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ブッシュ政権は2000年の成立当初より好戦的であると言われていた。

イラク軍のクウェート侵攻により勃発した1991年の湾岸戦争において、現大統領の父親ブッシュ大統領に率いられたアメリカ軍は610億ドルという戦費を使ったとされている。しかし、アメリカの自己負担は70億ドルだけで、サウジアラビアとクウェートが160億ドル、アラブ首長国連邦が40億ドル、日本が90億ドル、ドイツが70億ドルなど、大部分が他国の援助によりまかなわれたと言われており、とりわけ日本の90億ドルの内、日本円にして1兆790億円がアメリカの手に渡り、クウェートの手に渡ったのは6億3千万円に留まったと言われている。それ故にクウエートは日本に対して感謝の意など表しなかったのである。

言い方を換えれば、アメリカは湾岸戦争では、自国の軍事産業が貯蔵していた巡航ミサイル等の軍事物資の在庫を使い果たすことができ、新たな軍事物資をつくるための資金を他国の援助により集めることにより、新たな兵器開発も可能になり、アメリカの軍事関連産業を活性化させることができるという“アメリカの利益になる戦争”であったのだ。

また、石油のある地域での紛争は、石油のメージャー資本の多くを握るアメリカにとっては、紛争による不安から石油価格が上がり、石油ビジネスにおいても利益を上げられる構図ができる。アメリカにとっては石油資源のある国々での戦争は、石油ビジネスからの利益を生む戦争でもある。

湾岸戦争当時の国防長官であった現副大統領のチェニー氏や、湾岸戦争当時は、いわゆる制服組のトップである統合参謀本部議長であったパウエル前国務長官、父親が大統領であったジョージブッシュ氏にとっては、“石油のある地域での戦争はアメリカの利益になる”という基本的な感覚があったのである。

つまりブッシュ政権は設立当初よりその本質において、石油埋蔵量のある中東地域に関しては、極めて好戦的だったのである。

一方で、イスラム世界ではビンラディンは湾岸戦争の際、イスラム教の聖地メッカのあるサウジに異教徒の軍隊である米軍が駐留したことに激しい衝撃を受け、米軍のサウジアラビアからの撤退という要求を掲げて反米テロ闘争を開始し、ついには2001年9月11日の同時多発テロへと至った。

911同時多発テロにおいて、首謀者ビン・ラディンの目論んだことは、9.11のテロ行為によって米国政府と米国世論を挑発し、より好戦的にして、アメリカ対イスラム戦争に持ち込むこと。そうすることで、イスラム圏の反米感情を盛り上げて、イスラム世界の親米政権を倒すことを考えていたという見方がある。

もともと好戦的であったブッシュ政権は、2001年9月11日の同時多発テロから1ヶ月も経たないうちにアルカイダを匿うアフガニスタンのタリバン政権を空爆して、アフガニスタンにおける親米政権の設立に方向付けし、911同時多発テロの翌年の2002年初頭には年頭教書において、ブッシュ大統領はイラク・イラン・北朝鮮を『悪の枢軸』と呼び、テロ支援国家と位置付けて、名指しで3国を非難し、後のイラク戦争への伏線を描き始めるという意図があったものと思われる。

2003年3月に米国はイラクを先制攻撃したが、ブッシュ政権の目指したものは12年前の湾岸戦争におけるような短期決着であり、それと同時に“石油のある地域での戦争は、アメリカの利益になる”ということがブッシュ政権首脳の脳裏にはあったに違いない。

しかしながら、当初は短期間での決着を目指したものの、各国からのイスラム過激勢力はイラクに侵入し続けて、執拗なテロ活動を行い続け、ブッシュ政権の目論見とは大きく違い、イラク情勢は泥沼化し混沌としており、イラク戦争におけるアメリカ軍の戦費は今年度中にはベトナム戦争の戦費を上回るほどになり、戦争の大義の一つであった大量破壊兵器がイラクにおいて見つからないという事実も重なり、爆弾テロが頻発するイラクの事態はあらゆる意味において悪化の一方である。

中東における混乱はパレスチナ地域のみではなくなり、イラクもパレスチナと同等かそれ以上の混乱地帯にしてしまったのである。

ブッシュ政権はアメリカ議会の反対にも関わらず、今年は20,000名の兵力をイラクに追加投入してゆくが、イラクにおける混乱がそれにより沈静化してゆくという見通しは全く立っていない。

アフガニスタンにおいても、タリバン勢力の復活なども取り沙汰される状況となっており、中東や中央アジアにおいての米国のプレゼンスは危ういものになりつつあるという厳しい現実がある。

こういう状況下では、アメリカは北朝鮮のことなど考える余裕がなくなり、6カ国協議においても北朝鮮側に大幅な譲歩を行ったが、イラク・イラン問題にアメリカが全精力を注ぎ込まざるを得ないという状況があったからであるというのが大方の見方である。

2001年9.11以降、ブッシュ政権は『テロとの戦い』を打ち出してきたが、その後に起ったことを省みれば、バリ島での爆破事件、スペインでの列車爆破事件、ロンドンでの同時爆破テロ、相変わらずのイスラエル・パレスチナ地域での自爆テロ、イラクでの爆弾テロやその他のインドやロシア等の世界各地において爆弾テロが散発するようになり、『テロとの戦い』においては、テロは収束の方向に向かうどころか、むしろ拡散の方向に向かっているようにさえ見える。

世界のテロ活動の実行者はイスラム原理主義の過激派がほとんどであると言われているが、サウジアラビアを含めて、多くのイスラム国家は、テロを行うイスラム原理主義の過激派を明確には支持はしていないものの、米国のやり方にも賛同は決してしていない。むしろ中間的な立場をとって、自国内のイスラム原理主義の過激派勢力を刺激しないように努めているようにも見える。その意味では、先に述べたビン・ラディンの目指したと思われるイスラム世界での反米感情の育成は一定程度奏効しつつあるのかもしれない。

ブッシュ政権の最大の誤りは、世界に10億人以上いるといわれるイスラム教徒の反感を買い、結果として反米感情をイスラム世界で煽ってしまったことにある。ブッシュ大統領自らが『イスラム教徒はファシストだ』などという発言をして、穏健なイスラム教徒までも敵に回しつつあることである。

これはイスラム過激派やかつてのサダムフセインがアメリカとの戦いを『ジーハード(=聖戦)』と呼び、キリスト教との宗教戦争のように位置付け、イスラム教徒が一致団結すべきであるという煽り方をするイスラム過激派の戦略に、アメリカもいつの間にか乗せられたという側面を持つ。

テロを起こしているイスラム過激分子はほんの一部にも関わらず、イスラム教自体が悪いというような印象を残しながら、宗教的な部分に踏み込んでしまったブッシュ政権は、一部のイスラム過激分子とだけ闘うはずの『テロとの戦い』において、感情的にはイスラム教徒全体を敵に回しつつあるという大きな誤算を生じさせてしまったのである。

千年単位の歴史を持つキリスト教とイスラム教という宗教的側面を持つ戦争は、簡単に片付くはずがない。そういう宗教も含めた泥沼に世界を放り込んだブッシュ政権は、米国史上で最も誤った中東政策を取った政権の一つとして歴史に残るのではないかと思う。

20世紀はアメリカが超大国として台頭した世紀であったが、21世紀においては、アメリカのスーパーパワーは、特にイスラム世界では大きな反発を受けるようになり、BRICS(Brazil、Russia, India, China)の世界経済の成長エンジンが次第に台頭するようになり、アメリカの世界への影響力は相対的には序々に陰りが見えるようになると思われる。

そういう中で、アメリカ一辺倒であった日本においては、国益を考えながら、世界のパワーバランスの変化に沿った柔軟な対応をしてゆく必要性が生じてゆくことを我々日本人は銘記しておかなければならない。

閉じる コメント(6)

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世界のパワーバランスの中では日本はコッパみたいなもので「極東の隅っこの中国に隠れている島国」は江沢民が揶揄したように「日本?そんなものは20年もすればなくなっているよ」段々この言葉が現実味を帯びてきました。

2007/3/3(土) 午後 7:06 lamerfontene

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江沢民が言ったようにならないために、日本は政治面、経済面、軍事面で『東洋におけるキラリと光る国』として存在し続けるような努力を続けていかなければならないということになるのだと思います。

2007/3/3(土) 午後 7:22 wor*d*orum*0*7

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ビン・ラディンも
アルカイダも
テロも
どぅやら「捏造の産物」のよぅですね。

2013/1/18(金) 午後 2:52 1082001(紫音)

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悪役と保安官を配役とした
世界へ「正当性を得る為」の都合良い「戦争勃発のための開戦図式」。

使われた、単なる「用語」。

2013/1/18(金) 午後 2:54 1082001(紫音)

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現在の帝王は【ロシアンマフイアのマーク.リッチ】。

ホワイトハウスも、CIA.CSISも、ペンタゴンも、国際軍事NASA局も
運営者は【ロシアンマフイアのマーク.リッチ】。

ロスチャイルドも、ロックフェラーも、【ロシアンマフイアのマーク.リッチ】の指揮下。

2013/1/18(金) 午後 2:54 1082001(紫音)

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したがって【日本もロシアンマフイアのマーク.リッチの支配下】、至極当然。

麻生太郎の盟友「中川昭一のロシアインタビュー泥酔」と、「怪死」。
長谷川浩(55)NHK解説主幹の、
911事件4日後の2001年9月15日午前、渋谷区神南のNHK放送センタ-敷地内で変死、
等も
【ロシア政府要人のボディガ–ド:ロシア版シ–クレット・サ–ビス】の
日本国内版の【接客応対】では?


【第一任者】を動かせる為に、その部下筆頭を「殺ル」_といぅのが
「常套の遣り口」のよぅですね。
例⇩
麻生を動かす為に【盟友の中川を消す】。
NHK会長や時の首相を動かす為に【NHK解説主幹を消す】。と、、

2013/1/18(金) 午後 2:54 1082001(紫音)


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