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未知との遭遇 〜 7inch EPに録音された ジャズの 批評と研究

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Claus Krisch(p)  Martin Krisch(vib)  Thomas Krisch(b)
Elmar Schrepfer(ds)  Rec.1970  PRIVATE  label
■ドイツでジャズミュージシャン、作曲家として活躍していた Franz Krischの3人の息子と友人で結成されたコンボによる自主レーベルからの結成当時の演奏を収録した希少な1枚。管楽器の入らないMJQと同編成による演奏なのでスルーしてしまいそうになったが、針を落とせばベースとドラム(ブラシ)の熟成された極上のブレンドによる躍動感溢れるエキサイティングな演奏とバランスの良い録音に、60年代初頭に神童と言われたNiels-Henning Ørsted Pedersen(b)とAlex Riel(ds)の刺激的な絡みによる快感を思い浮かべてしまう。ジャケット写真からは、メンバー全員が十代後半から二十代の青年のように見受けられるが円熟のプレイとのギャップに驚かさせる。Side-1ジャズを通してドイツTubingenで出会った2人のアメリカ人に捧げたという「Two Americans in Tubingen」はテーマからお馴染みの曲のテーマを引用しながらご機嫌にスイングする。「Ara」はMartin Krisch(vib)のアブストラクトなソロによるテーマの暗示から一気にリズムが加わりテンポを上げ猛然とスイングする1'07"からの快感を楽しむ。Side-2 反戦の祈りを込めたという「Pacific」は7inchとしては5分を超える長尺曲で<ジャンゴ>を彷彿とさせる鎮魂のバラードでテーマの後からのMartin Krisch(vib)のロングソロがずっしりとしたベースに支えられ素晴らしい。出過ぎない端正なソロを散りばめるClaus Krisch(p)のプレイも印象に残る。現在でもKRISCH QUARTETTは活動を行っているがドラムス等メンバーは変更されている。アルバムタイトルIntegration=統合(融合)に相応しい久々に出会ったヨーロピアンジャズの素晴らしい作品である。




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Ernst Ludwig Petrowsky(as)  Heinz Becker(tp) Wolf Hudalla(bs)
Siegfried Groß(p) Werner Gasch(b) Ulli Trkowsky(ds) Rec.1963
■日本ではヨーロッパジャズといえば、イギリス、イタリア、フランス、スウェーデン等のミュージシャンによる作品がクローズアップされる機会が多い。たしかに聴き応えがあり記憶に残る演奏も多数残されているが、ドイツ(旧東ドイツ)のAMIGAレーベルにも紹介されることの少ないハードバップの名作が何枚か存在する。このブログの記事検索をAMIGAでして頂ければ納得の熱い演奏がドイツ(旧東ドイツ)の60年代を実感できるはずである。
ここで紹介する1枚はドイツのサックス奏者Ernst Ludwig Petrowsky率いるSextettによる演奏で私的にはヨーロッパジャズ屈指の名曲名演Eberhard Weise作曲の「Skandinavia」が聴ける事でも手元に置いておきたい作品である。ワルツ調変拍子の美旋律を北欧調の澄み切ったHeinz Becker(tp)の抜けの良いトーンが極寒の空気を漂わせ、良く鳴るLudwig Petrowsky(as)のソロに継なぐ。「Erinnerungen An Richard 」はアップテンポのハードバップチューンでご機嫌なテーマから乗りの良い Heinz Becker(tp) 〜Petrowsky(as)へとソロが継れる。フロントを刺激的なプレイでサポートするUlli Trkowsky(ds)のプレイも聴き所である。7inch という限られた儚い至福の時間があっという間に過ぎ去るが、それ故 余計に愛しい2曲である。 お馴染み「Desafinado」と「Take Five」は想像通りお決まりの演奏ではあるがLudwig Petrowsky(as)のソロが存分に楽しめる。
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★ QUINTET61 (AMIGA-GDR)★


Heinz Schroter(sax)  Klaus Lenz(tp)  Peter Baptist(tb) 
Gerd Lubke(b)  Udo Reichel(ds)   Rec.1963
■ヨーロッパジャズ黄金期(1960〜1965)に収録された旧東ドイツのジャズ・コンボQUINTET 61による王道ハードバップの1枚。旧東ドイツには日本では知名度は低いながらも実力派のミュージシャンは多数活躍していたようだ。AMIGAレーベルには、そういったミュージシャンの熱のこもった演奏が相当数埋めれている。また、諸作を聴いてみると、旧西ドイツと比べウエスト派よりイースト派の良質のハードバップを演奏するバンドが多かったように感じる。ここで紹介するQUINTET 61のメンバーも個々にリーダー作こそ見当たらないが、数多くのバンドに在籍しコンボからビッグバンドまで幅広く活躍していたことが記録として残っている。1953年にGigi Gryceが作曲、Clifford Brown in Paris Sessionsでも演奏されたマイナー・キーの名曲「Minority」はお馴染みのテーマからのSchroter(sax)のコルトレーンマナーのソロが魅力的である。Lenz(tp)がミュートによる暗示的なイントロを主導し、Schroter(sax)がイマジネイティブなソロを聴かせる「Valse Fantastique」、Charles Mingusの「Worksong」は1955年Mingus at the Bohemiaでも演奏されていたが、冒頭からベースがリズムを刻みLenz(tp)がハードボイルドな素晴らしいソロを展開する。アップテンポで演奏される「Der Blues Ist Der König」は軽快なアンサンブルに乗ってBaptist(tb)がメインで素晴らしいソロを聴かせる。全曲ピアノが参加していないためベースがブンブンと刻むリズムを終始全身に浴びることができる快感を味わえる。
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Fritz Trippel(p)  Rolf Cizmek(b)  Henry Owen(ds)  Rec.1960
■1937年生まれスイス出身のピアニストFritz Trippel のトリオ編成による珍しい1枚。彼は1950年代後半からホテルのラウンジやバー等での演奏を経てプロデビュー。リーダー作も60年代を中心に多数存在するがトリオ編成による作品は少ない。ヨーロッパ在欧中のJoe Turner からピアノのレッスンを受けていたためか、ドイツ的硬質なテイストではなく適度な音数でしっとりと哀愁を漂わせスイングするスタイルで好感がもてる。特にSide-1の2曲が聴きどころで、美旋律のテーマが魅力的なTrippel(p)作「Annabelle」は溢れんばかりの哀愁が曲の終焉の訪れを惜しませる。お馴染み「Summertime」も子守唄らしい解釈でテンポを落として、しみじみと感情を噛みしめるように演じられる。Side-2「So Much In Love」はHenry Owen(ds)のブラシに乗って甘い演奏に終始するバラード。「Boogie」は曲名どおりのアップテンポの縦乗りの演奏でTrippel(p) の溌剌とした演奏が印象に残る。ジャケットのデザインも鮮やかなグリーンが際立ち魅力的である。
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The Brass'n Beat Machine
Composer byHermann Gehlen Rec.1971
1971年ドイツ デュッセルドルフで開催された国際プラスチックフェアの会場にて配布された7inch EP。1960年代から活躍するバンドリーダー、コンポーザーHermann Gehlen率いるビッグバンドThe Brass'n Beat Machine によるモダン〜ジャズ・ファンクな素晴らしい演奏が2曲収録されている。このバンドはメンバーが随時変更されながら1960年代から近年まで活躍し、そのスタイルもオーソドックスなモダンジャズからカテゴリーに拘らない先鋭的な演奏まで時代を反映する積極的な姿勢を崩さなかった。
Exposition No1」はロックなリズムからオリンピック開催のファンファーレを暗示する前奏。そしてお馴染みのハンコック・メロディーを引用したリズムに乗ったアルト・サックスがファンキーなロングソロで熱く完全燃焼する。Noveltyとして埋もれてしまうには勿体無い1曲。チャーミングなテーマをピッコロが奏でファンキーなアンサンブルからアルト・サックスが絶叫する「MARIA CHRISTINA」はダイナミックなドラムスの乱打も含め魅力的な展開が聴き所。
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