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クルマ用ガラスで、最もシビアな品質が要求されるのがフロントウインドガラスでしょう。最近はガラス周囲とボデーとのモールが廃されたこともあり、寸法的な較差(ばらつき)もかなり小さくなっていることでしょう。一方、ガラス自体のラウンド(曲面)が小さく平板化されていますので、この点では製造難易度は低下しているのかもしれません。
何れにしてもガラスメーカーによる最終検査では、透視して内部に気泡などの欠陥がないか、そして歪みが限度以下かを検査(ほぼ目視)しているでしょう。しかし、最終製品たる現車に乗り、運転席から助手席側を斜め見したとき、歪みが目立つクルマは結構あるものです。まあ、製造メーカーでは運転席からの直進的な視野で問題なければOKとしているのでしょう。
ところで、写真は現行ホンダCRZの後部です。プリウスやインサイトと同様にバックドアガラスが水平に近く、垂直な補助ガラスで後方視野を確保しています。この手のデザインは、バックミラー視野に、2枚のガラス間の柱が入り個人的には好まないものですが、それはさておいて・・・。CRZの垂直な補助ガラスは結構ラウンドしていて、3次元曲面ですが、隣接パネルやテールランプとの合わせ(チリ)も良好に仕上げられています。当然ガラスメーカーでは、専用の検査治具で寸法公差を十分検査して出荷しているのでしょうが、想像ですが製造には種々の知恵が必用だった様に感じられます。
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技術情報
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これは、それなりの業社や関係者の反発を受けるだろうことを予見しつつあえて記すものです。4輪アライメント測定・調整を行う業社は多いものですが、それなりの知識やアライメントの造詣を保持した業社を選ばないと、意味はないという話です。
だいたいメーカーのアライメント測定の事前条件として、タイヤの空気圧と車高が基準値に合値しているかということがあります。これは車高、つまりサスのバウンド、リバウンドによりアライメントは大きく変位する宿命にあることを示すからです。
しかし。ローダウンサスの組み込みにより正規より車高が落ちたクルマの場合も当然にある訳で、この様なものをメーカー基準値に合値することは当然できない訳であって、それなりのスタッテック(静的)なアライメントやジオメトリーに関する知識を十分持っていることが前提となるでしょう。ところが実態は、タイヤ屋さんなんかが多いと想像しますが、左右差だけ30分(1°の半分)以内ならOK、その他は車高が下がっているからムリみたいな感じで作業を終了している場合が多いと思えます。
それと、なんでアライメントが狂っているのかを十分考察したのかと云いたい。取り付けビボットのボルト穴を長円にするのではなく、その位置が合っているか、狂っているとしたら何処が原因で狂っているのかを追求する必用があるでしょう。こいいう場合に役に立つのがトラムトラッキングゲージです。メーカーの直線寸法では不足しますが、適宜左右差を計測するなどすれば、ある程度は追い込んだ計測が出来るはずです。
ところで、こういったボディモノコッックの変形を修正するのは、場合によりポートパワー程度で足りる場合もあるでしょうが、もっと複雑に移動させなければならない場合もあることでしょう。しかも、外板はなるべく付けたままで動かさずに、ピボット部だけを動かしたいというフレーム修正です。これは、正直アライメント屋さんの範囲や知識を超えたもので、フレーム修正機の作業に相当堪能しており、基本的な固定に加えて、適切な補助固定を行える技術者でないと難しいことだと思っています。
という訳で、あくまで私はですが、優秀なアライメント技能者は優秀なフレーム修正機技能者にありと、かねがね考えているのです。
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BMWミニ(R50)にてリモコンキーでのロック、アンロックが出来ず不自由とのことで修理と相成ったものです。BMW系のリモコンキー受信機は、ルームミラーの裏側付近にユニットがあります。試しに該当キーを至近に近づけると作動します。そこで他のクルマのユニットと交換して見ると、まったく問題なく離れた場所から作動します。
交換する前にユニットを分解し、電磁波対策らしい金属ケースを切り開いて各実装パーツやハンダの状態に異常がないか点検しましたが、関係上の異状は見当たらずユニット交換にて対応することにしました。ちなみに、基板の半分近くを占めるループがアンテナと思われます。
当然ですが、こんなさもないパーツに新品1万円以上を要する価値を認めず、中古パーツにて対応となりました。
正直云って、輸入車はこういう電子パーツがの故障率が高すぎと感じます。内部の汎用ICやリレーは日本製を結構使っていますが、回路設計の煮詰め不足や、多層基板の信頼性不足、、電装メーカーによる実装技術や管理の不足にあるのかと想像されます。
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BMWミニ(R53)で、ルームライト(フットライトおよびトランクライトも)点かないという現象が生じ、故障探求した結果、大事になってしまったという事例を紹介してみます。
ルームライトが点かないなら、バルブやヒューズ切れということが大概でしょう。ルームライトは、ランプ電源が来ていて、ドアを開くとドアスイッチでアースに落ちて点灯するという回路が、昔のクルマは一般的でした。しかし、昨今は残光機能が付加されたり、一定時間後にバッテリー上がり防止のため消灯する機能が付加されたりと、それなりのコントールユニット経由となっています。今回の件も、電源が来ておらず、仮電源を接続するとちゃんと点灯します。さてはて、何処が原因なのかと試行錯誤した結果、右カウルサイドに装着されているゼネラルコントロールユニット(1枚目写真)の不良であることが判明しました。
このゼネラルコントールユニットですが、大きな多極コネクタが4ケ接続されており、ルームライトだけでなく、パワーウインド、ドアロック、ワイパー、エアコン、その他、ボデー関係のコントールを一体化させたものです。新品価格は、$500くらいですから、日本だと6万とか7万の世界でしょう。メーカーとしては、統合させて、コスト低減ということなのでしょうが、たかだかルームライトが不点で、こんな高額なユニット交換とは、恐ろしい世界です。まあ、時々立ち寄る部品解体業さんで、千円という格安で部品入手し直りましたが、これをディーラーへ持ち込んだお客さんは、請求額8万円也を見て仰天するのではないでしょうか・・・。
追記
数ヶ月前のことですが、ワゴンRで同じくルームライトが点灯しなくなったという案件を故障探求したことを付記します。これは、ユーザーがルームライト回路にLEDを付けようとしてショートさせたのが原因の様です。ヒューズは切れており交換しましたが、やはりルームライトは点きません。いろいろ探ってみると、ヒューズボックス裏側にコントロールユニットが一体化されて付いています(国産車はこの様な形態が多い)。そのユニットカバーを開けて観察して見ると、たぶんルームライトの残光制御用でしょうが、パワートランジスタに溶損が生じていることが発見されました。(2枚目の写真参照)同一型番のパワトラを入手交換することで修理も出来るでしょう。しかし、ヤフオクで調べると、ワゴンRのヒューズボックスは多くの出品があり価格も安価です。送料込みで2千円程で交換して完了です。 |
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エンジンマウントといっても、乗用車でなく大型バスの話です。このエンジンマウントですが、3ヶ月や12ヶ月(車検)の点検項目にもなく、それ程に傷み難い部品だと感じているのがほとんど方の意見でしょう。
今回は、エンジンルームの点検中、エンジンマウントのプレートの接合面(いわゆる加硫接着)の部分に、随分深い亀裂が観察されたのです。そこで、4点マウントのすべてを明細に観察して見ると、どれも似た様な状態が観察され、直ぐに取扱いディーラー(UDトラックス)に部品発注しました。(4ヶで合計8万近くとバカ高い)ついでに、該当ディーラーに聞いたところ、ある程度経年車ではあるとのこと。これがもし、ぶち切れたとすれば、駆動反力を受けますので、エンジン自体が落下することはクロスメンバーなどにないとしても、エンジンは恐ろしく変移して傾き、接続パイピングや補記類に大きなダメージを負うことになるでしょう。中には、オールタネーターB端子が金属部分に接触すれば、極端な大電流から、ハーネスやバッテリーから発火して車両火災になる可能性だって考えられます。何れにしても、大ききなショックと共に走行不能に陥ることは確かなことでしょう。
さて、この車種においては、よくある損傷の様で、部品は発注翌日には入荷し、早速取替作業を行いました。4点支持の内、前部2点(クラッチベルハウジング部)が、主な荷重を負担している様ですが、完全に加硫接着部位がはがれ分離していました。後部2点は、亀裂は深いものの、辛うじて分離はしていないというもので、時間の問題で何れは完全に分離し、先に記した様な大事になる前に発見できて良かったというものです。
関係追記
乗用車では、まずこの様な加硫接着の分離なんていうのは、今ではお目に掛かれないことです。そもそもサスブッシュと同様に圧入などで組み付けられていることが多いですから。但し、乗用車系でも、マウントラバーの劣化亀裂は、時々あるものです。 それと、これは事故車のことですが、液封式(液体封入式=内部の液体がオリフィスを通過するダンピング式)では、表面ラバーが薄く、事故の衝突減速Gによるエンジン慣性で、簡単に破ける例を結構見てきたものです。あと、BMWなんか、多かったですが、エンジンが移動すると、後部のマウントバー(アルミダイキャスト)が簡単に割れてしまうというのも結構見ました。
※写真は上がエンジン後部側、下がクラッチベルハウジング下部。
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