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未知との遭遇 〜 7inch EPに録音された ジャズの 批評と研究

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Glen Velez(tambourine,per) &Charlie Morrow(tp,ocarinas) 
live at Quadrasonic Sound N.Y.C  Rec.1980
■内容よりも希少性が強調されがちなFree Jazzのレコード。
演奏も破滅的・破壊的な内容の作品は何をもって評価されているのか理解が難しいものも存在する。高揚感やアグレッシブなエネルギー等 聴き方や評価は千差万別になりやすいのがこの世界だろう。この作品はタンバリンとトランペット(オカリナ)だけで繰り広げられるインプロビゼーションで決して破壊的でも破滅的でもない。二人が表現しているのはドン・チェリーが演じるようなインド、アラビア、ブラジル等の土着的なリズムに乗ってアブストラクトなメロディーが交差する祭り事や儀式を連想させる演奏が繰り広げられる。Glen Velezは1949年生まれのPercussionist and Composerで世界各国の打楽器に関心を持ち自らも多種多様な楽器を屈指し Pat Metheny,Lyle Mays,Marc Cohn等 著名ミュージシャンとの共演も果たしている。Charlie Morrowは1942年生まれSound artist,Composerとしての活躍がメインでジャンルは現代音楽や電子音楽にまで及びどのカテゴリーにも当てはまらない。この作品では10歳の頃から習い始めたというトランペットを独特の音色とフレージングで演奏しそれが聴き所となっている。そんな二人が結成したのがHORIZONTAL VERTICAL BAND であるが活動期間も短く、正式にリリースされたリーダー作はこの1枚のみだと思われる。オカリナの素朴な音色によるフリーなソロに呪文のような男性の声と打楽器がシンクロしていく「Pelican Dance」、「Bugle Tune」はタンバリンとトランペットによるフリーな掛け合いであるが、多国籍なリズムの変化に乗って繰り広げられるCharlie Morrow(tp)のソロが印象に残る。人間味溢れる二人の表現の交わりこそ、この作品の魅力だろう。
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Side A: tracks: Miss Ann Wow! / Eugene Chadbourne(g)solo live in Hebden Bridge
Side B: tracks: Woooo、Miss Ann/ Eugene Chadbourne(g) & Han Bennink(Perc) Rec.2001
ニューヨーク出身のギタリストEugene Chadbourneと世界的にも評価されている打楽器奏者Han Benninkの共演を収録した1枚。ここで表現される音楽は決して破壊的で破滅的なフリー・ジャズではなく聴けば、二人の素晴らしいテクニックと緻密な音の組立とエキサイティングな演奏に耳を奪われるだろう。
Side AはChadbourne(g) によるソロ・パフォーマンスであるが、いわゆる早弾きを1つの売りにもしていたアル・ディメオラ / ジョンマクラフリン / パコルシア等のスパニッシュ・モード(フラメンコ・モード)を引用したフレーズとは異なる彼独特の驚愕のソロ・フレーズは素晴らしい。Eric Dolphy の「Miss Ann」を演奏しているが、あくまで原曲のテーマを彼なりに大切にしながらアドリブを組み立てている。とは言えスイッチが入った時の神がかりなフレーズは鮮烈である。
Side Bは、Bennink(Perc) が加わったDUOによる演奏である。Benninkはピアノトリオのドラムスとして加わった作品が評判になったりしたが、彼のジャンルに拘らない柔軟でユニークなタイム感覚とテクニックは世界的にも評価を得ている。「Woooo」は、ひたすら無情のフレーズが空間を埋めるフリー・インプロビゼーション。「Miss Ann」は、Chadbourne(g)のソロによる演奏と異なり、今やモダン・ジャズと言っても違和感のない演奏で二人が刺激を与え合って新たな展開を生み出している。私的にはソニー・シャーロックやペータープロッツマンは一度聴けば数ヶ月、いや数年は満腹でいられるがこの作品は晩酌でもよい。どこかで見たようなユニークなレーベルデザイン(下)も魅力的である。
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Cristine Combe(vocal) J.L.Bucchi(p) J.Cohen(sax) J.Querlier(fl)  G.Curbillon(g) F.Mechali(b) J.L.Mechali(per) Rec.1985
■フランスのシンガーソングライターCristine Combeが、児童文学者であり詩人でもあるJacqueline Heldの作品をジャズ・コンボをバックに歌った作品。編曲はJacques Cassardが担当している。タイトル「ANTIFABLES」(反寓話)はイソップ物語を代表とする寓話を否定する意味である。内容は1969年Brigitte Fontaine の名作Comme à la Radio を彷彿とする異色作で、サンプリングも絡めながらCombe(vocal)の歌とも語りとも言えない不思議な音楽でサイケ・フリージャズと言えば雰囲気は伝わるのかも知れない。聴く程に魅力の増す音楽と言ったらいいだろうか、混沌としたこの時代が生んだ傑作であろう。「Transformations」「La petti garcon et les tests」「Le monsieur serieux」を収録。特筆すべきはコンボ個々のソロの素晴らしさだろう。Combe(vocal)に寄り添うJ.Cohen(sax)や J.L.Bucchi(p) 等 只者ではない。ジャズらしくないユニークなデザインの分厚い見開きのジャケットもユニーク。おそらく自主盤かノベルティ盤だと思われる。
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Sergey Kuryokhin,Richard Denton,Alison Taylor Rec.1985(red vinyl)
A面の冒頭女性コーラスとアコーディオンがロシア哀愁のメロディーを奏で始めKuryokhinの世界に突入する「Comrades」。そして、アイラーの如く歌い叫ぶテナーに心揺さぶられる「Insect Culture」。Popular Mechanicsは、その時々によりメンバーが変わるようだが、この7inchは12inchそしてCDとしても再発されていない貴重な一枚である。80年代を駆け抜けたハルト&ゲッペルスと共にサンプリング音楽の巨匠だと思う。哲学的なジャケットを見て構える必要はない。
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Francois Tusques(p) Don Cherry(tp) B.Fuerin(b) 1964 paris■Tusques(p)のレコードには、私的鑑賞に耐えうるものとやばい物とがある。「LE NOUVEAU JAZZ」なんかはバルネの嘔吐に一回聴けば疲れきってしまうが、このEPは、MICHEL PORTAL(bcl)が素晴らしい「Free JAZZ」同様、聞ける一枚だ。もちろん、聞き所は全編でソロをとるDon Cherryのペット。この人独特の旋律が魅力的で時々聞きたくなる一枚。ディスコから漏れている事も多い「幻の名盤」だ。見開きのジャケット一面には架空の建物のイラストが書かれており眺めていると小さな発見があり飽きない。ヨーロッパのコレクターから最もオファーの多い1枚。
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