますが、アルミ接合用のリベット工具は一度も使ったことがないという工場もあるやに聞きます。それは、そこまでのダメージ車もあるのでしょうが、見積段階で修理はなされないという実態が現実の様です。なお、ついでに現行の5シリーズはF10にFMCされていますが、プラットフォームは7シリーズ(F01)を流用しており、相も変わらず前部のアルミ骨格を踏襲している様です。
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