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今回は映画と飛行機(ヘリコプターを含む)と題して、思い出に残ることを記してみます。
記憶に残る筆頭は「トップガン」でしょうか。F14が空母からスチームカタパルトにより発艦するシーンや、その後に急上昇して行く機体など、見せてくれました。
役者のことについては、個人的趣向のことになりますので触れません。登場するジェット戦闘機はF14(愛称トムキャット)ですが、極めて採用例は少ない可変翼を持つ機体で、低速で開いて揚力を増し、高速では後傾させほぼデルタ翼に近い翼形状として抗力を減じるという高度な機能を持っていました。しかし、機体コストは、それなりに高額となっていた様です。 ところで、キャノピーのことですが、F14の時代は全面と後面の2つに別れ、しかも前面は3枚のガラスの組み合わせとなっています。パイロット正面の小さなガラスは、たぶん強化ガラスと樹脂を多数枚重ね、厚み数センチはあるものなのでしょう。でも、後年の例えばF16になると前面キャノピーは1枚ものになり、最新機種のF22では前後キャノピーを一体成形したものへと進化していることに気付かされます。 次に候補に上げたいのが「エアフォースワン」です。米大統領専用機がジャックされるというストーリーですが、大統領役のハリソン・フォードが好演していると感じます。エアフォースワンは、B747初期型ベースの機体ですが、その真偽は不明ですが特殊装備など興味を持って見ました。難を云えばCGの作り込みが甘いとかありますが、作品全般として優秀なものと感じられます。なお、タイトルバックに流れる音楽も素晴らしいものと感じられます。
最後に上げたいのが「ブルーサンダー」というヘリコプター映画です。夜のロサンゼルスのビル群を背景に飛ぶ姿や、カーチェイスならぬヘリコプターチェイスがあったりと、見せてくれます。主人公たる役者のロイ・シャイダーもいい味出してるなと感じます。
追記
範囲を大空から宇宙にまで広げると、ロケット関連の映画と云うことになりますが、出色は「アポロ13」でしょう。これは好きな映画で、繰り返し見るものの一つです。 月に向かうアポロ宇宙船に重大なトラブルが生じ、それに対応する宇宙船クルー3名と、地上基地であるNASAスタッフの活躍を描くものです。 この映画の最大の見所は、発射(go for launch)に向け、クルーと地上しタッフの緊張が高まる様子とか、ロケットが上昇していく時の描写にあると思っています。このロケット発射は、CGによるものだそうですが、極低温の液体燃料で凍り付いた機体外面の氷がバラバラと落下していくところまで上手く表現しているなと関心します。 それと、この映画で触れない訳にいかないこととして、無重力状態での撮影にあると思います。撮影は、NASAの訓練用貨物機を使用し。急降下することで約20秒余の無重力状態が得られる環境において、宇宙船内のセットを持ち込んで繰り返しの撮影が行われ、その回数は500を超えるそうです。 役者の話を記してみます。宇宙船のリーダーたるジム・ラヴェル役にトム・ハンクスですが、ダ・ヴィンチ・コードなどでも好演していますが、本作でも同様で好感が持てる役者と感じます。次に、NASAの主席管制官たるジーン・クランツ役のエド・ハリスですが、この方も悪人から狂人役まで広くこなす俳優で、個性豊かで存在感ある演技が光る役者と感じます。 |
一般
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今回は、事故車の見積書項目の記載順序について記してみます。
見積順序は、入力部位から入力方向に沿って、前部から後部へ、後部から前部へ、外板から内板へなどの基本的な考え方があろうかと思います。 また、見積項目を大きく区分して、①ボデー、②艤装(ガラス、インパネ、シート、内装品など)、④メカニカル、⑤シャシフレーム(ある場合)、⑥塗装という大区分に分けて記載することで整理し易いと云われています。
さらに、計上する作業項目もしくは部品が、主体作業になるのか(工賃計上を生じる)、または付帯作業(工賃は主体に含まれるため計上しない)を十分意識して行うことが必用でしょう。
以上の様な観点から見積書を作成することは、読み取り易く、相手方に納得・理解され易い見積書を作成するためと、作業や部品の脱漏や二重計上を防止への配慮であったと思います。
現在の様に、コンピューターによる見積が普及する以前は、すべてノンカーボン用紙による手書き見積書だった訳ですが、先の様な見積順序を意識しながら、見積書の作成を行って来たのでした。しかし、コンピューター見積の普及と共に、見積順序に対する意識は希薄化してしまった様に感じられます。
事故車見積システムとして最大シェアを誇る(らしい)、A社の見積書のことを記してみます。このA社見積システムで、特に車両後部や側面の見積を行ってみれば判ることですが、主体作業を付帯作業の関係はぐちゃぐちゃで、主体作業となるべき作業でも工賃は計上されないなど、酷い見積書が出来てくるんですね。
ここで、見積担当者が、先に記した見積順序の観点で頭の中で整理し、見積システムの編集機能を利用し、適宜行の移動や新たに手動での作業項目の挿入などを行います。さらに自動計上の工賃についても、実情に応じて再設定を行います。これにより、手書き見積時代に近い見積書となるばかりでなく、作成した見積書のチェックも行えることになります。しかし、実情はA社見積をプリントアウトしてチラと見て「まあ、こんなもんか!」みたいな感じで、相手先に提示している者が多いのじゃないでしょうか。
先に記した見積順序で思考してみることは、車両の入庫工場などの見積書をチェックする際にも有効なことだと思います。脱漏作業など直ぐ判り、フロントマン(今はアドバイザーですか)に、「これでいいの? 抜けてるぜ!」とからかうのも偶には良いんじゃないでしょうか。
ところで、アジャスターの資格試験は筆記と見積に別れますが、この見積試験はまったく下らない試験で、私にはこれで見積技量を測っているとは到底思えないものです。しかし、資格は資格、試験は試験であって、制度化なされている以上、最高峰を目指すのは当然のことです。
この見積試験ですが、題材としての見積書中に含まれた、脱漏部品、脱漏作業、不要部品、不要作業などを発見し解答するものです。これに対処するには、該当車の構成部品正式名称を十分記憶した上で、先に記した見積順序に沿って添削してみるだけの単純ゲームです。
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先日、艦首切断の事件から、鋲接(リベット接合)のことを記し、現在はその使用が少なくなりつつある接合技術であることなどを記しました。そんな、現在ですが、極少量ですが使われているクルマと箇所がありますので、追記として記してみます。
まず、比較的欧州車に多いと思われますが、スチールモノコックを基本として、従来の溶接組み立ての一部スチールパネルをアルミに置き換えた場合にリベット接合が使われます。この置き換えられる一部パネルですが、従来からのボルトオンパネル(いわゆる蓋物と呼ばれる外板)であれば、従来同様のボルトオンで済みますが、リヤフェンダーやバックパネルなど、従来溶接で取り付けられている部位ですと、抵抗スポット溶接は不可能となり、リベット接合により結合されている訳です。なお、この場合、リベットだけに応力を負担させている訳でなく、構造用接着剤(エポキシ樹脂接着剤)との併用がなされています。
具体例としては、ベンツCLシリーズの左右リヤフェンダとバックパネルとか、Sクラス(221)のバックパネル、アウディTT(新型)の左右リヤフェンダーなどでしょうか。また、BMW車では旧5シリーズ(E60)でダッシュパネルより前部の骨格すべてをアルミ製とし、スチール製のダッシュパネルとはリベットと接着剤による接合としました。しかし、余りにも修理性が悪いことなどを見直したのか、新型ではボルトオンパーツ以外はコンベンショナルなスチールモノコックに戻されています。 この様な積極的なアルミ外板パーツの採用ですが、溶接部位への採用は、製造コストの大幅な上昇、修理作業性と修理コストの悪化、電蝕へのリスクなど、軽量化として得られるメリットに比べ、デメリットが多い様に思えます。アルミ外板パーツの採用は、ボルトオンの蓋物パーツに限るのではないでしょうか。
クルマ以外として、航空機における鋲接について、若干記してみます。
航空機の特に胴体の部分ですが、前後と貫通するフレームはなく、ストリンガーという胴体の断面を形取った様な補助フレームを、ある程度の間隔で配し、このストリンガーを巻く様に外板たるアルミ合金板をリベット接合により結合して立体化させた、真のモノコック構造となっています。 ところで、第2次大戦はプロペラ機の時代でしたが、航空機の技術は劇的に進歩し、その速度は向上し続けました。その様な中、より空気抵抗の少ないリベットとして枕頭鋲という外面に接する部分が半球でなく平らなリベット(ネジで云う皿ネジと類似形状)が採用され、空力的にも優れた滑らかな機体外観となったのです。 |
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歴史小説というか記録作家である吉村昭氏の短篇に「船首切断」というのがあります。昭和10年の海軍演習中に40隻余りの艦隊が、岩手県沖にて折からの台風に突入し、半数近い艦艇に何らかの損害を生じたという事件を記録したものです。損害の酷い物は、艦首から艦橋前部に掛けてもぎ取られてしまうという、大損害を生じたそうです。
当時は艦船の組み立て製造における接合方法が鋲接(リベット)から溶接に変わろうとしていた頃であり、被害の大きかった新鋭間に溶接接合が使われていたことから、当時の軍令部では、艦船の主要構造に溶接を使用することを禁じたそうです。
この問題は、後年鋲接と溶接の接合強度の違いではなく、艦船としての基本設計の強度的な問題であることが判明しているそうです。
何れにしても、本事件後、第2次大戦に完膚無きまでの敗戦するまでの間、日本の艦船は主要構造の接合部に鋲接が使われ続けることになります。ですから、秘密兵器として密かに建造された大和や武蔵なども、艦の主要部の接合は鋲接だった訳です。
鋲接は、艦船だけでなく、橋梁や建築物、鉄道や航空機、自動車など広範工業製品に使用されて来ましたが、近年はその採用は激減したと思います。この理由は、ひとえに溶接技術の発達にあったのだろうと思います。溶接は当初の酸素・アセチレンガスによる溶接であったものが、電気による被覆アーク溶接や、抵抗スポット溶接、アルゴンガスなどの不活性ガス中でアーク放電させるイナートガスアーク溶接と発達してきました。
かつてのバスなど、車体外板に多数のリベットが並んでいた姿を記憶されている方も多いと思います。橋梁などの建築物でも、古いものは多数のリベットが並んでいる姿が残されていますが、比較的新しいものは、ほとんど溶接で組み上げられ、大物部品同士の接合部のみ多数のボルト締結とされていますのが判ります。
ところで、クルマでリベット接合が変わらず続けられているものがあります。それは、思い当たる方も多いと思いますが、貨物車のシャシフレームです。これらはコの字断面のチャンネルをハシゴ型に組み上げたものですが、縦2本のサイドフレーム間を接続するクロスメンバーとは現在でもリベット接合され続けています。しかし、RV車などでボックス断面のシャシフレームのものは、同じハシゴ型フレームでも溶接で接合されています。
この貨物車でのシャシ・フレームでのリベット接合を行ってる理由ですが、明確に聞いた訳ではないのですが、以下の理由によると想像されます。これは、リベット接合することにより適度な逃げを許すことによる応力集中を避け、もってフレームの亀裂などを防止することでしょう。なお、貨物車の後方部などはクロスメンバー数も少なく、恣意的に捻れ剛性を落としている様に思われます。これにより、ロングホイールベースの上に少ないサスペンションストロークを補って、後輪の接地性を確保するための様に想像されます。
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未熟者ではあるが、かの昔事故車見積を行い、また後輩達に指導もしてきた者として、勝手な意見となりますが記してみます。
まず、事故損傷車を観察してから見積作業に入る訳ですが、隠された裏側をどう判断するかに見積の神髄はあるのだと思っています。表面的に見える損傷を、そのまま見積するなら、簡単なものよなのです。そんな中、やたら部品を外したり、分解したりしないと見積は出来ないなど主張する方が居ますが、それは程度問題ですが、分解などする場合であっても極簡易に行える部品を必要最小限に行うべきと考えます。
では、どうしたら隠された部位の損傷判断ができるのでしょうか。これは、幾ら対象物に近づいて目を凝らしても見えるものではありません。損傷車両から、やや離れ気味みの位置で損傷部位全体を広く観察する、いわゆるマクロ的な観察を行う必用があるのです。これは、「木を見て森を見ず」ということわざがある様に事故車見積に限ったことではないでしょう。まず、森を眺め、どんな感じかを掴んでから、個別の木を見ていくというのがセオリーとなりましょう。
具体的な話を記してみます。フロントフェンダ先端部は衝突で損傷しているが、フェンダ上面の中央部付近から先が、ボンネットより下がっている傾向が読み取れたとしたら・・・。これは、フロントサイドフレーム(メンバー)が先端で下方に移動していることを想像させます。また、箱断面のサイドフレームに、その様な変位が生じると、その圧縮側つまり下面に圧縮によるシワが生じていることが多いものです。その程度のことを見込み、個別部品の損傷確認に入るのです。
もう一つ具体例として記してみます。ボンネットと左右のフェンダのチリ(隙間)を観察すれば、フロント骨格の左右振れがある程度把握できます。仮に右方向にサイドフレームが大きく振れ損傷していると判断したとしましょう。この場合、圧縮側となる外側面にシワが出ている可能性があると予想しつつ、個別観察を行うのです。
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