司馬井 太郎

フィリピンと日本に関係する小説を書いております。現在、長編になりますが、フィリピン百感執筆中です。

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翌日は、心配していた通りの二日酔いである。
痛む頭を抱えながら私は無理に起き上がってシャワー室に向かった。
暑いお湯で、体に残ったアルコールを抜く為である。
体を拭いてから、常時持ち歩いているEと言う鎮痛剤を2錠、部屋の冷蔵庫にあったミネラルウォーターと共に飲んでレストランに向かった。
レストランにはボビーはいたが。梶原君はまだ来ていなかった。
「彼はどうしたの」とボビーに聞くと、部屋で電話しているとの事である。
仕事が入ったのかなと思いながら、ボビーと昨日の釣りの話をしていると梶原君がレストランに入って来て、椅子にすとんと座った。
「何かあったの」と私が聞くと、
「緊急に帰社して欲しいってさ。明日の午後、本社から役員が来るらしい。その打ち合わせと資料点検をして呉れだって」と面白くなさそうに言う。
「仕事なら仕方がないじゃないか。じゃあ休みは今日で切り上げだね」と言うと、
「ごめん、この埋め合わせはマニラでするからさ」と済まなそうに言う。
「何言ってる、2日間付き合って貰っただけでも大感謝だよ。昨日は本当に楽しんだしね」「本当に済まないが、飯の後直ぐに出発したい。リチャードにはバンカを用意する様に連絡したから、君も準備してくれないか」
「準備と言ったって、ナップザック一つだ。何時でもOKだよ」と私は言いながら、急いで皿の上の料理を食べ終え様としていると、ボビーは私に挨拶して先に荷物の積み込みの為にレストランを出て行った。

外に出るとボビーが荷物をバンカに移している最中だった。
私は自分のザックをバンカに投げ入れて自分で先に乗り込んで彼等を待ったが、梶原君がまだホテルから出て来ない。
ボビーも荷物を全部移し終えて、バンカに乗り込んで来た。
梶原君がホテルから出て来るのが見えたが、何人かにまとわり付かれて何か話している。
梶原君は彼等を振りきる様にしてバンカに乗り込んで来た時、何を入れているのかプラスティックの袋を持っていた。
パレンケの買い物の時にサービスで使われる赤白の縞模様のあの袋である。
「どうしたの」と聞くと、
「どうしても、マニラで働いている息子に土産を持って行ってくれとさ。くどくて参ったよ。仕事があると言っても聞かないんだ」と自家製バゴオン等土産の入ったプラスティックを目の高さに上げて私に見せた。
「でも君は今日から急がしいんだろ」と聞くと、
「実はね、昨日言った押し掛け親戚の子供は俺の会社で雇ってやったんだ。それで、子供のボスなら何とでもなると考えているんさ」と言った。
私達が話している内にバンカは方向を変えて、海に向かっていた。岸辺では、親戚の人々が手を振っている。その中に、一昨夜の相方の顔が見えていた。
今日は、曇り空である。

続く・・・

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