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未知との遭遇 〜 7inch EPに録音された ジャズの 批評と研究

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Iller Pattacini(as) with Orchestra Rec.1958
■ジャズファンならJoe Harriott等の諸作を彷彿とするジャケの魅力に惑わせられる1枚だろう。以前 紹介した作品(写真:下)よりさらにジャズを感じるジャケットで針を落とさずにはいられない。Iller Pattaciniは1933年イタリアBibbiano生まれのサックス奏者で Composer, arranger としても活躍。これは彼が率いるオーケストラ初期の作品で前作の1年前の録音であるが、前作が少々トーンを抑えて渋めに吹いていたのに比べこの作品ではジャズ・ライクなアドリブも存分に聴かせ縦横無尽に吹きまくっている。彼は1950年代〜60年代にかけて数多くの作品に名を連ねておりリーダー作もリリースしているがこの2枚からは時代を反映した彼なりの個性を感じることができる。彼のスタイルはモダンジャズというより時代のトレンドに沿った演奏でポップスをジャズ風にアレンジし多くのファンに支持されていたようだ。彼のアルトサックスの艶やかで時に切れ味のあるトーンが人気を得ていた理由でもあるように感じる。ここで演奏されている4曲はいずれも録音された1958年前後に話題になった曲等がセレクトされており楽しめる。
Chuck Rio による1958年の名曲「Tequila」はラテン系ロックンロールのヒット曲であるがIller Pattacini(as)の切れ味の良い心地よいソロが魅力的である。1957年 Paul Ankaが作詞作曲し自らが歌ったお馴染み「Diana」はIller Pattacini(as)原曲に沿ったソロが1'28"ぐらいからフォービートのモダンジャズに移行する辺りが楽しめる。他にシャンソンのヒット曲2曲を演奏している。Henri Salvador の「Maladie D'Amour」はラテンフレーバー溢れる演奏で勿体ぶらないIller Pattacini(as)が気持ち良い、Bruno Coquatrixの「Clopin Clopant」はゆったりしたテンポのロックンロール調の演奏である。
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Carlo Esposito with Combo Rec.1967
■Quintetto Basso-Valdambriniの2枚の7inch EPでも知られるイタリアPrimaレーベルの隠れたハードバップの秀作。Carlo Esposito は1950年代から活躍するアレンジャーで自らのオーケストラを率いて演奏も行っていた。そんな彼がモダンジャズにアプローチした1枚でハードバップ・マナーの魅力的な演奏を収録している。残念ながら詳細のクレジットは不明であるが聴けば十分な経験を経て活躍しているメンツであることが認識できる。まるでライオネル・トンプソン楽団が演奏するスターダストにおけるウィリースミス(as)のソロのようなスイートでドリーミーなトーンでワンホーンでバラードを演じるアルト奏者が素晴らしい「Impulse In Jazz」、これぞイタリアン・ハードバップと言えるトランペット、サックスの2管にリズムセクションという編成の「Poliritmico」は軽快にスイングするご機嫌な演奏は終わらないで欲しいと念じる1曲。7inch EPの儚さ故によけいに惜しい演奏である。
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Iller Pattacini(as) with Orchestra Rec.1959
■ジャズファンならJoe Harriott等の諸作を彷彿とするジャケの魅力に惑わせられる1枚だろう。Iller Pattaciniは1933年イタリアBibbiano生まれのサックス奏者で Composer, arranger としても活躍。これは彼が率いるオーケストラ初期の作品。彼は1950年代〜60年代にかけて数多くの作品に名を連ねておりリーダー作もリリースしている。彼のスタイルはモダンジャズというより時代のトレンドに沿った演奏でポップスをジャズ風にアレンジし多くのファンに支持されていたようだ。彼のアルトサックスの艶やかで時に切れ味のあるトーンが人気を得ていた理由でもあるように感じる。ここで演奏されている4曲はいずれも録音された1959年前後に話題になった曲等がセレクトされており楽しめる。時代を感じる乗りが懐かしいヒップな魅力を発散する「Hula - Hoop」、「Strep Tease Hula Hoop」、イタリアの女性シンガーBetty Curtis 1959年のヒット曲「La Pioggia Cadrà」、1957年にポール・アンカ自らが歌い世界中で人気を得た「You Are My Destiny」、丁々発止のアドリブの応酬は期待できないが どの曲もIller Pattaciniのアルトの音色を楽しむ。
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Eraldo Volonte(ts) Sergio Fanni(tp)  Renato Angiolini(p)
Alceo Guatelli(b) Lionello Bionda(ds)  Rec.1962
■7inch EP蒐集家にとってはイタリアン・ジャズコレクションの定盤となった感のある1枚だろう。Eraldo Volonteは1918年生まれで60年代初頭から年代とともにスタイルを変貌していった。この作品はコルトレーン・ライクなスタイルを踏襲する直前のオーソドックスで良く歌うハードバップ・テイスト溢れるプレイが楽しめる名作である。ウエスト風の明るいアンサンブルからEraldo Volonte(ts) 〜Sergio Fanni(tp)のソロがご機嫌な 「Room 206」、お馴染みのテーマからハードボイルドな展開が激渋の 「Bay's groove(Bags' Groove)」 はVolonte(ts)のソロも含めベストテイクだろう。アップテンポのバップが香る名曲「Moose the mooch」もフロントのソロが熱く素晴らしい。そしてSergio Fanni(tp) の良く鳴る輝かしいソロが白眉の「Pennies from heaven」と全曲素晴らしい。
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ENRICO INTRA (p)  GIORGIO AZZOLINI(b)  GIL CUPPINI(ds) 
Rec.1966
■時はフリージャズをはじめNewThingを求めて、多様な演奏スタイルが入り乱れ始めた頃。この作品からはINTRA (p) が進むべき新しい道を模索しているかのようなスピリッツを感じる。それは1957年のバッパーとしての名作
ENRICO INTRA TRIO とは異質のアブストラクトな音使いで高揚感を発散していることからも想像できる。GIORGIO AZZOLINI(b)  GIL CUPPINI(ds)という名手もINTRA (p)の言いたいことを感じ取っているかのように刺激的である。どの曲も断片的ではあるが随所に明快なメロディーを散りばめて難解さは感じられない。前衛的な構成からクローズアップされるINTRA (p)のプレイは行き先不明の「INVERNO」、「FIORY」は正統派のバラードでエバンス・ライクな研ぎ澄まされたアプローチが印象に残る。三位一体の絡みに閃きに満ちたINTRA (p)ソロ・フレーズが魅力的な「TENTAT」。力強いテーマから先の読めないINTRA (p) のアドリブ・ソロがスリリングな「PERCUSSIONE」は私的ベストテイク。短い演奏ながら暗示的なテーマからスイッチの入ったピアノ・ソロが素晴らしい「FREE」。バップを吸収してきた偉大な達人だからこそ表現できる世界がここにはある。 ENRICO INTRA のリーダー作の中では遭遇する機会の極めて少ない作品である。(33回転)
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