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未知との遭遇 〜 7inch EPに録音された ジャズの 批評と研究

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Julian Lee(p)  Johnny Edgecombe(g)  Jango Kahn(b) Rec.1958
■Julian Lee(p)ニュージーランド生まれ Pianist, arranger and conductor。
1950年代初頭から オーストラリアで活躍し いくつかのセッションに参加し何枚かの7inch EPを残している。この作品は数少ない7inch EPのリーダー作で バッパーというよりは ラウンジ系のジャズピアニストで都会的で洒落たスタイルでスイングしており、ドラムスが参加していないためメリハリのあるタッチなど彼の個性がより強調されている。
Stardust」はお馴染みの旋律を原曲に忠実にスインギーに演奏。流暢な彼のテクニックが楽しめる「I Remember You」はしっとりとしたバラード調から一転テンポが上がりスイングする。落ち着いた演奏が大人の雰囲気を醸し出す「Smoke Gets In Your Eyes」、収録曲の中で最もJohnny Edgecombe(g)の刻むリズムがクローズアップされる「Cheek To Cheek」はアップテンポでご機嫌にスイングするベストテイクだろう。
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Tony Thiel(p)  Les Still(b)  Mauri Faiers(da,perc)  Rec.1960
■ニュージーランド出身のピアニスト、ヴィブラフォン奏者 Tony Thielをリーダーとするグループの珍しいリーダー作。ジャケット写真ではヴィブラフォンが写っているが、この作品ではピアノに徹している。両面ピアノトリオによるメドレーが収録されているがタイトル通りお馴染みの曲目に短いアナウンスが挿入されている。演奏はバップとは少々距離のあるしっとりとしたピアノをブラシとドラムがサポートしながらスイングするという趣で非常にリラックスした内容である。A面「Gigi〜Wouldn't It Be Lovely〜Bali Hai」は ゆったりとしたテンポの曲目が続くが、B面「Anything Goes〜I'll Never Fall In Love〜Hey There〜June Is Busting」はピアニストTony Thiel(p)の個性がよくでた演奏でベース、ドラムのプレイも控えめであるが気持ちよく刺激を与え三位一体のチャーミングな内容に仕上がっている。
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Raimonds Pauls(p) A. Timšs(b)  G. Gailītis(ds)  Rec.1966
■Raimonds Paulsは1936年ラトビア出身のコンポーザー、ピアニスト。彼は1970年〜1990年代を中心に多くの作品に参加。活躍したジャンルもポップスから現代音楽、クラシカルな作品まで多岐にわたる。この作品は彼の最初期の演奏で初めてジャズにアプローチした4曲と言われている。ピアノトリオによる演奏はバップを基調としつつモダンなアプローチも随所に聴かせ全4曲楽しめる。side-1 魅力的なワルツ調のテーマからハードバップなフレーズに移行する「Sens Motivs」はこの作品のベストテイクだろう。哀愁を帯びた甘さに流され過ぎないメリハリのあるプレイは素晴らしい。ブラシのリズムに乗ってチャーミングなフレーズのソロで明るくスイングする「Pavasariga Noskana」、ドラムとピアノとの掛け合いから背筋が伸びるバップ調のフレーズを聴かせる「Slikts Sapnis」はG. Gailītis(ds)のプレイも際立つ。アップテンポで疾走する「Strīds」は切れ味鋭いプレイが魅力的な1曲で彼の非凡さが認識できる。ホワイトレーベルは見かけることは少なくないが全てロシア語表記のブルーレーベルは珍しい。
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Jack Varney(vib) Geoff Bland(p) Geoff Goon(g) Ron Terry(b)
Russ Murphy(ds) Rec.1960's
■1918年オーストラリアPort Melbourne 生まれ。banjo, guitar, piano ,vibraphoneを演奏するという才能の持主でオーストラリアン・ジャズ草分け的存在の一人。   Graeme Bell Australian Jazz Bandのヨーロッパ・ツアーにおいてもbanjo, guitar奏者として参加し人気を博した。活躍した年代からトラッド系の演奏からスタートしたミュージシャンであることは容易に想像出来るが、おそらく1960年代に録音されたこの作品では彼なりに新たなテイストを模索していたことが演奏から感じ取れる。スイングでもないハードバップでもないイージージャズとも言い切れない新しさと懐かしさが交差する独特のアンサンブルとソロによるテイストはクールで都会的。ヴギヴギ調のリズムに乗って個々がソロを展開する「SMOKEY MOKES」」、魅力的なテーマでお馴染みのロシアのトラッドソング「DARK EYES」はギターによるロシアンモードな一音から魅力を放ち、哀愁のメロディーが個々のソロを交え綴られていきドラマチックに幕を閉じる。「PLAYTIME POLKA」は曲名通りの演奏で転がるようなピアノとヴィブラフォンとの合奏による洗練した雰囲気がクラシカルであるが印象に残る。テンポを落とした「FREE MANS BLUES」はVarney(vib) とGoon(g) の落ち着きのある美しいソロに心委ねたくなる演奏でJack Varneyの曲作りの才を感じる1曲である。
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Pat Caplice(vib)  Peter Richardson(fl) Ken Hardy(bass-cl)
Jan Gould(g) John Morrow(b) Don Osborne(ds) Rec.1957
■オーストラリアのJAZZ Vibraphone 奏者Pat Capliceの数少ないリーダー作。ジャズの歴史をたどれば、どこの国にもトレンドを超えて第三の流れを模索するミュージシャンが存在し多様な作品を送り出してきた。保守的なイメージのあるオーストラリアであるが、ピアニストだけを考えてもMike NockやPaul Grabowsky等 革新的と言っても過言ではないミュージシャンを生み出している。Pat Capliceは50年代初頭からシドニーを中心に活躍していたようだが、当時の主流派モダンジャズの楽器編成とは異なるEnsembleが個性的であったようでジャケットのライナーには「This album is truty a milestone in Australian jazz history......」とまで表現されている。
演奏を聴けば明らかに1954年のPaul Smith / LIQUID SOUNDS からの影響を感じる曲目も発見できる。お馴染み「Lullaby of Birdland」や「Lullaby in Rhythm」はブラシによるリズムを強調しながら 、随所に散りばめられたPeter Richardson(fl) Ken Hardy(bass-cl)のアンサンブルやソロがスインギーに絡み新鮮で素晴らしい。side-2の「A Foggy Day」Nice Work if You Can Get It」からは原曲の魅力を活かしながら、さらに新しいアプローチを模索していた様が聴き取れる。全曲でオランダ出身のギタリストJan Gouldのプレイが際立っている。アルバムタイトル<MOOD MODERN> 理解できる。
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