丼勘抄-ヨット住まいに憧れる山の民の日記-

題名は山風先生の傑作「風眼抄」から、副題は《あの刑事》にあやかって名付けました。それ故、ヨット自体は全く詳しくないですw

山田風太郎作品の感想

[ リスト | 詳細 ]

好きな作品…「八犬傳」「忍法八犬伝」「柳生忍法帖」「柳生十兵衛死す」
記事検索
検索

全2ページ

[1] [2]

[ 次のページ ]

両作品とも、ちくま文庫の「明治十手架」下巻に収録されている中編小説。


「明治かげろう俥」
明治時代、実際に起こったロシア皇太子襲撃事件をベースに作られている。

皇太子の危機を救った二人の俥夫が辿る数奇な運命の数々…。

もう少し話を膨らませて、二人のヒロイン視点でドラマ化したら、なんだか昼ドラ枠あたりで放映しても不思議じゃない内容かも!?
いかにもなドロドロ系って感じでw


「黄色い下宿人」
某掲示板の荒山徹スレッド風に表現するなら…山風先生ご自身が、尊敬してやまない夏目漱石を愛ゆえにノッカラノウムした上で、コナン・ドイルを○ァッ○するって感じのトンデモ推理小説。
あっ、それって言い過ぎかなw

ページ数的には「明治かげろう俥」よりも少ないので、軽い推理小説としてササっと読める。


荒山徹と言えば、来月ついに「鳳凰の黙示録」が発売される!
今から楽しみ♪

山風作品としては最後の《明治もの》となったのが、本作。

前半は比較的、真っ当な歴史小説って感じなのだが…後半からはオカルト(?)要素が入ってきたり、明治ものを書く以前の作品で頻繁にやっていたフォーマットが入ってきたりと娯楽性が強化されていく。

特に後者は、終盤の盛り上げの為には非常に上手く機能している。
ただ、その関係で主人公の原胤昭が今一活躍出来ない状態になってしまい、どちらかと言えば狂言回しの様な役割にシフトしてしまった。

まあ、それでも様々な虚々実々の登場人物たちが縦横無尽に活躍する一級の娯楽作品として仕上がっているあたりは凄すぎる!
あと、ちょっと意外だったのが「明治暗黒星」の悪役(?)星亨が、本作では主人公たちにとって頼れる後見人として登場している。

この作品の存在を最初に知ったのは、結構前にブックオフで文庫本が\350で売られていたのを見かけたとき。『まあ今日は買わなくていいや…』と思い結局それっきりになってしまった。
その後、気になってはいたのだが、しばらくは新品でも古本でも見かけなくなり、それから少し経ってTFファンケットが神田で開催されてた頃に、会場から少し離れた古本屋でハードカバーのものが\800で売られているのを発見するが、その時は『古くて汚れているからチョットねえ…』と思いスルー。

そして、ついに先週、\100で文庫本のものを地元で見つけ購入!
y(^ヮ^)y

さて、さっそく家に帰って読み始めると…序盤は、勢力関係が複雑に絡み合っているので、ページを何度か読み返して勢力分布を自分の中で把握するのが一苦労。
それと言うのも、同じ主義主張っぽいから味方…なんて単純なものではなく、場合によっては敵対していても不思議ではない者同士が味方だったりして、本当に一筋縄ではいかない!
この話と寸分狂わずとは言わないもののも、状況的には実際に起きていたのだから、まさに《事実は小説より奇なり》だわなあ。
それにしても本作も、非常に読みやすく、その上《ぐいぐい》作品世界内に引き込まれて『今日は、このページまで』と思っていても結局そのページよりも先まで読んでしまう事も度々…と、このあたりは毎度々々で相変わらずなのだが、終盤に差し掛かると凄まじく重い!
自分が読んだ山田風太郎作品の中では一番か!?とさえ感じでしまった。
特に読み終わった日は《ズ〜ン》と重々しい空気が胸の中に広がっていく様な気分になってしまったε=('A` )ハァ…。

金曜から下巻を読み始めたのだが、一気に面白さが増した…って言うか《ぐいぐい》と作品世界へと引き込まれていった!
随所に盛り込まれたユーモアもさることながら、よくよく考えてみると上巻自体は、登場人物の紹介や作品内での《お約束事》を読み手に覚えさせるのが役目だったのかも!?
まあ、著者が登場人物たちをどう適材適所に配置して動かしていくかを、結果的に上巻の序盤で試していた様な状況だったのかもしれないけどねえ。
それにしても、氏の短編小説「天衣無縫」の後日談(?)とも言えるエピソードが有ったりして、これはこれで非常に興味深い。
それから後半は、驚天動地とでも言うべきか…凄すぎる!

著者は、よく明治の初期と昭和の終戦直後をダブらせて作品世界を創っているのだが本作でも随所に、そう考えさせられる箇所が出てくる。
たとえば、江戸(東京)の土地や建築物の改革・薩長(進駐軍)によって改正される治安等々…。
まあ、そうは言っても氏の作品は決して堅苦しいものではなく《あくまでも》それらの事柄は本作を彩るエッセンスであり、本流は時代に翻弄されたり利用したりして生きる登場人物たちの悲喜劇を一話完結の推理小説っぽく描いている。
たしかに、著者はデビューした当初は推理小説家だったし…。
ちなみに少年ジャンプで連載されていた「るろうに剣心」のキャラクター(実在の人物)も脇役ながら登場したりして、『おっ!このキャラは、こっちの方が面白い!』なんて感じに、ついつい思ってしまったw
無論、メインどころも非常に個性的で主人公・千羽兵四郎をはじめとした善玉側(?)は毎回々々、時代に対して斜に構えていて、そんな彼らが体制側をおちょくる姿は、ちょっとしたトリックスターの集団をイメージさせらる。
本作では、《のちの○○》みたいなキャラが多数登場するのも一つの魅力となっていて、各章の途中や最後に、それらについて触れられ、読んでいて『おおっ!』と驚かされる事もしばしば…(^^;)

どちらにしても下巻を読むのが楽しみ♪

全2ページ

[1] [2]

[ 次のページ ]


.
丼
男性 / B型
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト『さとふる』
実質2000円で特産品がお手元に
11/30までキャンペーン実施中!
話題の新商品が今だけもらえる!
ジュレームアミノ シュープリーム
プレゼントキャンペーン

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事