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未知との遭遇 〜 7inch EPに録音された ジャズの 批評と研究



Don Burrows(cl)  Mal Cunningham(fl)  Frank Smith(as) 
Terry Wilkinson(p)  Freddy Logan(b) Ron Webber(ds)  Rec.1957
■1928年生まれ オーストラリア屈指のクラリネット、サクソフォン、フルート奏者Don Burrowsのモダン寄りの珍しい作品。おそらく 当時 この7inch EPでしかリリースされなかった希少な1枚である。彼は全曲クラリネットに徹しているがフルート、アルトサックスが加わった編成なので個々の多様なソロも楽しめる。アップテンポに乗ってアンサンブルから明朗でクールなトーンのアルトサックス〜ピアノ〜クラリネットとリレーされる「Fixgiog」、バラードで演じられる「It's a Blue World」はDon Burrowsの澄み切ったトーンが印象に残る。テーマから展開される粒立ちの良いピアノ〜アルトサックス〜フルートによるソロが魅力的な「Melindy」、心地よいテンポに乗って個々がご機嫌なソロを展開する「Lonesome Road」ではFrank Smith(as) のプレイが際立つ。
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Hermie Dressel (p) & (b) & (ds)  Rec.1960's
■1970年代にはロック等ジャンルに拘らずProducerとしても活躍したHermie Dressel (p)のピアノ・トリオでプレイした珍しい1枚。この作品以外にピアニストとして録音したリーダー作は確認できなかった。端正でメリハリのあるソロがスインギー心地よい「Easter Parade」、アブストラクトな前奏から後半の陶酔感のあるソロが印象に残る「Just In Time」とくり返し針を落としたくなる記憶に残る作品である。
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Chucho Zarzosa Sextet Rec.1961
■メキシコのピアノ、マリンバ奏者、そして偉大なアレンジャーでもあるCHUCHO ZARZOSA のグループによる素晴らしいラテン系モダン・ジャズが収録されたスペイン録音の7inchである。この時のセッションは、白・赤2枚に分けてリリースされLP化はされていない。メンツは記載されていないがアルトサックス、トランペット等、素晴らしいソロを聴かせてくれる。過去に、このブログでも紹介した、白ジャケに収録されているメキシコのコンスエロ・ベラスケス女史作曲の名曲「Besame mucho」とこの赤ジャケの「Dia tras Dia (Day by Day)がベストテイクだろう。他に、しっとりしたピアノがラテンのリズム乗ってソロを聴かせる「Un viejo amor」、ダンサブルなホーンアンサンブルが楽しい「Botecito de vala」、お馴染みのスタンダードをラテンのリズムで味付けした「Mejilla con mejilla-Linda-Sueno(Cheek to Cheek)等 随所でジャジーなソロを聴かせるピアニストも印象に残る。ジャケットも魅力的だ。

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Joan Murray(vocal) with Sammy Stevens(p) Quartet Rec.1960
■いくら調べても女性シンガーJoan Murrayの経歴や他の録音は確認できなかった。唯一、Applause Recordsのカタログから1960年の録音ということは認識できた。一聴1950年代の良き時代の空気感を感じることができるキュートで危うい歌声はバックを務めるジャジーなコンボにサポートされながら個性的な魅力を発散する。中頃に顔出す良く歌うサックスソロが印象に残る「Gimmie A Little Kiss」、そして「Oh Johnny」はThe Andrews Sisters やMildred Baileyがスインギーに歌った録音が思い浮かぶがJoan Murray(vocal)は少々テンポを落としてセンチメンタルな雰囲気を感じさせながら放ってはおけない歌声を聴かせる。もちろんテクニックで聴かせる実力派ではないが素朴でナチュラルな時間が通りすぎていく。
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Lew Campbell (p)  & (g) & (bs)  Rec.1959
■ニュージランド最大の都市オークランドで1954年に開店した、その名も<THE GOURMET RESTAURANT>。この7inch EPは、"グルメな夜”と題して1959年のクリスマス・パーティーで入店客にノベルティとして配布された珍しい1枚である。ジャケットはフォールドアウトで6ページにわたり開店当時の写真が掲載されている。
Side-1は当時人気のミュージカル・コメディアンBarry Linehanが「グルメの喜び」をニュージーランドの素晴らしさ混じえて しゃべりまくる様子が収録されている。聴けるのはSide-2の2曲だろうアメリカ出身でニュージーランドでも活躍した名ベーシストEugene Wrightとも共演歴のあるピアニスト Lew Campbell がトリオ編成でスタンダードを演奏している。「Autumn Leaves」は、いかにもラウンジ向けの演奏だが ゆったりと気品溢れる高貴な演奏である。客席のざわめきが聞こえてきそうなリラックスした演奏「The Lady Is A Tramp」は心地よくスイングするギターも聴き所だろう。


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Gian Stellari e la sua orchestra with Jolanda Rossin(vocal)
Rec.1960
■Gian Stellariは1929年イタリア ロンバルディア 生まれの作編曲家。1950年代〜1960年代にかけて多くの映画音楽を担当し名声を博した。この7inch EPは彼が率いるオーケストラに1939年生まれの女性シンガーJolanda Rossin(side-1)と男性シンガーElio Bigliotto(side-2)をゲストに迎えて録音された1枚である。二人ともジャズよりもポップス系のシンガーであるがJolanda Rossinはサンレモ音楽祭にも出演し60年代を中心に多くのリーダー作を残している。そんな彼女が珍しくオーケストラをバックに伸びのある美声でジャズ・スタンダード「Summertime」をイタリア語で歌っているのが興味深い。「Goodnight Goodnight」はロマンチックなバラード。Elio BigliottoがメインでJolanda Rossinと歌う「La Mazurka Tirolese」と「Crepuscolo」はジャズではない。
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★MIA SAKI (BRUCE -USA)★


Mia Saki (vocal)  with  orchestra Rec.1960's
■名前から日系の女性シンガーと考えられるが、経歴等は一切情報は得られなかった。アメリカのシンガーの奥深さを改めて認識できる魅力的な1枚である。明らかにビリーの影響と敬愛を漂わしながら歌うスタイルは好感を持てる。効果音をバックにしっとりと歌う「I Cover Waterfront」は随所にビリーが降臨する。一転スインギーにそしてジャジーに歌う「Deed I Do」は彼女の歌唱力を存分に楽しめる。マニアックな1枚。
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Guy Lafitte(ts) D.Chanson(as.fl) Nat Peck(tb) Raymond Fol(p)  
Bibi Rovere(b) Franco Manzecchi(ds) Rec.1962
■Guy Lafitte(ts)の名前を見ただけでスルーしていなかっただろうか・・・あまりに多くの作品に名を連ね、スタイル的にもモダン派やハードバッパーというよりは中間派的スタイルと位置づけられているためリーダー作も詳細に取り上げられる機会も多くはない。このEPではデュークの曲を選曲しているが、ウェブスターライクな渋いトーンを交え時にモダンで素晴らしいプレイを聴かせている。また、六人編成であるが、Guy Lafitte(ts)以外はほとんどソロはとらずにアンサンブルに徹している編曲も新鮮だ。シングル・トーンでリリカルなアドリブを展開するRaymond Fol(p)の参加はマニア心をくすぐられる。地味な作品ではあるが聴く程に味わい深い1枚である。マンハッタンの夜景を連想するロマンチックなバラード「All too soon」、お馴染みのテーマをアンサンブルで奏でFol(p)がソロを散りばめる「What am i here for」、ファンキーなテーマに乗って次第に熱を帯びるLafitte(ts)が印象に残る「The mill and the river」、ご機嫌なテーマにのってソロを展開するLafitte(ts) が素晴らしい「Plucky」と飽きさせない内容の1枚である。
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★GLORIA VAN (RESERVE-USA)★




Gloria Van(vocal) Earl Backus(g) Remo Biondi(g) Bob Acri(p) 
Al Poskonka(b)  Rec.1958
■1920年Ohioで生まれる。1940年代後半から1950年代中頃のビッグバンド全盛期に活躍、Art Van Dam QuintetやJohnny "Scat" Davis bandをバックに歌っていた時期もあるようだ。またTV番組<Wayne King Show>のレギュラーシンガーや多くのラジオ番組にゲスト出演するなど人気を得ていた。他に共演者にはGene Krupa, Hoagy Carmichael, Hal McIntyre等が名を連ねる。彼女の夫Gloria Lynnもグレンミラー楽団の専属ミュージシャンとして活躍していた。晩年は1990年代までステージに立つなど歌うことへの意欲は尽きなかった。この7inch EPは彼女の最も輝いていた頃の歌声が聴ける貴重な1枚である。彼女のハスキーでほのかな哀愁が漂うバラード「SWEET WILLIAM」、Barbara Leaが1957年のアルバムでも歌っていたミディアムテンポでスイングする「AM I IN LOVE」共に管楽器が入っていない小編成のコンボがバックを務めており 彼女の歌声や息遣いを感じることができる甲乙つけがたい魅力的な2曲である。
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Anna Moffo(vocal)  Piero Umiliani(p)  Livio Cervellieri(ts) 
Gino Marinacci(bs)Berto Pisano(b)Giuseppe Conte(ds) Rec. 1960
■1932年アメリカ生まれ 欧米を中心に活躍したソプラノ歌手・女優のAnna Moffoがジャズにアプローチした1枚。日本においてはオペラ歌手としての認知度が高く美声と美貌で評価も得ていた。ここでは全曲Gershwinの曲を取り上げ彼女の個性と実力を存分に発揮した聴きごたえのある作品に仕上げているが、ジャズファンからの評価は賛否別れることだろう。彼女をサポートするバックミュージシャンの豪華さは彼女が只者ではないことを暗示している。お馴染みの曲ばかりであるが彼女の音域の広さがそれぞれの曲に新たなアプローチにより新鮮に聴こえる。Gino Marinacci(bs)などのソロも作品自体をジャジーな雰囲気に仕上げている。「The Man I Love」「Miracable You」「Fascinating Rhythm」「It`s Wonderful」を収録。
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