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未知との遭遇 〜 7inch EPに録音された ジャズの 批評と研究

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Jan Ptaszyn Wroblewski(ts)  Stanimir Stanczew(tp) 
Krzysztof Sadowski(p) Juliusz Sandecki(b)
Adam Jedrzejowski(ds)  Rec.1962
■ヨーロッパ・モダンジャズ最盛期の1960年代初頭にポーランドで結成され、ほんの数年間だけ活躍したThe Jazz Outsiders の唯一のリーダー作。メンバーを見ると明らかに後にポーランド・ジャズ界の巨匠と評価されることになるJan Ptaszyn Wroblewski(ts) がリーダー的存在であったことは想像ができる。ハードバップ編成で演奏される4曲は、いずれも歯切れの良い演奏で特に随所に聴けるWroblewski(ts)の僅かにエッジの効いた良く鳴るトーンが魅力的である。ブルーノート・レーベルで聴けるような熱い展開が素晴らしい「Windmill's Country」、テンポを落とした暗示的な前奏からフロントの絡みが続きWroblewski(ts)がコルトレーンの影を映すソロを聴かせる「Outsideria」、「Nineteenager's Waltz」は曲名通りのワルツ調のテーマからSadowski(p) がTrio状態でのご機嫌な演奏を聴かせ、引き締まったトーンでStanczew(tp)がソロを展開する。そしてベストテイクは「Cannonbird」だろう。軽快なテンポで演奏されるハードバップチューンはテーマからのWroblewski(ts)の素晴らしいソロ、Sadowski(p) のアグレッシブなプレイと記憶に残る1曲である。
Wroblewski(ts)はこの作品の収録後1965年にワンホーンによる名作Polish Jazz Quartetをリリースし、ホーキンスやウェブスターをモダンにしコルトレーンの影響を加えたような逞しいスタイルで一気に名実共に認知度を高めていくことになる。
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Andrzej Trzaskowski (p) Zbigniew Namysłowski (as) 
Wojciech Karolak (ts)  Alojzy Musiał (tp)  Roman Dylag (b) 
Andrzej Dąbrowski (ds)  Rec.1960's
■1960年代初頭に短期間ではあるが活躍したポーランドのモダンジャズ・コンボ<The Wreckers> の珍しい作品。リーダーはポーランド・ジャズの巨匠の一人Andrzej Trzaskowski (p)である。このコンボはメンバーを入れ替えながらポーランドを訪れた Stan GetzやTed Cursonを迎えた録音も残している。演奏はこれぞハードバップというストレートで爽快感のある60年代ジャズの王道をいっている。特に安定した演奏で絶頂期とも考えられるNamysłowski (as)の塩辛いトーンでの切れ味のあるアドリブは素晴らしい。メッセンジャーズのハードバップチューンを彷彿とする「At The Last Moment」は冒頭からのNamysłowski (as) のロングソロが存分に楽しめ非常に魅力的である。「Nina's Dream」はウエスト風のフロントのアンサンブルによるテーマからKarolak (ts)とNamysłowski (as) がコルトレーンの影を感じさせるソロを聴かせる。そして、この作品のベストテイクは、モンクの曲調を思わせるアブストラクトでモダンなテーマからMusiał (tp)が抑制の効いたストレートなソロをとり クールなTrzaskowski (p)のソロからKarolak (ts) 〜Namysłowski (as) とDąbrowski (ds)の掛け合いによる熱い展開の「Kalatówki 59」だろう。「Two Part Contention」はAndrzej Trzaskowski (p) TRIOによる演奏で 彼の淡々としたクールな東欧らしいスタイルが楽しめる。端正な音使いでバップ・テイストを加味しながらスイングする演奏は心地よい。
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B.Lou Jobes(ds) & His Jupiters   Rec.1961
■ベルギーのドラマーB.Lou Jobesの珍しいリーダー作。演奏しているのは、いずれも古い行進曲や軍歌。ジャズで言えばトラッド系の曲である。しかし、この作品には聴き所がある。比較的大きな編成によるアンサンブルはB.Lou Jobes(ds)のプレイをクローズアップさせることに徹しており、丁々発止のアドリブの展開とは異なるジャズの快楽を感じさせてくれる。1906年にアメリカ海軍中尉Charles A. Zimmermannにより作曲された「anchors aweigh」は聴けば誰もが記憶に残っている名曲である。B.Lou Jobes(ds)のソロからお馴染みのテーマに移行するが、何といっても精密機械のごとくのテクニックでエキサイティングなフレーズを随所に散りばめるB.Lou Jobes(ds)が素晴らしく、間違いなくベスト・テイクだろう。他にチャーミングなテーマと展開が印象に残る「N'oublie pas」、ブラスの華麗なアンサンブルを楽しむ「Devine qui」と忘れかけていたジャズの楽しみを思い出させてくれた1枚である。渋いフォトジャケットもコレクター心を誘惑する。
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Andre Goudbeek(as) Karel Bogard(p) Pol Feyaert(double bass)
Ronny Dussoir(ds) J. de Visscher(g)  Rec.1975
■ベルギーのモダン〜フリージャズコンボのリーダー作。12inch LPからの2曲が収録されているのだが、オーソドックスなバップスタイルが素晴らしい作品である。12inch LPには少々乱暴で破壊的な演奏も収録されているが、この7inchにはベストテイクとも言えるカリプソナンバーの「After The War」と硬派で素晴らしいモダンジャズ「Without」が収録されている。Andre Goudbeek(as)は70年代にはJOHN TCHICAI との共演作をリリース。2000年に入っても積極的にリーダーを発表していた。バップナンバー「Without」この1曲で満足の1枚。
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Vadim Sakun(p) Andrei Tovmosyan(tp) Alexander Kozlow(bs) Nicholai Gromin(g) Igor Bierukshtis(b) Valery Bulanov(ds)  Rec.1962■ポーランドのジャズ作品には至宝が眠っている。特に60年代にはいくつもの名作が録音され紹介されるのを待っている。いずれ総括されるべきレーベルではないだろうか。激渋のバリトンによるブルージーなソロから始まる「Nicholas Blues」は、一聴ジャズファンなら顔を上げてしまうであろう、ゆったりしたバラードで個々のソロがリレーされていくが、深夜にアルコールでもあおりながら聴きたい素晴らしい演奏である。一転、アップテンポでのベースのランニング・ソロで始まる「Autumn Dreams」は、典型的なハードバップ・スタイルのエキサイティングな展開である。特にTovmosyan(tp)とGromin(g)のソロはご機嫌で思わず身体が反応してしまう。後半のハードドライビングな Kozlow(bs)のソロも凄い!名手Sakun(p)のプレイが魅力的なのは言うまでもない。ポリッシュジャズ屈指の名作である。
     
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