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上毛かるたの旅をしてから、もう7〜8年経つ。
最後の札にたどり着くまで、一年以上かかった。 でもすごく楽しかった。 |
上毛かるた紀行 番外
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詳細
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1333年。
新田義貞挙兵と同じ頃。
あの男も再起を狙っていました。
「もしもし〜、名和はんだすか?ワシだす。後醍醐だす。」
「これは帝、金持ちの名和です。何かあったかや?」
「島はしりにおしたが、助けてくれやらんか!」
{名和 長年}
島流しにあった後醍醐天皇。
島根の金持ち豪族、名和長年に助けを求めます。
長年が用意したイカ釣り船に乗り、
見事隠岐島を脱出。
途中追っ手が来ますが、そこは諦めない男。
イカまみれになりながらも、脱出成功!
出雲国船上山で、長年と共に挙兵します。
その頃、鎌倉のあの男も・・・
「後醍醐は島を抜け出し、新田は我が方の使者を斬ったそうじゃ。
高氏、直ぐに兵を挙げ上洛し朝廷ごと叩き潰せ!」
「承知! 高時殿お願いがございます。
上洛の時、妻子と共に行かせてくだされ。」
「何を戯けが!
この期に及んで戦に女子供を連れて行くきか!
ならぬ!
ほほう〜、その方妻子を連れ上洛し
この鎌倉を敵に回す気じゃの。
ならば、人質じゃ!妻子は人質に置いて行け!
見事敵を倒せば、返してやろう。のう高氏。
アーハッハッハ!」
「・・・うぬ〜、許さん。許さんぞ高時。鎌倉め〜」
高氏は、妻子を残し上洛。
しかし向かうは、六波羅探題。
「良いか皆の者〜!
敵は京にあり!敵は六波羅じゃ〜!
六波羅探題を破り、鎌倉攻めじゃ〜!
心しておけ、高時!この高氏を舐めるでないぞ〜!」
1333年5月7日、義貞挙兵の前日。
六波羅探題滅亡。
群馬からは新田義貞軍。
島根から後醍醐天皇軍。
そして、足利高氏軍。
天皇方楠木軍の抵抗に周辺の武士達も感化され、
続々と反幕府へと傾倒。
風雲児 新田義貞。
時勢の風に吹かれ雲に乗り、天下を取れるか!
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コメント(10)
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皆さん、おはよ〜。
登場人物の会話は、勝手な想像で書いていますが
歴史の流れは調べています。
退屈でしょうが、よろしくお願いいたしますm(−−)m。
続けます。
登場人物
新田義貞・・・鎌倉時代の有力武将。足利高氏をライバルと思っている。
足利高氏・・・室町幕府を作った人。鎌倉時代最強の男。
後醍醐天皇・・・鎌倉幕府に奪われた朝廷の復権を目論む。
諦めない男。
楠木正成・・・後醍醐天皇方の武士。天皇から絶大の信用を得ている。
北条高時・・・鎌倉幕府最後の執権。
脇屋義助・・・新田義貞の弟。今も名字は地名として残っている。
北条高時の後醍醐天皇制圧は成功し、
後醍醐天皇は隠岐島へ流されます。
すでに御家人達(鎌倉幕府北条高時と主従にある武家)は、
幕府に反感を募らせ、いつ不満が爆発するかわからない状態。
体調不良を言い訳に、戦の途中帰って来てしまった新田義貞。
更に、こんな事件が義貞の気持ちを決定的なものにしていきます。
鎌倉殿では。
「高時殿、京への出兵で軍資金をだいぶ使ってしまいました!」
「ならば、増税じゃ!各地の武家から沢山税金を取れば良いのじゃ〜!」
いつの時代も増税は嫌われ者。
義貞の住む群馬にも、徴税の使者が訪れます。
金沢出雲介親連と黒沼彦四郎の二人。
「ど〜も〜。税金を頂に来ました。6万貫分頂きます〜、5日以内にね。」
貫は重さの単位。
6万貫文を現在の貨幣価値に換算すると、
最低でも60億。一説よれば200億とも言われています。
「5日で60億!そんなもん払えるわけないんべ!」
「なにをおっしゃる義貞さん。世良田長楽寺の門前町新田荘なら
そのくらいの金、直ぐに用意できるでしょう。」
「できる訳なかんべ〜」
無理難題でも幕府からの命令。
義貞は、必死で金を集めますが
重税の為、義貞に泣きつく者も出てきました。
更に、徴税に来た二人。
態度まで、調子に乗ってきます。
「遅いな〜、さっさと集めろよ〜。俺達だっていつまでも
こんな田舎に居たくはないいだから。
いつになったら、60億集まるんだ〜!」
「アニキ、オラあの二人許せねー。くそー」
「そうだな、義助」
とうとう義貞の堪忍袋は限界に。
「お主等、覚悟は良いか・・・」
「何を田舎侍が!」
「斬る!」
義貞の抜いた刀は、黒沼を斬り裂き
親連は幽閉されてしまいます。
「やっちまったな、アニキ!」
「お、おう・・・」
黒沼斬殺により、完全に幕府を敵に回した義貞。
幕府の報復は、確実です。
「アニキ、高時がいつ攻めて来てもおかしくねぇ。
なら、こっちから攻めて行くべ。」
「しかし義助、多勢に無勢。オラ達に勝ち目はねーよ。
ここは、守りに入るしかねー。」
「なにを言ってるんだ、戦は守りに入ったら
勝てるもんもかてねえべ。
新田の原野で鍛えたオラ達だ。戦うしかねー!」
防戦を主張する義貞、攻めを主張する義助。
義助は、居ても立ってもいられず
家臣を集めます。
「弓矢ノ道、死ヲ軽ンジテ、名ヲ重ンズルヲ以ッテ義トセリ。
〜中略〜 運命ヲ天ニ任シテ、只一騎ナリトモ、国中ヘ打チ出テ、義兵ヲ挙ゲタランニ、 勢附ケバ、ヤガテ鎌倉ヲ攻メ落トスベシ。 勢附カズバ、只鎌倉ヲ枕ニシテ、討死スルヨリ外ノ事アルベキ。」 「みんなっ聞いてくれ〜。
弓矢道ってのはな、死ぬ事を恐れちゃいけね。
名前を残すのがその道の極み。
運を天に任して、皆で国中に出て、義貞アニキの為に戦うべ〜!
勢いさえ付けば、鎌倉だって敵じゃね〜。
でもな、勢いが無きゃ鎌倉を枕にして、討たれて死にゃ良いべ〜!」
この演説に、義貞も家臣達も心打たれ
機運は倒幕へ!
義助さん、ヤルね〜!
脇屋義助の「脇屋」。
今でも地名として残っています。
1333年5月8日早朝。
上野国新田荘生品神社境内。
ここに新田義貞軍、騎馬隊150、歩兵数百が終結。
鎌倉制圧を目指します。
極少数の義貞軍。
どんな戦いになるか。
はっきり言って、勝ち目はありません。
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続けます。
後醍醐の密書、幕府からの命。
二つに一つの道を迫られた義貞。
しかし、鎌倉殿にも今を悩む男が。
「高氏を呼べっ!」
「高時殿、高氏参りました。」
「高氏、京で後醍醐がまたこの鎌倉殿を潰そうと
考えているそうだ。
直ぐに京へ行き、後醍醐の勢を鎮圧するのだ」
「しかし高時殿、私、父の喪中にあります。
この度の出陣は辞退を・・・」
「ならぬ!
何をこの一大事に戯けた事を申すか!」
「しかし・・・・・・・」
「高氏、お主の祖父、家時の話、わしは知っておるぞ?」
「・・・」
「家時は、三代後足利家の天下取りを祈願し
自らの寿命を縮め、自刀したそうだのう」
「・・・」
「この高時を倒し天下を取る気か?
その為の抵抗か?答えろ、高氏!」
「その様な事は・・・」
「ならば、直ぐに京へ行け!行って後醍醐を
見事捕らえて来い。
後醍醐には楠木正成がついておる。
お主にも、正成程の忠誠心があればのう。
ワシの高の字をくれてやったのを忘れたか、高氏。」
この時の出来事が、鎌倉殿に対する高氏の気持ちを
徐々に変えさせて行きます。
そして、こちらは。
「よう、義助よう。
オラ〜、京に来てからどうも体調が悪くての〜。」
「アニキ〜!何言ってるんだんべ?
折角、高時様の命で大番役の大役を仰せつかったのに。
こんなチャンス滅多にねんべな〜」
「いや〜、もうギブ。
オラ〜、群馬に帰るんべ。」
「アニキよ〜。しょうがね〜な〜」
後醍醐天皇制圧の為、京に出向いた義貞軍。
しかし、戦い半ばにして義貞は群馬に帰ってしまいます。
義貞、高氏のみならず、鎌倉への不満は、
武家に広まって行きます。
楠木正成の抵抗空しく、後醍醐天皇は敗北。
隠岐島へ島流しとなります。
しかし、とことん諦めない不屈の天皇、後醍醐。
島流し中、次の策を練り続け、更に力を貸す者も。
そして楠木正成も。後醍醐天皇は復権を目論見ます。
後醍醐天皇・楠木正成・足利高氏、そして新田義貞。
四人が手を繋ぐ日。
鎌倉幕府は、耐え切れるのでしょうか。
*フィクションでお願いします。
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皆さん、群馬の方言は「だんべ〜」でした。
「だっぺ!」は、栃木でした。
それでは、続きを行くんべ!
1331年。
新田の野原で軍事訓練を積んでいる義貞の下に
何やら密書が届いたようです。
「なんだんべ〜、読んでみるんべか。」
密書を開いて義貞は驚愕します。
「こりゃ、後醍醐天皇からだんべ。
なんだ、攻めて来るんだんべか!」
{義貞へ。
実は折り入って頼みがあってな、
そろそろ幕府の執権、北条高時をやっちゃおうと思うんだけど
手伝ってくんない?
よろしく〜!}
「こりゃ、謀反のお誘いだ〜!大変だ!
どうする、どうする!」
驚くばかりの義貞。
そんな時、弟の義助が遊びに来ました。
「笛吹いてるか〜い!あれ?アニキ何慌ててるんだ?」
「お、お〜。義助、どうした急に〜」
「いや〜、アニキ聞いてくれよ。
この間アニキ土地を売ったんべ。
その時の証書が届いたんだけど、名前が「新田貞義」になってんべ〜。
義貞だんべよ!無名もいいとこだんべよ〜(><)」
「そんなんか〜、情けね〜な〜。
最近はな、分家の奴らも新田宗家棟梁のオラに断りも無く
土地を売っぱらっちまう始末だんべ。
何とかせねばなんね〜な〜」
「困ったもんだべ〜」
この頃の義貞は、鎌倉殿での仕事が増え
地元の財政は厳しいものの
幕府では名前が売れてきていました。
永遠のライバル、足利高氏程ではないけれど
仕事はしっかりやっていたみたいです。
片や怒りの後醍醐天皇。
二度目の倒幕計画も側近の密告によって失敗。
密告した側近、吉田定房は処刑されませんでした。
「みかど様、この度の倒幕、御再考下され」
「何を言うか定房!もう我慢できん!
北条高時、鎌倉幕府を滅ぼすのじゃ!」
「しかし、今はその時ではございません」
「何を申す、こちらには悪党楠木正成もおるし、
群馬新田にも活の良い武将がおるのじゃぞ!」
「オラのことだんべか?」
「何卒、何卒御再考を!」
「もう良い!定房!下がれい!」
「みかど様・・・」
吉田 定房
定房の父、吉田経長も天皇家の重職に就き
定房は後醍醐天皇の乳父、即位後は側近として
常に後醍醐天皇に仕えていました。
そんな定房なので、後醍醐天皇の身を案じ
六波羅探題に倒幕計画の密告。
「上様、後醍醐天皇の倒幕計画密告があったと
六波羅探題より連絡がありました!」
「な〜に〜!後醍醐め!この北条高時をなめとんのか!
兵を挙げ〜い!」
鎌倉では、すぐに京都への討伐隊が編成されます。
その中には、大仏貞直、金沢貞冬、足利高氏
そして我らが新田義貞も!
どうする義貞!
天皇の誘いに乗るか?ハタマタ執権、高時の命に従うか?
「そんな事言われたって、困るんべ〜」
困るよね〜、さあどうする?
*あくまでもフィクションです。
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