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1968年から始まった「猿の惑星」シリーズのリブート及びプリクエル(前日譚)のシリーズ2作目。

シリーズ最新作で完結編となる「猿の惑星:聖戦記」のために復習。

ルパート・ワイアット監督が再起動した「猿の惑星」の世界観は、「クローバーフィールド/HAKAISHA」、「モールス」と異形の者を描いてきたマット・リーヴス監督の手によってさらに深みを増した。

モーション・キャプチャーを使ったアンディ・サーキスの演技により猿の存在は限りなくリアルに近付き、猿の惑星と言う世界観に圧倒的な説得力を持たせている。

しかしながら、終始シリアスな調子を崩さず、徹底して生物としての負の側面を描くのはマット・リーヴスらしいとも言えるが、やはり多少の遊びは欲しいところではある。

1作目では生態系の頂点にいる人間の手によって支配されていた猿たちが、知能を得ることでその支配から脱し、自由を手に入れる姿が描かれていたが、本作ではようやく手に入れた理想郷の先にあったのが人間と変わらないエゴと争いの世界であったと言う皮肉が描かれている。

エイプはエイプを殺さないと言う鉄の掟は脆くも崩れ去る。

一方で、猿たちが10年かけてようやく築いた理想郷と同じあるいはそれ以上の生活水準を得ている人間たちはさらに豊かな生活を求め侵略を始める。

例えば今の生活に妥協して、猿たちと同じように電気のない生活を送りさえすれば、少なくとも本作における争いの火種は起きなかったのだ。

猿も知能を持てば人間と変わらないという視点と、それ以上にやはり人間の業の深さも果てしないと言う視点が描かれ、物語に多層性が生まれている。

負の側面が強調されて描かれている作品ではあるが、だからこそシーザーや人間側の主人公マルコムの家族との愛や繋がりがより映える構成になっている。

映像はより進化し、アクションは迫力を増し、時折見せる独創的なカメラワークも素晴らしい。

登場キャラクターがややステレオタイプに描かれているのは気にはなるが、猿のリーダーであるシーザーの圧倒的なカリスマ性を余すことなく描写出来ている点は大いに評価出来る。

今週末公開のシリーズ完結編ではシーザーをはじめとした猿たちの行方、そしてオリジナル版「猿の惑星」第1作にどう繋げるのか、非常に気になるところである。


評価 85点

2017年10月9日 DVD鑑賞

  • 顔アイコン

    私、このシリーズ好きですね。三作目も、早く観たい。
    確か、東洋人がほとんど出てきませんよね。やはり、「猿」は東洋人の暗喩なんでしょうか。

    猫

    2017/10/9(月) 午後 2:13

  • 「猿の惑星」シリーズ、コンプリートしております。
    どうしても“集団”になるとトラブルが増える。
    それは人間もお猿も同じ。
    どうしてこうなってしまうんだろう、というお猿のシーザー、人間のマルコムのもどかしさ、悔しさが悲しい。
    その主役の一人がモーション・キャプチャーのCGってのがスゴイですよね。

    TBヨロシクです。

    どらごんづ★

    2017/10/10(火) 午前 10:04

  • 猫さん♪

    オリジナル第1作と言うか、原作者がそういう視点で描いたんじゃないかとは言われてますけど、その真偽はともかく、新しいシリーズにおいては東洋人が猿のメタファーになってるとは思いませんね^^;

    れじみ

    2017/10/15(日) 午前 11:12

  • どらごんづさん♪

    実はオリジナルのシリーズの方は1作目しか観てないんですよ^^;
    これを機にちゃんと観ないととは思ってるんですけどね…。
    やっぱり個が集まって集団になると揉め事ばかりですね。
    人間と猿の苦悩がよく伝わる構成でした。
    モーションキャプチャー凄すぎです♪

    TBありがとうございます!!

    れじみ

    2017/10/15(日) 午前 11:16

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