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未知との遭遇 〜 7inch EPに録音された ジャズの 批評と研究

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Charles Verstraete(tb)  et son Orchestre Rec.1956
■1950年代からパリを中心に活躍したトロンボーン奏者でオーケストラを率いるバンドリーダーCharles Verstraeteの数少ないリーダー作。Claude Bolling 、Martial Solal、Pierre Michelot等のソリストとしての実績もあり、フランス国内では知る人ぞ知る存在であったようだ。この時代 アメリカには知名度が高く世界的にも評価されているトロンボーン奏者は多数いたが、ヨーロッパにはリーダー作をリリースできるほどの奏者は数少なかったのではないか。時代は50年代 トラッド〜スイング系の演奏が主流であったと思われるが、この作品で聴けるVerstraete(tb) の温かみのあるトーンでの歌うかようなモダンなソロは「When Your Lover Has Gone」や「Indian Summer」で楽しめる。一転アップテンポでスイングする「King Cole Blues」、Irving Berlinの名曲「I've Got My Love To Keep Me Warm」でのダイナミックで豪放なプレイも魅力的である。ジャケットからは自信が伺えるフレンチ・ジャズの歴史を認識できる1枚である。
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Art Simmons(p) Clark Terry(tp) E.Dixon(fl,ts) Elek Bacsik(g)
Michel Gaudry(b) Kenny Clarke(ds) and Billie Poole (vocal)
Rec.1960
■アメリカ出身のピアニストでありながらフランスでの録音が多いArt Simmonsの「隠れたリーダー作」。このジャケットからは再発盤や編集盤のイメージを受けてしまい入手を躊躇するところだが聴き所 満載の素晴らしい作品である。切れ味のある精密機械のようなKenny Clarke(ds)が刻むリズム。TUBBY HAYESの名作<TUBBS IN NY>でのプレイを彷彿とさせるClark Terry(tp)の見事なアドリブ。ジャズはもちろん ゴスペル、 ブルース、R&Bなどブラック・ミュージックのルーツを感じさせるBillie Poole (vocal)の希少な歌声。マニアには堪らないパリ録音の7inchである。お馴染み「No Problem」は新鮮なアレンジのテーマからClarke(ds)の刺激的なリズムに乗ってTerry(tp)がモダンで乗りの良い極上のソロを聴かせる。続く希少なE.Dixon(ts)の個性溢れるソロも記憶に残る。Poole(vo)のブルースフィーリング溢れるボーカルとTerry(tp) E.Dixon(fl)の掛け合いが鳥肌ものの「Don't ever leave me」は噂通りの名演だ。孤独感と究極の寂しさをTerry(tp)が表現する「Et tu me regardes 」はE.Dixon(fl)のリリカルで素晴らしいソロや粒立ちのよいSimmons(p)のソロも魅力的である。お決まりのように使いたくはないが「名盤だ」。
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Roger Roulleaux(vib) Jo Mezzanatto(ts) A. Batista(tp) 
J.Roux(p) B.Chabrol(ds)   Rec.1963
■S' MERRY BOYS QUARTET というグループ名からはDixieland JAZZやボーカル・グループを連想してしまうが、針を落とすと乗りの良い魅力的なモダン・ジャズが流れてきて良い意味で期待を裏切られる。メンバーの中ではRoger Roulleaux(vib) がリーダー的な位置づけのようだが、このグループの経歴等詳細の情報は皆無である。お馴染みのミディアムテンポでのメロディーを渋いテナーサックスがかすれ気味のトーンでアドリブを奏でる「DANS LE BLEU DU CIEL BLEU 」、アップテンポに乗ったご機嫌なテナーサックス ソロが印象に残る「PUISQUE TU T'EN VAS」、バラード「C'ETAIT HIER」「THE NEARNESS OF YOU」は Jo Mezzanatto(ts)の独断場 聴かせてくれます。

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Guy Lafitte(ts) D.Chanson(as.fl) Nat Peck(tb) Raymond Fol(p)  
Bibi Rovere(b) Franco Manzecchi(ds) Rec.1962
■Guy Lafitte(ts)の名前を見ただけでスルーしていなかっただろうか・・・あまりに多くの作品に名を連ね、スタイル的にもモダン派やハードバッパーというよりは中間派的スタイルと位置づけられているためリーダー作も詳細に取り上げられる機会も多くはない。このEPではデュークの曲を選曲しているが、ウェブスターライクな渋いトーンを交え時にモダンで素晴らしいプレイを聴かせている。また、六人編成であるが、Guy Lafitte(ts)以外はほとんどソロはとらずにアンサンブルに徹している編曲も新鮮だ。シングル・トーンでリリカルなアドリブを展開するRaymond Fol(p)の参加はマニア心をくすぐられる。地味な作品ではあるが聴く程に味わい深い1枚である。マンハッタンの夜景を連想するロマンチックなバラード「All too soon」、お馴染みのテーマをアンサンブルで奏でFol(p)がソロを散りばめる「What am i here for」、ファンキーなテーマに乗って次第に熱を帯びるLafitte(ts)が印象に残る「The mill and the river」、ご機嫌なテーマにのってソロを展開するLafitte(ts) が素晴らしい「Plucky」と飽きさせない内容の1枚である。
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Jimmy Rena(p)  Mano Rena(g)  Robert Armand(ds)  Rec.1970's
■ピアニストJimmy Renaは 1918年フランス・モントーバンの生れ。幼い頃からFats Waller, Louis Armstrong, Duke Ellington等を聴きながらジャズに関心を持ち、学生時代はローカルミュージシャンとして活躍をしていた。その後 キャバレーやクラブでも演奏するプロのミュージシャンとして演奏を続け、後に妻となるギタリストMano Renaと出会い バイオリンやサックス等を加えたグループを結成 好評を得ていたようである。彼は終始トラディショナルなスタイルに徹しており聴けばサー・チャールストンプソン的快楽に浸ることができる。この作品はトリオ編成でRena(p) のプレイを存分に楽しめるのに加え新しいスタイルを模索しているかのような 新主流派的なMano Rena(g) のアプローチを聴く事ができる。保守的なRena(p) のプレイとの対比が興味深い。寛ぎ感溢れる縦乗りの Jimmy Rena(p) のプレイが楽しめる「Ain't Misbehavin'」であるが後半にいきなり現れるMano Rena(g)のソロが印象に残る。お馴染み「Sweet Georgia Brown」はアップテンポでスイングする1曲であるが、やはりMano Rena(g) がソロをとると一気に空気はモダンに変化する。独特の雰囲気を感じることができる作品である。
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