ここから本文です
未知との遭遇 〜 7inch EPに録音された ジャズの 批評と研究

書庫その他の国 (Another)

記事検索
検索

全14ページ

[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11]

[ 次のページ ]



Iancsy Korossy(p) (vib)&(b)&(ds) with Nemeth Marika(vocal)
Rec.1963
■1926年生まれのルーマニアのピアニスト、 ヤンシーキョロシーの名前を初めて知ったのは1980年代後半頃の某ジャズ専門誌に10inch Jazz Recitalが紹介された頃だろうか。演奏はもちろん、鬼才のような名前の響きや複数存在していたスペルにも当時興味深々であった記憶があり、ビル・エバンスを連想させる地味なスーツを着た学者のような風貌は、当時聴いてみたいという欲求を大いに刺激されたものである。これをきっかけに彼の参加した作品を手当たり次第に聴きまくり、彼のリズム感覚の素晴らしさや緊張感溢れるプレイの虜になっていった。特にSupraphonやElectrecordに録音された演奏に彼の個性が発揮されており、いまだに針を落とす機会がある。ここで紹介する7inch EPはハンガリー出身の女性シンガーNemeth Marikaの歌伴を彼が務めた「Mondta-E Mar Mas is Neked ?」(composer : Fenyes Szabolcs)を収録する珍しい作品。Nemeth Marikaは1925年生まれで歌劇やオペラ等でも活躍し女優としてもその美貌から人気を得て名実ともに認知されていたようだ。ここでのパフォーマンスはさすが只者ではないIancsyのオンリーワンの魅力と才能がフランスのエスプリを帯びた哀愁を感じるNemeth Marikaのボーカルと共に存分に発揮されている。曲の冒頭Vibがソロを聴かせるが、1'54"からのJANCY KOROSSY TRIOによる演奏は短いながらマニアには堪らないひと時である。他の3曲はルーマニア出身の女性シンガーSerban Marikaが歌っているがJANCY は参加していない。この7inch EPあまりにマイナーな存在なのでリリースされている事自体気付かなっかた作品で有る。
イメージ 1

イメージ 2



開くトラックバック(0)


Ron Loughhead(p) Boris Boyich(g) Ron Terry(b) Rec.1955
■17歳の頃からメルボルンのクラブで演奏していたというRon Loughheadの希少なリーダー作。オーストラリアにおいて、この時代のジャズというとまだまだDixieland Jazzが主流の頃である。この作品はモダン・ピアノジャズにスポットを当てたシリーズで60年代以降 数々の名ピアニストを輩出するに至った流れを知る貴重な1枚である。ほどよくバップの香りを漂わせながらアップテンポでスイングする曲からバラードまで楽しませてくれる。
お馴染み「Lady Is A Tramp」「Sometimes I'm Happy」「S'Wonderful」「I've Had My Moments」は Loughhead(p)の正確無比なテクニックが圧巻で、長年寄り添う事になるBoris Boyich(g)との名コンビぶりが素晴らしい。しっとりと聴かせるバラード「I Don't Know What Time It Was?」は音数少なく弾くキラキラとしたプレイが魅力的である。Loughhead(p) のソロで演じられているように聴こえるバラード「And You Were Mine」。丁々発止のアドリブが展開される演奏ではないが躍動感と寛ぎに溢れた記録である。
イメージ 1

開くトラックバック(0)




Don Burrows(cl)  Mal Cunningham(fl)  Frank Smith(as) 
Terry Wilkinson(p)  Freddy Logan(b) Ron Webber(ds)  Rec.1957
■1928年生まれ オーストラリア屈指のクラリネット、サクソフォン、フルート奏者Don Burrowsのモダン寄りの珍しい作品。おそらく 当時 この7inch EPでしかリリースされなかった希少な1枚である。彼は全曲クラリネットに徹しているがフルート、アルトサックスが加わった編成なので個々の多様なソロも楽しめる。アップテンポに乗ってアンサンブルから明朗でクールなトーンのアルトサックス〜ピアノ〜クラリネットとリレーされる「Fixgiog」、バラードで演じられる「It's a Blue World」はDon Burrowsの澄み切ったトーンが印象に残る。テーマから展開される粒立ちの良いピアノ〜アルトサックス〜フルートによるソロが魅力的な「Melindy」、心地よいテンポに乗って個々がご機嫌なソロを展開する「Lonesome Road」ではFrank Smith(as) のプレイが際立つ。
イメージ 1

   

開くトラックバック(0)




Lew Campbell (p)  & (g) & (bs)  Rec.1959
■ニュージランド最大の都市オークランドで1954年に開店した、その名も<THE GOURMET RESTAURANT>。この7inch EPは、"グルメな夜”と題して1959年のクリスマス・パーティーで入店客にノベルティとして配布された珍しい1枚である。ジャケットはフォールドアウトで6ページにわたり開店当時の写真が掲載されている。
Side-1は当時人気のミュージカル・コメディアンBarry Linehanが「グルメの喜び」をニュージーランドの素晴らしさ混じえて しゃべりまくる様子が収録されている。聴けるのはSide-2の2曲だろうアメリカ出身でニュージーランドでも活躍した名ベーシストEugene Wrightとも共演歴のあるピアニスト Lew Campbell がトリオ編成でスタンダードを演奏している。「Autumn Leaves」は、いかにもラウンジ向けの演奏だが ゆったりと気品溢れる高貴な演奏である。客席のざわめきが聞こえてきそうなリラックスした演奏「The Lady Is A Tramp」は心地よくスイングするギターも聴き所だろう。


イメージ 5


イメージ 4

イメージ 3

イメージ 2

イメージ 1



開くトラックバック(0)


Julian Lee(p)  Johnny Edgecombe(g)  Jango Kahn(b) Rec.1958
■Julian Lee(p)ニュージーランド生まれ Pianist, arranger and conductor。
1950年代初頭から オーストラリアで活躍し いくつかのセッションに参加し何枚かの7inch EPを残している。この作品は数少ない7inch EPのリーダー作で バッパーというよりは ラウンジ系のジャズピアニストで都会的で洒落たスタイルでスイングしており、ドラムスが参加していないためメリハリのあるタッチなど彼の個性がより強調されている。
Stardust」はお馴染みの旋律を原曲に忠実にスインギーに演奏。流暢な彼のテクニックが楽しめる「I Remember You」はしっとりとしたバラード調から一転テンポが上がりスイングする。落ち着いた演奏が大人の雰囲気を醸し出す「Smoke Gets In Your Eyes」、収録曲の中で最もJohnny Edgecombe(g)の刻むリズムがクローズアップされる「Cheek To Cheek」はアップテンポでご機嫌にスイングするベストテイクだろう。
イメージ 1

開くトラックバック(0)

全14ページ

[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11]

[ 次のページ ]

本文はここまでですこのページの先頭へ
みんなの更新記事