ここから本文です
未知との遭遇 〜 7inch EPに録音された ジャズの 批評と研究

書庫オランダ・スイス・フィンランド

記事検索
検索

全12ページ

[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11]

[ 次のページ ]

Herbert Katz(g) Teuvo Suojarvi(p) Erik Lindström(b)
Kalevi Hänninen(ds)  Recorded Helsinki 1959 
■Herbert Katz (g):1926年フィンランドの古都の一つTurkuに生まれる。十代の頃からジャズに興味を持ちギターを手にしてソロ奏法を音楽学校で学んでいました。50年代〜60年代には、この作品でも共演しているTeuvoSuojärvi(p)率いるトリオと共に活躍しフィンランド屈指のジャズ・ギタリストとして この時代のフィンランド・モダンジャズの開拓者の一人として名実ともに本国では認知度は高い。そんな彼の初期の希少なリーダー作がこの7inch作品で「ジャズに憧れていた」という思いが伝わってくるような溌剌としたよく歌うプレイが素晴らしく、圧倒的なスイング感が伝わってくる名演が収録されている。SNS発信等のネットワークによる情報拡散がされる中、ほとんど内容について紹介されていない幻の1枚だろう。躍動感のあるバッパーなピアノのイントロからアップテンポに乗ってKatz (g)が思わず顔のあがるご機嫌なロングソロを聴かせるご機嫌な「Cherokee」、デリケートで繊細なトーンも交えながらスイングする「Out Of Nowhere」、ブルースフィーリング溢れるゆったりしたソロからテンポが上がりKatz (g)一気にソロで盛り上げる「Guitar Blues」、お馴染み「What's New」は唯一のバラードでしっとりと聴かせる都会的なソロはまさにマンハッタンの夜景が思い浮かぶ。全4曲Herbert Katz (g)の個性と豊かな才能が凝縮された素晴らしい作品である。1950年代から多くのセッションには参加していたが、リーダー作は少なく 晩年1987年作 Kompass Records からのHerbert Katz & Friendsによる<Keep Swingin'> でベテランらしいプレイを聴く事ができる。また個性には欠けるもののTeuvo Suojarvi(p)の端正なプレイも印象に残る。
イメージ 1
 

この記事に

開くトラックバック(0)


Pim Jacobs(p)  Wim Overgaauw(g)  Ruud Jacobs(b)  Rec.1965
■JAZZの7inch EPに関心を示して最初の頃にまずは入手を試みる1枚。数年前まではebay等でも容易に見つけることができたのだが・・・Pim Jacobs は1950年代中頃から数々のセッションやRITA REYS などシンガーのバックを努め名実共に名ピアニストとして認められる存在となる。日本では1982年のPim Jacobs TRIOによる<Come fly with me>(Philips)が乗りの良い明朗で粒立ちの良いピアノが印象に残る人気盤として定着し、この作品がきっかけで過去の作品にも さらにスポットが当たったように記憶している。ここで紹介する作品はドラムではなくギターを加えたトリオ編成による1枚でお馴染みのスタンダード4曲が収録されていることでも彼の代表作の一つに数えられる。一聴ギターがクローズアップされているかのように聴こえるが、Ruud Jacobs(b)が刻む強靭なプレイも演奏に躍動感を与え印象に残る。
アップテンポでスイングする「Blues in the closet」は Overgaauw(g) のテクニックを駆使したご機嫌な演奏に酔う。テーマからの良く歌うOvergaauw(g)のソロ、Jacobs(p)のメリハリのあるソロと展開される「Django」、テーマからJacobs(p)〜Overgaauw(g)へと継れる魅力的なソロはこの作品のベストテイクと言える「Autumn leaves」、ギターによるテーマからソロへ移行し Jacobs(p) がアドリブを聴かせテーマに戻る「Work song」と あっという間に聴き終えてしまうが 三位一体のエッセンスが凝縮された演奏は見事としか言い様がない。
イメージ 1

この記事に

開くトラックバック(0)

 
ts,as,cl,tp-vln-g-p-b-ds   Rec.1960's
■スイスのジャズ・コンボといえば Bruno Spoerri(sax)をリーダーとしてスインギーで洗練された演奏を聴かせた Metronome QUINTETが思い浮かぶ。ここで紹介する作品はジャケの写真の楽器編成からも同様の演奏を連想するが、このグループは全く異なるテイストでの展開(アプローチ)を聴かせる。それは針を落とさないとわからなかったバイオリンが加わっていることも原因だろうか。Paul Joyの経歴等メンバーのクレジットも皆無で他に録音があるかどうかは不明。モダンで魅力的なワルツ調のテーマから随所に散りばめられる粒立ちの良いピアノ・ソロとスインギーなギター・ソロが魅力的なモダンジャズ「Coups de Marteau」は私的ベストテイク、他3曲はギターをクローズアップしたイージージャズ「A.E.Melody」、ストリングスの上をトランペットが甘いソロを展開する「Je Ne Saurai Jamais」、混声コーラスを交えた「Danser Avec Toi」はジャズというよりは軽音楽の域をでない。
イメージ 1

この記事に

開くトラックバック(0)


Harry Verbeke(ts) Cees Smal(tp) Cees Slinger(p) Jacques Schols(b) John Engels(ds)  Rec.1960's
■1957年に結成されたオランダのハードバップ・コンボThe Diamond Five の非常に珍しい1枚。おそらく60年代前半の作品と考えられるがリビング(カーテン)のメーカーが販促目的で録音し配布したFlexi disc(ソノシート)である。このコンボのリーダー作の中では電機製品メーカーのノベルティFlexi disc と共に入手困難なコレクターズアイテムとして知られている。片面1曲「Parlez Moi De Velours」が録音されており冒頭男性によるメッセージが続き展開に不安を与えるが、ご機嫌なテーマからハードボイルドなHarry Verbeke (ts)〜 Cees Smal (tp)〜Cees Slinger (p)のソロへとリレーされる展開にこのコンボの魅力が凝縮されている。ジャケット中央にホールが確認できることからジャケットそのものがソノシートとしてプレイヤーに乗るかの誤認をしてしまうが、実際はソノシートを見開きジャケットに挟む体裁となっている。
(写真の女性は歌っていません)

イメージ 2

イメージ 1

この記事に

開くトラックバック(0)


<There'll Never Be Another You>
Nisse Nordström(tp) Kaarlo Kaartinen(ts) Lasse Martenson(p)
Åke Granholm(g) Pentti Tiensuu(b) Kalevi Hänninen(ds)
Rec.1960's
<That Old Feeling>
Henrik Nyman(ts)  Seppo Terämaa(tp)  Claes Anderson(p) 
Heikki Laurila(g) Heikki Annala(b) Christian Schwindt(ds) 
Rec.1960's
■フィンランド ジャズの7inch EPによく見かけるジャムセッションを収録した1枚。ジャケットを見るとトラッド系の演奏を想像してしまうが、内容はSextet編成の素晴らしいモダンジャズで北欧らしいクールな演奏が展開されている。2曲共お馴染みのスタンダードであるが、フロントをはじめ無名ではあるが実力派揃いで楽しめる。特にボーカルを聴かせることなくピアノに徹するLasse Martenson(p) の流暢なプレイやフィンランド・モダンジャズのパイオニア的存在のKaarlo Kaartinen(ts)やÅke Granholm(g)のソロが印象に残る「There'll Never Be Another You」。
マイナーなミュージシャンで編成された「That Old Feeling」であるが名手Heikki Laurila(g)の参加が価値を高める。アンサンブルによるテーマに続いて登場するソロは精密機械のごとく緻密でスインギー。希少だけではなく内容も素晴らしい1枚である。
イメージ 1


この記事に

開くトラックバック(0)

全12ページ

[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11]

[ 次のページ ]

本文はここまでですこのページの先頭へ
みんなの更新記事