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フィリップ・K・ディックのSF小説「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」を原作としたSFドラマ。
1982年に公開されて以降、世に多くのフォロワーを生み出したカルト的作品であり、現在でも高い人気を誇る説明不要の名作である。
続編となる「ブレードランナー 2049」鑑賞のために恥ずかしながら今回が初鑑賞となった次第だ。
どうも昔からド直球のSF映画を苦手としていて、それがそもそも本作の鑑賞を避けていた理由でもあるのだが(他にもあるが…)、案の定あまり面白いと思えるような作品ではなかった。
正直なところ、1回目の鑑賞では後半で寝てしまい、さすがにこのまま続編を観るのはまずいと思って2回目を観たのだが、それでもなお終盤では何度か意識が飛んでしまった(笑)
このレビューを書いている時点で続編は鑑賞済みなのだが、1、2作を通して全くと言って良いほど物語あるいは世界観への興味が湧かなかった。
監督のリドリー・スコットの作品は全てが全て好きと言うわけではないが、最近で言えば「オデッセイ」は公開された年のマイベスト10に入れた作品であるし、根幹のテーマが似通っている「エイリアン:コヴェナント」も高く評価しており、決してリドリーの作品群あるいは作家性に興味がないわけではないのだが、自分でも不思議なぐらいこのシリーズには興味が持てずにいる。
1作目に限って言えば、例えば退廃的な近未来的世界観は1982年当時であれば斬新であったのかもしれないが、2017年の今となっては逆にありきたりなものでしかない。
日本、もっと言えば東京に影響を受けた街のビジュアルは当時の人々からすれば衝撃的であったのだろう。
さすがに1982年に公開された作品に対して世界観がありきたりでチープなどと暴言を吐くつもりは毛頭ないが、とは言え本作の魅力の多くを担っているのはこの世界観であるのは間違いなく、そこに魅力を感じなかったのは非常に残念だった。
そして、本作のもう一つの魅力は、人間の身勝手さによって作られたレプリカント(アンドロイド)の悲哀である。
人間と何ら変わらぬ見た目で、感情さえ持っている彼らを辺境の地で労働力として酷使し、都合が悪くなれば処分する。
寿命も短いレプリカントは本作で描かれている人間以上に人間らしく描写されていて、そこには悲しき宿命を背負って生まれてきた者の普遍的な物語が存在している。
しかしながら、理屈ではレプリカントの悲哀が丁寧に描かれていると言うのはよく分かるのだが、これまた世界観の時と同じで、どうにも興味が持てない。
終盤での主人公デッカードとレプリカントのリーダー、ロイのやり取りなどは非常に哀愁を感じさせる演出だとは思うのだが、如何せん感情移入が出来ない。
結果として常に物語を俯瞰的な目線で眺めてしまっており、それが睡魔に襲われる大きな理由であろう(笑)
これは作品の良し悪しと言うより、個人的な好みの問題で、公開されてからかなりの年月が経っていることを踏まえて、名作たり得る要素は多くの面で備えているが、個人的には好きにはなれない作品だった、と言う評価をするのが妥当かもしれない。
鑑賞せずとも知っている本作にまつわる大きな議論の一つであるデッカードはレプリカントなのか?についてだが、実際に鑑賞してみるとデッカードがレプリカントかどうかを一般の観客レベルで議論する必要はないのでは?と思ってしまう。
ロイをはじめとした一団の存在を見ればレプリカントの悲哀がしっかりと伝わるし、自分を人間と思い込んでいたレプリカントであるレイチェルはアイデンティティの揺らぎを観客に提示する存在として十二分に機能している。
デッカードはレプリカントなのか?は熱狂的なファンのイースター・エッグとして語られるべきネタで、本作を鑑賞する上では必ずしも答えを見出さなくてはいけないようなものではないのではないだろうか。
それにしても、本作、そして本作の3年前に公開された「エイリアン」でもリドリー・スコットはアンドロイドを描いているが、「エイリアン」の前日譚である「プロメテウス」、「エイリアン:コヴェナント」でもこれまで以上にアンドロイドをフィーチャーしており、リドリーのアンドロイドへの執念はさらに増しているように感じる。
今月末で80歳を迎えるリドリーだが、製作への意欲は衰えを知らず今年も数多くの作品を生み出しており、むしろリドリー・スコットはアンドロイドなのか?の議論の方が面白いような気がしてしまう(笑)
評価 60点
2017年11月19日 DVD鑑賞
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要は、昔の映画が嫌いなだけじゃないんですか?(笑)
2017/11/23(木) 午後 11:17
デッカードがレプリカンとか?否か?
という問題にある意味トドメを刺しましたね。
観る人の好きにしたらいいという(笑)
今作は伝説化して「面白く思えないと映画ファン失格」みたいな風潮があるようにも思えます。
人それぞれでいいですよね。
ワタクシも人気映画、名作映画でダメだった作品ありますし。
TBヨロシクです。
2017/11/24(金) 午後 0:27
猫さん♪
昔の映画が苦手なのは事実ですが、このシリーズに関しては新作を観ても面白いとは思えなかったので、古い新しいは関係ないですね。
2017/11/30(木) 午後 8:02
どらごんづさん♪
新参者が偉そうに処理してしまってすみません(笑)
けどどうしても本作を観る上でデッカードがレプリカントなのかどうかって重要なのかな?って思ってしまいます…。
古い作品はそう言った固定評価が付き纏っていて、どうにも苦手です^^;
残念ながら自分にはこの作品は合いませんでした。
TBありがとうございます!!
2017/11/30(木) 午後 8:06