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話にならない結合強度

 ネットの事故車や部品の販売を見ていると、買う気持ちはまったくなくても、その損傷傾向などに注目させられる場合があり、ある意味で勉強になるものです。
 ここで紹介するのはロータス・エヴォーラの典型的な前部首振り損傷です。このエヴォーラですが、エリーゼ、エクジージ、ヨーロッパとモノコックタブはおそらく共通、前部骨格も共通と想像されます。
 しかし、過去に首振り損傷は数多く見て来ましたが、サイドフレームがダッシュ根元から折れ曲がるなんていうことは、鋼板製モノコックではまずありません。ダッシュとの取付は末広がりに広く、そして内部に分厚い補強板が入り込み、極めて強い結合剛性を持たせています。そして、前車軸付近のクロスメンバーも強い結合剛性を持たせてます。従って、首振り変形を生じたとしても、ほとんどはクロスメンバーより前部が変形するというのが一般的なものです。
 しかるに、このアルミボデーでは、大した補強もなく結合部にガセットを被せ接着剤と細いボルトだけで結合されているから、ここまでの変形を生じているのでしょう。クロスメンバーもしかりで、接着剤の結合が如何に弱いかを表していると思えます。おそらく接着強度は剪断的な抗力は強いが、引っ張り抗力は大したものでないことが見て取れます。
 同車のサスアッパーアームはサイドフレームにマウントされていますが、これでは十分なキャンバ剛性すら確保できないのではと想像します。
 何れにしても、ここまでの変形を生じたのでは、フレームコンプリートを交換しない限り、まともに直らないものと判断されますが、費用的に全損となってしまうのでしょう。
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 整備作業でボルトの締め弛めは日常茶飯事のことですが、稀に妙な手応えと同時にボルト折損を認識することがあります。まったく嫌な瞬間です。しかも、折れ残ったボルト残部が、簡単には取り除けそうもない場合、これからの追加作業を想像しつつ、途方に暮れるなんてことは、作業の経験者なら良く判ることでしょう。
 昨日のこと、件(くだん)のボルト折れが生じたのです。クルマと部位は、大型バスのオルタネーターアジャスト側固定ボルト(軸径M14)と結構太いボルトです。ボルト折れは、緩んだ状態でせん断荷重を繰り返し受けた場合や、整備中なら締め付けの際の過大トルクで起こることが多いのでしょう。しかし、今回の場合は緩める際に、何時まで廻し緩めても軽くならず、とうとうねじ切れてしまったというものです。こういった状況は、ボルトが腐食し固着しているなどが大半ですが、今回は腐食の形跡はありません。当然、一方的に緩め方向へ回した訳でもなく、浸透潤滑剤を流しつつ、締込み側と緩め側を比較的軽く動く範囲で繰り返し反転させながら、緩めを拡大しようとしていたのです。しかし、何時まで繰り返しても一向にボルトが軽く回る状態に至らず折損(ねじ切れ)が生じてしまったのです。この原因ですが、たぶんインパクトによる過大トルクでボルトに相当な伸びを生じていたとものと想像されます。
 さあ、大変なことになったと気落ちします。しかし、なんとか復旧させねばなりません。ボルト自体は代用品はなんとかなるでしょうが、折れ残ったボルト残部をどう除去するかが肝心なところとなります。あいにく日曜のことで、提携の整備工場も休み、手近にドリルやマッチする径のキリもないので、まずはオルタネーターを取り外します。乗用車に比べ5、6倍の重さ(たぶん20kg以上)ありますから、抱える様に移動クルマに積み込みます。向かったのは、日頃付き合う板金工場です。そこで、ドリルやキリを借りて、自ら行おうという訳です。ところが、到着し道具を探しているところ、主が帰宅し本件に取り組んで戴けることになりました。小径ドリルでの下穴開けですが、センターポンチも打たずに刃先角のコントロールでなるべく真心に穴あけ貫通させます。そこから、なるべくねじ山を削り取ることなく、ぎりぎり大きな径のキリで貫通させます。裏側でちょっとズレましたが、ほとんどネジ山は残って穴開けに成功しました。自らやったら、とてもここまで巧く行かなかったと感心されられました。
 この後は、マッチするタップを掛けてやれば良い訳ですが、あいにくとM14でピッチまで一致するものはなく、近くにの内燃機屋さんへ廻ります。ここで、ちょっと太めのノックピン押し(丸径タガネ?)みたいな刃先で、筒状に残った残部を内側に押し倒し出す様にはつります。これで、ほぼオリジナルのネジ溝が露出しました。後は、マッチする径とピッチのタップを掛けてOKとなりました。ボルトは近くの大型ホームセンターで、ボルト頭部の強度表示が同じでサイズ、ピッチ、首下がマッチするものが入手できました。
 ボルト折損が15時頃ですが、それからオルタネーターを外し移動しつつ、残部除去して新ボルト購入して現車に戻ったのが19時頃となってしまいました。そこから組み付け作業を開始、大重量のオルタネーターのセット(特に下部のスルーボルトの貫通)に手間取りましたが、なんとか組み付け、外したベルトを調整しつつ完成です。間違いがないか再確認後、エンジンを始動後、異状がないかを見て停止、再度外したベルトの張りを再確認するということを2度繰り返し完了です。時間は21:30頃となってしまい、誠に疲れた、もう経験したくはない1日となりました。
※翌日朝、前日夜間作業でしたので見落としがないか、広く周辺を含めて再確認しました。当該車はこの日の11時に運行を開始し16時に帰社します。作業者としては、間違いはないと確信はしているものの、やはり気になるものです。16時、車庫に帰ってきた運転手から、まったく異音も聞こえず(Rrエンジンですから聞こえたとしたらえらいことが生じている訳ですが)調子も問題なしと聞き、やっと心が落ち着いたというのが本日の感です。
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 昨夕のこと、1ヶ月超でお蔵入りしていたR53(BMWミニ・クーパーS・6MT)を日頃付き合う板金屋さんへ自走しましました。やはり53は56のターボよりメカチャージャーだけあって低速トルクがあるなあなどと思っている内、サーモスタットの開弁温度に達してからでしょう水温が上昇して行きました。
 板金屋さんまでが遠ければ途中で止まり対処しましたが、比較的近いので水温計は振り切り赤ランプまで点灯しましたが走り切ってしまいました。昔のエンジンだと、こういうヒート状態はノッキングができるものですがノックセンサー遅角制御しているため、一切ノッキングは出ません。それと、これがBMWなどのL6エンジンだったら、止まって対処していたと思います。L6はヘッド長が長く熱歪みに弱くガスケット抜けが生じ易いですから。昔々、トヨタのM系エンジンでさんざん体験してきましたから要注意のことです。
 原因は、判っているのです。ラジエータを外していますが、エア抜き処理もせず放置していたからなのです。まあ、晩期後、クーラントの充填と共に処置しますが、水温計と警告灯の正常作動のテストができたのが幸いです。
 ハイオク(プレミアム)ガソリン指定車にレギュラーガソリンを使用したレポートとして記します。但し、これはBMWミニR50(5MT)のものですので、すべてのクルマに該当するものでないことは承知しておいて下さい。
 ます、ハイオク仕様にレギュラーを使用すると、ノッキングを生じ易いということは、種々の書籍に記してあるとおりです。ところで、昔のエンジン屋はノック音を聞いてきましたが、今の者は実際のノック音を聞いたことは少ないだろうと思えます。そして、ノック音は、燃焼というより爆発的で音速を超える衝撃波であってエンジンを破壊すると記されていますが、昔のエンジンとしては、ベストタイミングの見極めの「しきい値」として軽いノック音が出るタイミングが一つ指標ともなっていたことを述べておきます。すなわち、アイドルでイニシャルタイミングをBTDC8とか10°程度にタイミングライトで調整し規定値に合わせます。その後の実走においてトップ4、50km/hからの加速時におけるノック音の具合により、デストリビューターのポイントプレートを微調整するオクテンセレクターで手動で点火時期の微修正を行い、加速初期の軽度なノック音が出る位置に合わせるというのがセオリーだったのです。なお、オクテンセレクターによる微修正はS48年規制以後は、付いていても封印がなされ使用できないこととなりましたが、実態としては調整はできたものです。従って、ノック音のすべてが悪ではなく、低回転高負荷における一時的な軽度なノック音は、エンジンに害を与える悪ではないことを押さえておくべきでしょう。
 さて、本題のR50でのレギュラーガス入れ試験では、以下の不具合が確認されました。
①ノック音そのものは、極稀に聞こえる程度で、ほとんど聞き取れない。(生じない)
②発進時など1000〜1200rpm付近のトルクが低下し、従来同様のクラッチエンゲージではエンストし易くなること。従って、エンゲージ回転を高めにせざるを得ないこと。
③これが最も顕著な弊害でしたが、1速での全開加速において、4〜5千rpm付近で、断続的な息継ぎ感(まるでミスファイアしたかの様な)を生じること。
④後退での車庫入れにおいて、トルクがなくエンストしそうになると共に、アクセルを吹かすとノック音を生じる。
⑤燃費については、継続的にレギュラーガスを使用していませんので明確ではないですが、車載の燃費計上からはほとんど低下感は感じ取れません。但し、全般としては低下傾向にあることは確かでしょう。
 これらの症状は、改めてハイオクガソリンを入れることによりすべて、即座にすべて解消しました。これらのすべてのことが、他のすべてのハイオク指定車において起こる訳ではないでしょう。例えばレンタカーの現行86なんか、ハイオク指定ですがレンタカー会社ではレギュラーガスを入れているところが多いと思えますが、全般としての力感は低下しているでしょうが、目立つ不具合は感じ取れません。
 今回のBMWミニR50の件は、聞き取れないレベルの微少なノックを過剰に遅角制御した上で起きている現象と思えます。特に、1速高回転で起きる失火様の息継ぎ感は、連続段階的に極端な遅角制御を行うというソフトウェアのアルゴリズムの拙劣さ故でしょう。また、後退時のノック音は、後退時はノック制御を行わないという手抜き制御なのだと推察されます。なお、アイドル時のイニシャルタイミングも学習機能で、遅めにセットされてしまうのでしょう。
 表題車に限らず、走行時の車両各部からのゴトゴト音を生じることが、経年車では時々あることです。この異音の代表例としては、サスペンションのラバーブッシュの摩耗や疲労劣化があるでしょう。また、特にFF車では駆動反力を直接受けやすいことから、エンジンマウントの不具合もありがちです。
 今回のR50(5MT)ですが、サスペンション各部の接合部に異常は見当たりません。エンジンマウントも外見からみる限り、ラバーブッシュ類の疲労感は一見してないと伺えました。そこで、しばらくの期間乗って、どういう条件で生じるのかを探って見ることにしました。
 その結果は、路面凹凸に相関して音が生じるというより、エンジンの瑶動に起因すると想像されたのです。一般路を4、50Km/h程度で流している様な時に生じがちです。アクセルのオン、オフで生じるという訳でもないが、軽度のエンジン瑶動で発音し、発音も直接何かが触れ合っているというより、マウントがラバーを介してストッパーに当たる、つまり過剰な動きを生じさせているのではないかと想像したのでした。決定的となったのは、稀にでしたが停止中にアイドル回転が落ち込んだ際、同一の音が確認されたことです。これで、サスペンション系でないことは明白となりました。
 おりよくエンジンマウント一式4点が移植できるドナー車があり、すべてのマウントを移植交換すると共に、従来品を詳細に観察してみました。その結果は、3箇所(右上下、左)のマウントラバーに亀裂が確認され、正規より揺動抑止力が劣っていると判断されたのです。
 エンジンマウント4点すべての交換後の試走において、同異音はまったく生じないことが確認できました。
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※テスト期間中に左側(MT上)のマウントを外し、上下のスグリ部(空白部)を弾性シーリング材で埋め、前後を規制するゴム板にさらに薄いゴム板を重ねてテストしてみました。異音はだいぶ小さくなったと思えますが、完全解消とまではなりませんでした。

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