私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画,、乗り物系全般、好きのエンジニアの放言ブログです。

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 表題については、テレビ東京によるその放送日「2007年10月30日に視聴し、録画して何度も見直しており記憶に残るものなのだが、最近Youtubeにもそっくりアップされている(2018/09/15公開)ことを今日知り、さらっと飛ばし見して感じたことを書き留めたい。

 この放送動画で一番記憶に残るシーンはGTRの発表式(2007年東京モーターショー)のシーンだ。今や金の亡者の象徴たるイメージとなったレバノン人たる「カルロスゴーン」(あえて呼び捨て)の逮捕後の形相とは似ても似つかない澄ました顔と、繰り返される「ニッサン、パッション(情熱)」のクセのある英語言葉(全編中終わりの方40:30/45:26以降)だ。

 確かにR35・GTRは最高速300km/hオーバーのそれまでの2千万円以上するスーパースポーツカーを、800万円弱で作り出したということは我が日本の工業技術力を世に示すエポックな出来事だったと思える。

 このガイヤの夜明けの放送の再録について、開発総指揮者の水野氏やそれを命じたカルロスゴーンを持ち上げる意見が多数あり、愚人も一定の評価はするものの、過大な評価には違和感を覚える。そして、コメント中には、「GT-R=大日本帝国の象徴、プリウス=敗戦国の末路の象徴」なんて、およそ現実知らない子供もいる始末で呆れるしかない。GTRの高性能で低価格には一部の高性能車メーカーに驚きを与えただろう。しかし、プリウス(というかトヨタの動力分割機構を持ったHV車)が世界に与えた衝撃というか、それに打ち勝つことの諦めから、欧州勢はガソリンからディーゼルに逃避するしかなかったという苦悩が想像できるとき、そのインパクトは比較にならないものだろう。そして、ディーゼルの排気ガス規制に手を焼いた欧州勢は、とうとうディフェードデバイス(排気ガス検査時のみ排ガス浄化を行うというアルゴリズム)という、とんでもない倫理無視の手法に手を染めることとなりディーゼルエンジンの息の根を止めるしかなくなったのだ。そして、新たな逃避先として、EVへの潮流を作り出したという訳だ。単にCO2問題(=熱効率)だけなら、HV車も匹敵すべきものがある訳だが、あえて日本(というかトヨタ)除外戦略として、EVおよびPHVだけを暫定適用としている。欧州勢のPHVなるものは、単なるパラレルHVであり、電池容量だけを増した、偽物HVだと愚人としては思わざるを得ないのだが、キャッピタリズム(資本主義)の宿命として、情報格差の上にのみ利益が存在し、それによって企業の命運が左右されるという宿命が生み出した大きな矛盾を感じざるを得ない。

以下関連情報のリンク集です。

ガイヤの夜明け・R35 GT-R開発密着365日ドキュメンタリー GT-R R35 Development Story 2018/09/15 

日産GT-R、モーターショー会場デビューの一部始終! 2007/11/01

テレビ東京 ガイアの夜明け バックナンバー 日の丸スポーツカー復活・・・ 2007/10/30

Nissan GT-R Assembly Footage(by日産栃木工場) 2007/11/29

Nissan GTR R35 Engine Assembly(by日産横浜工場) 2007/12/05
追記
 R35が800万円弱で販売可能となったのは、日本お得意のCAD&CAMや各種シュミレーションの多用も大きいが、組立プラントである栃木工場(FR系工場)での塗装や艤装ラインの混流生産を可能にしたことこそ大きな理由が存すると想像する。つまり、車体の組立(鋼板プレスから治具による溶接結合ラインこそ専用ラインだが、その他はシーマやスカイラインと混流で通常のFRラインとして混流生産しているのだ。この合理化により、単一車種の設備投資を極力抑えることに成功した訳であり、これが日産と云うより我が国のお得意のところだろう。ちなみに、トヨタセンチュリーは、国内需要のみ月産30台にも満たない車両を営々と40年以上作り続けているが、その価格は現行型では2千万円程に値上げされている。レクサスLSですら1500万円する訳だがセンチュリーは生産規模(台数)が圧倒的に少なく、他の車種とおよそ共通部品のない構造と専用ライン(と云っても機械化だよりでなく人だよりだろうのものだろ)で2千万円は原価計算すれば、到底間尺にあう価格設定ではないだろう。これも、メーカーとしての威信を掛けた政策的なものであろう。かつては、日産にもプレジデントという専用VIPカーがあったが、徐々に当時のインフィニティと共通化したりして合理化を図って来たが、今やトヨタの様に余裕のない日産では威信もかなぐり捨てざるを得なかったということだろう。
 ラブライブ、その舞台となる沼津市西浦地区は、多くのラブライバーたる聖地巡礼者?(若い男性が圧倒的)が目立つ。夏休み期間に入りますますラブライバーが集まっている、淡島山頂より眺めた富士の風景のことです。

ラブライブ・サンシャイン聖地巡礼? 2016-09-05
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 夏休み期間に入りますますラブライバーが集まっている、淡島山頂より眺めた富士の風景のことです。
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ラブライブの里 淡島山頂より望む 2016-09-06

型式指定とリコール

 従前、我が国のクルマの保有台数が8千万台強で頭打ちになったにも関わらず、リコール件数だけが右肩上がりで上昇している異常のことを記している。これについて、幾つか思うところを、追記してみたい。

 クルマの型式指定とは、自動車検査証の「型式指定番号」および「類別区分番号」欄に該当番号が記載されたクルマは国土交通省の型式指定を受けているクルマとなる。この様なクルマは、新規検査(初めて登録する場合の検査)において、種々の検査項目が除外となり、かなり簡略された検査で登録が可能となる。一方、「型式指定番号」および「類別区分番号」欄が空欄のクルマでは、新規検査において、検査項目に、車両のデメンション(全長、全幅、全高、車両重量(前輪軸重、後輪軸重)や最大安定傾斜角、排出ガスモード試験値などの諸データの検査が必要になり、特に排出ガスモード試験値などは、各地にある自動車検査登録事務所では検査できないので、全国に僅かしかない公的検査機関において試験し、その試験データ値を証明してもらわねばならない。その他、衝突安全せいの検査もあるが、これは少数登録車では除外される場合もあるが、除外適用を受けないクルマの場合は、排ガスモード試験と同様に、僅かな特定公的機関の評価を受けねばならない。

 一方、クルマの新規検査もしくは型式指定については、該当車の経時的な信頼耐久性に類する評価は、得てして欠落していると考えてよい。つまり、一定の継続的な運用において、車両の安全性に関わる機能が長期的に十分安定して機能し続けるかを評価するものだが、クルマの場合拭われているしまっている。

 クルマの場合と記したのは、航空機の型式証明という制度がある。これは各国別に、それぞれ制度がある様だが、世界的にその信用信頼性が確立された型式証明としては、米FAAの型式証明だろう。畑違いで詳しくは知らぬが、FAAの型式証明には、述べ2500時間(1機で行うと丸々104日分)の飛行時間を消化しつつ、各種の検査項目をチェックする必要があるというのだから驚く。1日24時間丸々飛び続けることなどできる訳なく、例えば4機の試験機を用意して各機1日8時間ずつ飛行しても、3ヶ月程度の検査期間を要するという極めて厳しいものだ。つまり、この試験には、限定ではあるが経時的な運用における機能の信頼・安定性をも含んでいると考えられるだろう。

 現在、三菱MRJが米FAAの型式証明取得に挑んでいるが、相当な生みの苦しみを生じている様だ。伝え聞く話しでは、そもそも飛ばしての検査以前に、客室内の(テロなどの)爆発事故があった際の、信頼性という検査項目で問題を指摘され、コックピットから機体後部までにおよびワイヤーハーネス(電気配線の束)の経路を、全面的に設計し直し改修したという。かつて70数年前の我が国、特に三菱などは、世界有数の航空機産業を持っていたのであるが、あまりにもブランク期間を経る中で、その様な基本的な設計要綱に対する理解に欠落した部分があったこと自体に、驚かざるを得ない出来事だと感じる。

 クルマの型式指定や検査のことに戻るが、航空機と比べれば、およそ低レベルの幼稚なものであることが判る。一方、全世界のクルマと航空機での死傷者を比べて見れば、ちょっと想像しただけで、クルマの方が航空機より桁違いに人の命に関わっている訳なのだ。

 この型式指定もしくは認証そして検査に関わる考えからの差はなんだろうと思考したとき、一つは空の事故は、ひとたび欠陥などを要因とした事故が起きると、その生存率が恐ろしく低い事故にならざるを得ないということがあるのだろう。クルマの場合は、欠陥などを要因で事故が起きたとしても、必ずしも人の生死に直結する訳ではない。

 もう一つ考えなければならないのが、安全率の差異のことだ。クルマや構築物、そして薬品など、その種別にもよるが、世の製造物には安全率という概念で、余裕を持たせた設計が取り入られている。つまり、クルマで云えば、その部位にもよるが、想定される必要強度の5倍とか10倍の余裕を持たせた設計が行われている。それにより、製造時だとか経過使用時に生じた、何らかの欠陥や故障時に、即破壊に至らない様に余裕を持たせている訳なのだ。ところが、航空宇宙産業の製造物は、安全率を1.2とか1.5とか、クルマなんかと比べれば極端に小さく設計しなければならないという宿命があるのだ。つまり、クルマ並みの安全率を持って設計したと知れば、およそ重くて離陸すらできないことになってしまうということなのだ。

 航空機の場合、この低い安全率をカバーする目的で、使用経過中の検査が計画的に極めて厳格化することでカバーリングしている。クルマの検査など、およそ目視でOKとなり、見えない部分も分解などせずに、特に異音など異常が感知されなければOKなのだが、航空機の場合の重点検査時期には、徹底的な分解をし、裏の裏まで、ファイバースコープや超音波検査機器やX線検査機器まで使用して超厳密な検査が行われる。

 もし、クルマを航空機並みの安全率1.2とかで設計したとしたら、確かに軽くて燃費の良いクルマとなるだろうが、その検査や整備コストの高さは桁違いとなり、およそ気軽に保有することはできないことになるだろう。

 長々記して来たが、表題のリコールの話しに戻ろう。クルマのリコールとは、クルマの設計もしくは製造過程において、何らかの欠陥を製造者が認知した場合であって、それが事故もしくは火災という人の生命に関わるものについて、速やかに国土交通省に届け出て、その内容を報知すると共に、改修を行うというものだ。ところが、冒頭記した様にクルマの販売がさして伸びていないにも関わらず、リコールだけが右肩上がりで上昇し続けていると云うことは、型式指定や新規検査では、その様な経時的視点での検査は行われておらず、本来は製造者が自らの良心に基づいて行わなければならない、信頼性および安定性に対する試験に手を抜いていると云うことに他ならぬだろうと思ってるというのが、本小論の結論なのである。

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