みんな生きているんだなぁ。

もう少し、自分勝手に生きてもいいかも。

散文、思いつくまま。

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普通って何?

 私の長男は自閉症です。
 
 自閉症の子供は、悪い事をしたら「叱る」良いことをしたら「ほめる」ことで
 社会性を身に付けさせるとか
 目的に向って我慢させたり、困難をがんばって乗り越えさせることで
 経験を積んで学ばせるとかいうようなやりかたは通用しないところがあります。
 
 私は、子供に接するたびに、いかに自分は自分の物差しで相手を判断しているのかということに気づかされます。
 
  私にとって有用な物差しであっても、相手には有用でない。
 相手には相手なりの世界がある。
 その当たり前のことに、いつも気づくのです。
 
 自閉症というのは障害であって病気ではないので
 治るとか治すものではありません。
 心の病気や、考え方の違いであれば矯正できるかもしれませんが
 それは、その子供の特性でありその子供と切り離すことが出来ないものだと
 考えています。
 そういう子供として、ありのままに受け入れるしかないのだと思います。
 
 とはいえ、そのままではなにかと社会生活を送る上で不便なので
 あれこれ、社会のルールを学ばせるのですが
 それは、普通じゃないから普通になれるようにするということではないのです。
 
 障害を持った子供は、学校でも特殊学級とか特別教室とかに所属して
 普通の子供とは区別されるのですが
 そもそも、普通って何を差すのでしょうか?
 
 何が特別で、特殊なのか、よくわかりません。
 
 普通といわれる子供だって、みんな少しづつ偏っていますし違っている。
 
 みんな違っていて、特別の存在で、
 それが普通じゃないだろうか。
 
 

平等ということ

 日本は比較的均質な人が集まっている社会なので、一人一人が違わないことが
 平等であるという風に考えられている。
 たとえば、教育にしても同じ年齢の子どもであればどこに住んでいても同じ教育が受けられることが平等だと考えられている。
 しかし、多民族社会である欧米などは平等という考え方が日本とは少し違っているようである。
 そもそも、人種も習慣も宗教も違っているのが当たり前の人たちが集まっている社会である。
 学校の給食だって、宗教上の違いから食べるものが人によって違っている。
 日本だったら、隣の子どもと給食が違っていたら差別だと大騒ぎだろう。
 「違っているのが当たり前」という前提で考えるのと
 「同じであることが当たり前」という前提での考え方ではちがいがあるのだろう、。
 
 欧米では平等という考え方は、むしろ公平かどうかという考え方に近いようだ。
 
 たとえば、ケーキを同じ等分に分けるのが平等であると思う日本に対して
 その子どもの体力や、栄養面、あるいは十分な食事を与えられているかなど
 それぞれの違いに応じて分け前が変わってくるのが公平であり
 平等であると考えるのが欧米の考え方のようである。
 
 アメリカでは個別教育プログラム(IEP)というのがあって
 それぞれの人間ひとりひとりで学び方が違うというのが前提になっている。
 だから、通常のカリキュラムの学習に適さない子どもは
 特別な教育を受けることができるようになっている。
 それは、障害で学習についてゆけない子どもだけでなく
 天才的な知能の子供も、特別の英才教育を受けることが出来る。
 それは、権利として要求できることであると人々は意識しているようだ。
 
 日本でも障害者向けの特別支援学級というのはあるけれど
 親たちの意識としては、権利としてそこに入れるのだというよりも
 「周りの人と違っているから」という意識が強く
 出来れば通常学級に通わせてもらいたいと思う親も多い。
 普通でないと見られることは恥ずかしいという気持ちからだ。
 
 人と違っていることは恥ずかしいという思いが日本人には強いのだろうか。
 子供でも「みんなもっているから、買って」と物をねだる。
 親も皆が持っているのに自分の子供だけ持っていないのはかわいそうと思う。
 欧米だと「それはみんなもっているから、違うのを自分は買って欲しい」となるらしい。
 
 人はそれぞれ違うというのが当たり前の社会では
 いかに自分の考えをわからせるかが大事になる。
 だからそういう意識の国では、議論とか討論とかが大切になるのだろうと思う。
 皆が同じであることが前提の社会では
 言わなくても察してくれるはずだと思うようで
 空気を読むことが大切になるのだろう。
 
 それから、同質の集まりは競争意識が強い。
 常に相手と自分を比較して、勝つか負けるかを気にする。
 日本は和を重んじるというけれど
 それは同質な集まりのため、放っておくと争いごとが増えすぎるから
 あえて和を重んじるように教育したためだとも言われている。
 
 欧米と日本とどちらの考え方がいいとか悪いとかではなく
 それぞれに考え方の特徴をよく理解して
 自分の考え方だけが正しいのだとは思わないことが大切だろう。
 

自尊感情を育てる

 なぜ自己肯定感や自尊心が持ちにくい社会になってしまったのだろう。
 私は、異質なものを排除しようとする社会の風潮に原因があるような気がする。
 
 たとえば今の日本の教育は、産業社会に役立つ人間を作ることを目的にしている傾向にあって
 そのために、上質の能力を持った同質の人間を育てようとしている。
 その中で異質な存在は、効率が悪く生産性を落とすので
 矯正の対象になるか、排除されてしまう。
 こうした教育の思想が、子ども社会にも影響し
 異質なものを排除しても当然と感じる子どもを作り出す。
 いわゆる、いじめという問題だ。
 
 しかし、人は同質な部分があってもそれぞれが異質な部分を持っている。
 その異質性こそ、その人の個性だと思う。
 でも、異質な部分を表に出すと、いじめられたり排除されるから
 みんな仕方なく同じようなふりをしている。
 
 自分の中の異質な部分を共感できないし、理解しあえないのだから
 「だれも、ありのままの自分を受け入れてくれない」と寂しく思うのも当然だよね。
 しかも、時として
 その自分の中の異質な部分が、人と違うことから劣等感になることすらある。
 人と違っている部分があって当たり前なのに
 そのことが悩みの種になる。
 
 不登校児が集まるフリースクールに行って
 不登校の子どもたちがまず驚くことは
 「学校に行けなくて悩んでいるのは、自分だけじゃない」
 「自分だけ変だと思っていたけれど、同じように感じている人がたくさんいた」って事。
 
 みんな平気な顔して生きているけれど
 本当は異質であることに悩んでいて、それを隠そうとして
 普通のふりをしているだけなんだってことがわかると
 少し、安心する。
 
 どうして、こんなに異質であることや、みんなと同じでないことを気にするかっていうと
 たぶんね、自立して生きることの価値に社会が傾きすぎているからなんだと思う。
 
 自分に足りない部分や欠けているところがあっても
 それはお互い様だから、みんなで補い合ったり支えあって生きればいい。
 そのために社会が存在しているんだって事が忘れられているんだよね。
 
 だから、そういう助け合える社会を作ろうとしている人もたくさんいる。
 それはとても大切なことだと思う。
 でもね。
 そういう社会が出来るまで、誰かが手を差し伸べてくれるまで
 じっと自分の本音を隠して周囲にあわせて生きるしかないのかってことでもないと思う。
 そういう社会になるまで、自己肯定感をもてなくても仕方ないということでもないと思う。
 
 自分の人生は、確かに社会の影響を強く受けるけれど
 自分で選択して自分で作ってゆくことも出来る。
 
 だから、誰も自分を理解して受け止めてくれないのならば
 自分で自分を受け入れてゆく。
 誰かが手を差し伸べてくれるのを待つのではなくて
 自分で自分に手を差し伸べる。
 そんな風にして、自分で自分を肯定してゆくことも出来ると思う。
 
 とりあえず、私は
 自分で自分を肯定するために
 「自分を信じよう」「人を信じよう」と思っている。
 
 「自分を信じる」ってことは
 自分の思いを素直に表現すること。
 「人を信じる」ってことは
 人を支えること、
 そして、人の助けを借りること。
 困ったときに人を頼れる自分になること。
 
 そんな風にして、自分で自分を大切にしようと心がけている。

すぐキレる人

 なぜ、こんなにキレやすい人が増えたのだろうか?
 「自分だけが理不尽な目にあっている」と被害妄想意識が強く
 自分が傷つくことの過度の恐怖心から
 些細なことでも怒りをあらわにする人たち。
 
 我慢する力が育っていない。
 過保護に育てすぎたからだ。
 そう世間は言うけれど、確かにそうした面もあるとは思うけれど・・・
 
 香山リカは「キレる大人はなぜ増えた」という著書の中で
 権利意識の高まり、肥大化した自己愛、成果主義のストレスが
 その原因ではないかと分析している。
 
 人は孤立したり、孤独になると
 自己愛が肥大して自己中心的な思考になりやすい。
 ものの見方や考え方が偏ってくるからだ。
 人と関わることで、自分の考えかたも客観的に評価できるようになる。
 だから、ひきこもりの子どもには偏った考え方や、
 自己愛やプライドが過度に強い子どもが多い。
 
 キレる人が、ひきこもりをしているとは思わないけれど
 自己愛が肥大化している原因として
 人間関係が薄く、表面的な傾向も影響しているのではないだろうか。
 
 それから、権利を主張するのは自分に自信があるからこそ主張しているというよりも
 自分に自信がないからこそ、小さなことにも文句を言うという部分もある。
 「弱い犬ほどよく吠える」ということわざもある。
 些細なことでも傷つくような自尊心の低さから
 先手を取って反撃せざるを得ない。
 
 たぶん、キレやすい人というのは、自信のない人が多いのではないだろうか。
 自信がないのは、自己肯定感が弱いからである。
 
 そんな風に考えると、キレやすい人が増えているのは
 今の社会が自己肯定感や、自尊心を持ちにくい社会になってきているからではないかと
 私は考えている。
 
 自己肯定感というのは、誰かに自分を受け入れてもらうという経験から育つ。
 自信というのも、自分を尊重し受け入れてくれる存在があって
 「今の自分でもいいのだ」という気持ちがあるからこそ持てるものだと思う。
 
 だから、自分を信じるということは人を信じるということと繋がっている。
 
 自分を大切に思ってくれる誰かがいて
 自分を理解し受け入れてくれる誰かがいる。
 そういう信じられる存在がいることが、人を信じる気持ちに繋がるし
 自分を信じる気持ちに繋がってゆく。
 
 だから、自己肯定感を持ちにくい社会というのは
 人を信じられない社会ということにも関係することで
 単に忍耐力が不足しているという個人の問題で片付けるようなことではないのかもしれない。
 
 (長くなりそうなので、続きはいずれまた。)
 
 
 作家でもありプレカリアート運動の活動家でもある雨宮かりん氏は
 「生存」は誰かに許可されたり認められたりする筋合いのものではないと語る
 その当たり前のことが通らない世の中で
 しばしば「生存」は「自由」と引き換えにされる。
 「勝ち続ける」ことでしか認められない生存の意味
 「生存」はいつから褒美となったのか
 そう、訴え続ける。
 
 反貧困ネットワーク事務局長の湯浅誠氏は
 大事なことは「生きていればそのうちいいことがある」と言うことではなくて
 本人が「生きていればそのうちいいことがある」と思えるような状況をつくること。
 生きていることで尊厳がそぎ落とされていくような
 そんな世の中を変えることが必要だと主張する。
 
 精神科医の佐々木正美氏は
 人間関係の中で安らいで生きたいという感情は
 人間本来の本能である。
 自分の存在自体に対する不安を解消するためには
 周囲の人とお互いに守り守られて生きるという気持ちになれば
 存在の不安は小さくなると指摘する。
 
 小さなパイを人よりも先に奪い取らなければ幸せになれない。
 人よりも優位に立たなければ生き残れない。
 奪い合いに負けた人は「自助努力」が足りなかった人。
 自己責任だから仕方ない。
 
 そんな社会は、何かおかしいよ。
 そうやって手に入れた幸せに、どんな価値があるのだろう?
 
 それよりも、皆で支えあって生きていきたい。
 皆で分け合って生きていきたい。
 自分だけが幸せならばいいなんて思えない。
 自分の幸せは、周りの人の幸せと共にあることで意味を持つ。
 そういうことに気づいた人たちが増えているように感じます。
 
 各地で広がる震災支援の活動を、目にしたり耳にするたびに
 そういう思いを抱いている人たちの輪が広がってゆくようで
 とてもうれしく感じています。
 

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