ここから本文です
Appreciate ALL
Twitter→ https://twitter.com/rejimi31

書庫全体表示

記事検索
検索

全297ページ

[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11]

[ 次のページ ]

どうも、れじみです。御無沙汰しております。
昨年末から更新してないので、ほぼ5ヶ月ぶりの更新ですね(笑)
このままずっと放置しようと思ってたんですけど、昨日とんでもない映画を観てしまいまして、これはさすがに感想でも書こうかなと久々にブログを開きました。

その映画が何かと言えば、もちろん昨日から公開のMCU最新作「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」です。
結論から言うと、MCU史上最高傑作、僕のオールタイムでもベスト10入りはほぼ間違いないんじゃないでしょうか。
IWの公開が決まってからファンの皆さんは色々と想像を張り巡らせたことと思いますが、IWにはその全てがあったと思いますよ。
本当に、信じられないレベルの超絶エンターテイメントでした。

一番簡単なところから語れば、まずはこの10年でMCUに登場したヒーローたちが一堂に会する(一部登場しないヒーローもいますが…)紛れもないオールスター作品になっていることですね。
アベンジャーズ、ガーディアンズ、リベンジャーズ、そしてワカンダ。彼らが同じ画面に映ってるんですよ。MCUファンとしてこれほど幸せなことはないですよ。
そしてそのキャラクターの組み合わせも当然きちんと考えられてます。
あのキャラとあのキャラを組み合わせたら面白いだろうなとか、今まで以上の化学反応を起こすだろうなとか、相当プランを練ったんだと思います。

ただ、この作品、さらに凄いのがすでに多くの方が語っているように、これだけのヒーローを集めながら、ヒーローを主人公とせずに、いよいよ満を持して地球にやってきたサノスを主人公のポジションに置いてるんですよ。
考えられます?
MCU10年目の集大成でヴィランを主人公にしちゃうんですよ。
しかもサノスはきちんとその期待に応えるんですよね。宇宙の均衡を保つために生命を半分にすると言う目的を持ってるサノスは、まぁはっきり言ってかなり危険な思想の持ち主なんですけど、でもその行動自体にはきちんと筋が通ってるんですよ。インフィニティストーンを集める事だけに徹していて、均衡を保つため以外の殺生は恐らくしてないんじゃないですかね。そしてその目的のために自らの大切なものも犠牲に出来る精神。ヒーロー映画にありがちな邪悪な、いや邪悪なんですけど、決して私利私欲、いやはっきり言ってそうなんでしょうけど、でも宇宙を我が物に!!みたいな浅はかな思考ではないんですよね。そんなMCUいやアメコミ映画史上でも屈指のヴィランであるサノスは本当に魅力的でした。演じたのが名優ジョシュ・ブローリンってのも意味がありましたね。目の演技、凄かったです。

そんなわけでサノス目線で描かれたこのIW、それだけに相当ストレスは溜まります。だって最初から最後までほとんどサノスの思い通りに展開が転ぶんですから。公開前に監督のルッソ兄弟が絶望に備えよみたいなこと言ってましたけど、まさにその通りで、観終わった後は放心状態ですよ、ほんと。IWはMCUファンが観たかった映画であり、観たくなかった映画なんですよね。
でも当然(…多分)アメコミ映画の基本はハッピーエンドのはずなので、来年公開のアベンジャーズ4では今回のストレスを吹き飛ばすような凄まじい展開が待っていると思います。今分かっているだけでも種は相当蒔かれていて、トニーとキャップの邂逅、ハルクの復活、アントマンやホークアイの所在、まだ見ぬヒーロー、キャプテンマーベルの登場などなどファンのテンションをぶち上げる展開が大量にあるんですよ。さらに過去2作で必ず描かれてきたお馴染みのテーマ曲を背景にアベンジャーズを中心にカメラがぐるぐる回る(これ名前あるんですかね?笑)シーンが今回はなかったので、当然アベンジャーズ4ではここぞと言う場面で登場するんでしょう。もうワクワクが止まりませんよ。

IWはMCUのこれまでの流れをきちんと踏まえていて、きちんと劇中にそれを反映してるんですよね。例えば昨年末公開のラグナロク。これはマイティソーシリーズの3作目なんですけど、今までとガラッと作風を変えてかなり陽性な内容になってたんですよ。もちろんキャラもどんなピンチでも笑い飛ばすような感じになっていて。そんなキャラたちがIWの冒頭でサノスにボコボコにやられて殺されちゃうんですよね。この陽性から陰性へのギャップですよね。OPものの数分で今回はマジでとんでもない事態になるのでは?って危機感を否が応でも持たされますよ。でも、そんな絶望感の中でも全く変わらないのがガーディアンズの面々でしたね(笑)ガーディアンズが出てくるまでにもギャグはあったんですけど、雰囲気がシリアスすぎて、いや笑えねーよって感じなんですが、ガーディアンズには自然と笑わされました。
あとは一番直近に公開されたブラックパンサーの出来事も反映されてましたね。
ブラックパンサーのラストで、ワカンダは鎖国状態をやめて、全世界にその存在をアピールする、つまり開国したわけなんですが、IWでは戦争状態に陥るわけですよ。ワカンダがサノスの軍隊に攻められたのは開国したからではなくてヴィジョンのストーンを奪われたっていう理由があるんですけど、でもこれは間違いなく世界に踏み出せばそう言った危険もあるんだよと言うメッセージだと思います。オコエが陛下に開国したらオリンピックやスタバが来ると思ってたなんてギャグっぽく言ってますけど、これも開国すれば良いことも悪いこともあると言う示唆なんでしょう。

さてさて、全滅こそしなかったものの、サノスによってメンバーのほとんどが死んでしまったアベンジャーズ。メタ的に見ればフェイズ4で公開が決まっているメンバーは当然蘇るんでしょうけど、問題はそこまでの過程ですね。有力なのは夏公開のアントマン&ワスプで量子世界に行って時間軸を巻き戻す、あるいはマルチバース(並行世界)展開なんて声も聞こえてきてますが、どれも今までのMCUにはなかったかなりの大仕掛け。相当リスクを孕んだ展開になるのは間違いないですね。昨日見かけた意見の中には残ったメンバーの命を犠牲にして死んだメンバーを蘇らせるなんてのもありましたが、確かに残ったメンバーのほとんどはアベンジャーズ4での引退を示唆してますからその可能性もありそうです。そして90年代が舞台になると言うキャプテンマーベルがアベンジャーズ4に及ぼす影響もかなり大きいかと思います。フューリーが最後に助けを求めたのが彼女ですからね。アベンジャーズ4公開までまだ1年もありますが、その間に公開されるアントマン&ワスプ、そしてキャプテンマーベルからも目が離せません。

最後に、IWで個人的に一番アガッたシーンをひとつ。ワンダとヴィジョンが隠居中にサノスの部下に襲われて絶体絶命のシーンでキャップが登場した瞬間、自分は泣き崩れましたね(笑)
アベンジャーズで一番好きなのがキャップなんですけど、あんな登場の仕方考えられます?多分、もう今世紀一番ってぐらいテンション上がりましたよ。

タイトルこそパート1、パート2を外したIWですが、それでもやはり前後編構成の側面が強く、はっきり言ってきちんとした評価は後編のアベンジャーズ4を観てからすべきなんでしょう。でもIWがMCUファンに与えた興奮と衝撃はそれはもう凄まじいものですし、MCUの10年の歴史のひとつの集大成としてそれはそれで評価すべきだと思います。
こんな素晴らしい映画をリアルタイムで劇場で観れた歓びに今はただただ浸っていたいです。

MOVIE RANKING’17

毎年恒例の年間ベスト10の発表です。
 
選考の対象となるのは56作品で、あくまで今年公開された作品(Netflix含む)に限定してます。

今年はどんな作品が選出されたでしょうか。
 
気軽に読んで下さいませ。


 
 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 1

 
第10位 『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』
 

SWが始まって記念すべき40周年目でその歴史をぶっ壊した男ライアン・ジョンソン。どこまでも支持します!!
進化も変化もない作品に価値はない。


 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 2

第9位 『ローガン』 
  
 
今までとは全く違うアメコミムービー。現実世界を取り巻く問題はアメコミの世界にも例外なく訪れる。その中で必死にもがくヒュー・ジャックマン=ローガンの姿に心打たれる。



 
 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 3

 
第8位 『オクジャ okja』
 


9位の「ローガン」もある意味でエンターテインメントと社会風刺の融合ではあるけど、本作はそれをさらに高いレベルでやっている。映画本来の楽しさを描いた前半と資本主義社会のシステムを強烈に皮肉った後半の落差が凄まじく、ただただ圧倒された。


 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 4

 
第7位 『キングコング:髑髏島の巨神』
 

俺たちが観たかったモンスター映画はこれなんだ!!をまさに寸分の狂いなく提示したジョーダン・ヴォート=ロバーツにとにかく感謝。少年少女の夢が詰まった快作。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 5

 
第6位 『SING/シング
 

作品自体の出来は正直ベスト10に入るレベルではないけども、終盤のステージでのパフォーマンスが素晴らしすぎて号泣してしまった。質度外視で(普通に質も高いけど)完全に好みで選んだ作品です。




 
 
 
 
 
 
 
イメージ 6

 
第5位 『ラ・ラ・ランド
 

 
この作品には色々な文脈があって、その中でも最も大事なのは日本での興行において43億円稼いだと言う事実。
ライアン・ゴズリング、エマ・ストーン共に日本でも有名なスターだけど、決して40億を稼ぎ出せるほどではないし、アメコミ原作でもシリーズ物でもアニメ映画でもない作品がこれだけの興収をあげたことは本当に素晴らしいこと。
何度観ても楽しめる至極の人生賛歌!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 7

 
第4位 『ワンダーウーマン
 
 
序盤のセミッシラでのドイツ軍との攻防、ダイアナが戦地に降り立った瞬間の神々しさ、ぶっちゃけそれ以外はそんなに良く出来てないし、終盤なんて大好きな自分でも首を傾げたくなるほど酷いけど、とにかく大好きな作品。
ガルガドットを讃えよ。



 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 8

 
第3位 『君の膵臓をたべたい
 
 
 
これだけ青春映画、ラブストーリーが乱立する日本の映画界において、「私たちは皆、自分で選んでここに来たの。偶然じゃない。運命なんかでもない。君が今まで選んできた選択と、私が今までしてきた選択が私たちを会わせたの。私たちは自分の意思で出会ったんだよ」をヒロインに言わせたことが素晴らしい。
浜辺美波と言う逸材に出会えた素晴らしい1年でした。



 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 9

 
第2位 『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』
 

 
前作も終盤泣けたけど、今回はさらに泣けた。死ぬほど泣いた。
ジェームズ・ガン、あんた最高だぜ!!
 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 10

 
第1位 『マイティ・ソー バトル・ロイヤル』
 

2作目を観た直後の自分に、「お前、2017年のベスト10でソーを1位にするぞ」って言っても間違いなく信じないだろうな。
MCU大好きな自分にとってもソーは特別でもなんでもない存在で、正直言って続編なんてやらなくてもいいよって思ってたけど、自分が間違ってましたごめんなさい。
もうオープニングからとにかく最高!!中盤どうしようもなく退屈だけど、そんなの関係ない、とにかく最高だった!!


 

 
 
 
イメージ 11

 

以上が今年のマイベスト10になります。

今年は例年以上にアメコミ作品が面白かった。ベスト10圏外にも「スパイダーマン ホームカミング」と「ジャスティス・リーグ」が控えていて、個人的には過去最高のアメコミ映画イヤーとなりました。
ただし、全米ではアメコミ映画ブームに陰りが出ていて、日本でもすでに興収は頭打ち、実際のところアメコミ映画の賞味期限はそれほど長くなく、それを承知してかマーベルスタジオも2019年公開の「アベンジャーズ4」(仮題)でMCUに一区切りをつけると宣言してます。
映画のユニバース化が進む昨今、いち早くユニバースを始めたマーベルスタジオがユニバースとの決別を宣言した(辞めるわけではなくあくまで一区切りのようですが)ことで、ユニバースに代わる新しいビジネスモデルの誕生が近いのかもしれません。

「君の膵臓をたべたい」は本当に素晴らしい作品だったけど、それ以外でベスト10に入れようと思う邦画は残念ながらひとつもありませんでした。
昨年の空前の邦画当たり年の反動なのか、今年はメジャー大作で印象に残る作品が少なく、早くも邦画隆盛の流れは止まってしまいました。
とは言え、インディーズ系では今年も数多くの素晴らしい作品がありましたし、すでに試写で出回っている来年の邦画はとんでもないぞとの評判も聞こえてきます。
今年は圧倒的に洋高邦低だったので、来年の邦画に期待したいです。

最後になんですが、実はランキングを製作したあとに、自宅で観た(今年公開の)
作品群がどれも傑作でランキングに加えたかったんですが、それを作り直してる時間もなかったので、名前だけ挙げておきます。

「ブライト」
「スウィート17モンスター」
「光をくれた人」
「ライフ・ゴーズ・オン 彼女たちの選択」(劇場未公開)

Netflixで公開されたウィル・スミス主演の「ブライト」だけは正直かなり好み入ってますが、他の作品はベスト10に入っていても全くおかしくない傑作です。

それとすでに多くの識者が指摘しているように、多くの才能あるクリエイターが制作を望み、今や映画を上回る質と量を誇るドラマを年間のランキングから除外することに滑稽さも感じています。
そういう意味で、実質今年の年間ベストはNetflixオリジナルドラマの「マスター・オブ・ゼロ」のシーズン2だったりします。
ありとあらゆる社会風刺とありとあらゆる最高が詰まった夢のような作品です。
基本1話30分前後の作品ですが、9話は57分で構成されていて、もう短編映画として扱っても良いのではと思ってます。
とにかく最高でした。
まぁ映画とドラマは違うでしょと言う意見はごもっともですが、映像作品として考えたときに、もはや映画はドラマより上なんて時代はとっくに終わってますし、ランキングの意味を改めて考える時代が来たのかなと思ってます。

来年も良き作品に巡り合えますように。



 
 
ちなみに惜しくもトップ10入りを逃したものの、印象に残った作品がこちら↓

イメージ 12
イメージ 1




1977年から始まったスペースオペラ「スター・ウォーズ」シリーズの通算8作目の作品で、前作「フォースの覚醒」に続く続3部作の2作目である。

世界中で最も愛されている映画シリーズのひとつであり、それ故に新作が公開されるたびに肯定派と否定派の間で激しい論争が巻き起こっている。

そしてその論争の激しさは本作が過去最高なのではないだろうか。

ライアン・ジョンソンが監督を務めた本作は明らかに過去の「スター・ウォーズ」を破壊したと言っても過言ではないほど挑戦的で、野心的な作品である。

恐らくこれまでのSWを好きであればあるほど本作には抵抗があるだろうし、また逆に言えばこれまでのSWが好きだからこそ全く新しいSWが生まれたことに感動するのではないか。

制作を務めるルーカスフィルムはすでに「EP9:Black Diamond」(仮題)の公開後に、更なる3部作が制作されることを発表している。

そしてその3部作の内の(少なくとも)第1作を監督するのがライアン・ジョンソンなのである。

ルーカスフィルムの社長キャスリーン・ケネディは、元々EP9の監督を務めていたコリン・トレボロウと来年公開予定の「ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー」の監督だったフィル・ロードとクリス・ミラーを降板させている。

キャスリーンは自分若しくは会社の意向にそぐわない監督を降板させることに抵抗がなく、それはつまり本作で破壊的なSWを制作したライアン・ジョンソンと(少なくとも現時点では)意気投合していることの証明なのである。

今後のSWは本作のライアン・ジョンソン、トレボロウに代わってEP9の監督に復帰したJ・J・エイブラムスのどちらか、あるいは両者が現場レベルで指揮権を握るのは間違いなく、続3部作と言われる「フォースの覚醒」、「最後のジェダイ」に否定的な人間にとってはこの先もSWを楽しめない可能性がある。

もっとも、将来的に予定されている3部作はこれまでの物語とは切り離した作品とのことなので、ある意味ライアン・ジョンソンは適役であると言えるし、本作に否定的なファンも肯定的に捉えることが出来るかもしれない。

さて、本題に移るが、劇場のスクリーンで観るオープニングクロールはやはり感動的である。

昨年公開されたスピンオフ「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」にはオープニングクロールはなかったため、多くの観客にとって2年ぶりのオープニングクロールとなったが、これを観るとSWの世界に戻って来たぞ!と言う感じがする。

オープニングクロールが終わり、宇宙を舞台にしたアクションで物語は幕を開けるのだが、ここでポー・ダメロン役のオスカー・アイザックとハックス将軍役のドーナル・グリーソンのコミカルなやり取りに自分は即座に心を奪われてしまった。

オスカー・アイザックとドーナル・グリーソンは「フォースの覚醒」公開後に「エクス・マキナ」で共演し、そこで奇妙な上下関係を築いていたが、本作の冒頭の会話はそれを彷彿とさせ実に面白かった。

本来であればレジスタンスの絶体絶命のピンチを描いているシーンであり、多少のユーモアはあれどここまでコミカルに寄せる必要はないのだが、これはつまりライアン・ジョンソンによる自らの意思(これまでのSWとは違うぞ!)を示したシーンであり、結果として本作はSW史上最もコミカルで笑える作品となっている。

この冒頭のアクションシーンではスローモーションが使用されているが、これは恐らくSWでは初めての演出ではないだろうか。

演出の話で言うと、レイがルークから修行を受けるために滞在していた島でのシーンで回想が使われているのも印象的だった。

非常にコミカルな作風はもちろん、ライアン・ジョンソンは映像や演出面でもかなり自分の色を出しているのが分かる。

本作においての過去作との最も大きな変化のひとつはルーク・スカイウォーカーのキャラクター性だろう。

そもそもを言えば旧3部作でもルークは強烈な個性を持っているわけではなく、イケメン属性のジェダイと言った印象しかないのだが、そんなルークは本作ではお茶目なおじいちゃんとして描かれている。

それだけでなくジェダイとして宇宙に平和をもたらしたルークがジェダイは滅びるべきと言ったニュアンスの発言をしていることもショッキングである。

やはり過去作とは違って大きくコミカルに振った作風やおなじみのキャラクターの改変は長年SWを愛してきたファンであればあるこそ受け入れ難いと言うのもよく分かる。

しかしながら、ルークのジェダイは滅びるべき発言はある意味でメタ的な発言であり、「フォースの覚醒」より登場したレイ、カイロ・レン、ポー・ダメロン、フィンら新世代のキャラクターたちが非常に魅力的なのにもかかわらず、いつまでも過去の作品に想いを馳せ、こんなものはSWじゃないと懐古主義に走る者たちを敬遠しているようにも思える。

実際、ジョージ・ルーカスは本作を称賛しており、生みの親が称賛している作品に対してこんなものはSWじゃないと頭ごなしに否定するのは如何なものだろうか。

本来作品の批評と言うのは自由に行われるべきであるが、どうもSWの場合は作品そのものの批評と言うより、過去の作品はこうだったと言った比較論が大勢を占めているような気がしてしまう。

自分としては本作を「フォースの覚醒」に続く傑作と評価しているが、読むに値する内容で書かれた否定的な批評を読むと正直納得してしまう部分も多く、非常にアンバランスな作品であるのは確かである。

しかしながら「フォースの覚醒」以降各作品で名を上げた役者たちが(特にアダム・ドライバー!)再びSWの世界に集結する様は同窓会的楽しさがあり、シリーズ最長となる152分の上映時間を一切持て余すことなく堪能出来たことに非常に満足している。

レイの出自を巡る物語であり、カイロ・レンの苦悩の物語であり、ポー・ダメロンの成長の物語であり、フィンの恋物語(ここに係わる人種問題に忖度した描写に関しては一貫して自分は否定的ではある)であり、新世代がそれぞれ魅力を発揮しながらも、ルークやレイアの旧世代が要所要所をグッと引き締めてくる、まさに今年40周年を迎えた長編シリーズに相応しい物語であり、作品だったのではないだろうか。

早くもEP9の公開が待ち遠しい限りである。


評価 85点

2017年12月22日 劇場鑑賞

開くトラックバック(1)

【映画】「海底47m」

イメージ 1




ケージ・ダイビング中に起きた事故によって海底に取り残された姉妹の顛末を描くパニックホラー。

1999年公開の「ディープ・ブルー」を最後にサメ映画は衰退を辿り、それ以降はB級映画専門の映画スタジオ、アサイラムのおもちゃにされてしまった。

とは言えアサイラムが制作するB級サメ映画も一部でカルト的人気を集めており、一概にそのやり方を否定する気はもちろんない。

そんな折、昨年公開された「ロスト・バケーション」は批評家から絶賛を集め、また旧来のサメ映画ファンを満足させ、現代においてもサメ映画に一級品の価値があることを証明してみせた。

それから約1年後に公開された本作もその期待に違わず、素晴らしい作品だった。

「ロスト・バケーション」も主人公の行動に制限のあるシチュエーションスリラーだったが、本作もそれと同じ形式をとっている。

休暇でメキシコを訪れた姉妹が、地元の人間に紹介されたケージ・ダイビング中に事故に巻き込まれ、ケージごと47m下の海底に落ちてしまう。

当然船とケージを繋いでいたケーブルは切れているし、距離が遠すぎて無線は通じず、酸素にも限界があり、周りには巨大なサメがうようよしている。

さあここからどうする?と言ったストーリーである。

地元で出会った男性と意気投合し、きちんとした手順も踏まずにケージ・ダイビングをやってしまったケイトとリサの姉妹。

ここまでの展開を観ていると、不慮の事故とは言え、休暇で浮かれていた姉妹の愚かさが目に付くのだが、海底に取り残されてからは一転して、妹はスキューバダイビングの経験を活かして的確に行動し始め、失恋して心此処にあらず状態だった姉も見違えるような逞しさを見せる。

多少のご都合主義も感じなくはないが、ギリギリ許容範囲と言ったところか。

海底47m、視界はゼロと言うわけではないが、すこぶる悪い状況の中、突如突進してくるサメの描写はかなりの迫力である。

いつどこからやって来るか分からないサメの恐怖が存分に描かれていた。

ただし、リサは流血しているし、ケージにはライトが付いているし、そもそも姉妹揃ってケージから出てわりと自由に行動しているにもかかわらず、思っていたよりサメが彼女たちを狙ってこない状況には若干の不自然さも感じる。

基本的に次から次へとトラブルが起きるのであるが、サメの描写自体をもう少し増やしても良かったのではないだろうか。

とは言え、終盤の水中+発煙筒+サメの映像は実に美しく、スリリングで見応えのあるシーンだった。

何とか生き延びようと必死に行動する姉妹とは裏腹に、船上の男性たちは基本的に指を咥えて眺めていることしか出来ない役立たずとして描かれている。(一部例外の描写はあるが)

本作の製作総指揮にはつい最近セクハラ報道で話題になったハーヴェイ・ワインスタインが入っている。

自身が制作した作品を売り込むために強引な手法を取ることで有名なワインスタインだが、今回のセクハラ騒動(セクハラと言うレベルを超えてもはや犯罪なのだが)によってそのキャリアはほぼ終わりを迎えたと言って良いだろう。

しかしながら、本作のような女性が活躍し、男性が何もしない作品に対しても出資をしている状況を見ると、一個人としては最低の人間だったが、少なくとも映画制作者としてはやはり有能だったのかもしれない。

さて、本題に話を戻すが、ソリッドシチュエーションの中で、次から次へと姉妹を襲うトラブルは非常にスリリングであるし、この手のジャンルの醍醐味を感じさせてくれた。

言ってしまえばこの姉妹はリスクマネージメントが全く出来ていなかっただけなのだが、小学生の時に「ジョーズ」を観て以来海はおろか一時期プールにさえサメがいると思っていた自分からすれば、サメがうようよいると分かっている場所で潜るなどとんでもない話である(笑)

ちなみに2010年代のサメ映画の決定版になるであろう、ジェイソン・ステイサムvs太古の巨大鮫メガロドンを描く「MEG」(原題)は来年3月に全米で公開される予定だ。


評価 75点

2017年11月30日 DVD鑑賞
イメージ 1



DCコミックに登場するスーパーヒーローが一堂に集う記念的作品で、DCフィルムズ・ユニバース(以下DCFU)通算5作目の作品。

5作目にもなって何を今さらと言いたいのだが、実はこれまで公式名称だと思われていたDCエクステンデッド・ユニバース、いわゆるDCEUは公式では認めていない名称だと言うのが最近明らかになった。

本作のパンフレットにはDCフィルムズ・ユニバースとの名称が使われており、今後はこちらが正式な名称になるが、すでにDCEUと言う単語が幅広く認知されてしまっている状況で、果たしてDCFUが浸透していくかは疑問ではある。

ユニバースの名称なんてどうでもいいだろ、そう思う者も多いかもしれないが、実はこれは配給のワーナー・ブラザースあるいは制作のDCエンターテインメントのマネージメントの甘さを如実に表している象徴的な出来事なのだ。

昨日、2019年公開の「アベンジャーズ4」(仮題)でマーベル・シネマティック・ユニバース(以下MCU)に一区切りが付くことを発表したマーベル・スタジオだが、興行的、また評価的にも文句の付けようがない成績を残しているマーベル・スタジオであれば、何年も経ってから実はユニバースの名称が違ってましたなどと言うはずがない。

今回の名称に関する出来事は作品そのものの評価には直接は関係していないが、本作に辿り着くまでの紆余曲折や今後のユニバースの不透明性などを見れば分かるように、製作側の意見の不一致や統制のなさが改めて顕在したと言えるのではないだろうか。

DCFUのゴタゴタっぷりは本作でも影響を与えていて、例えばこれまでDCFUの中心人物であり本作の監督でもあったザック・スナイダーがポストプロダクションの途中で降板と言う事態を引き起こしている。

降板の理由は愛娘の自殺による精神的なダメージとされていて、これに関しては家族と過ごす時間を優先したザックを尊重すべきであるが、問題はザック降板後の制作側の対応である。

ザックの後任として選ばれたのは、ライバルユニバースのMCUで多くの作品に携わり、「アベンジャーズ」、「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」の監督を務めたジョス・ウェドンだった。

監督を引き継いだウェドンは脚本に修正を加え、さらに全体の15〜20%ほどの再撮影を行ったと言われており、全体に占める撮影の割合が多くないため監督としてはザックがクレジット表記されているが、実際に作品を観てみるとザック特有の作風がかなり薄れていることが分かる。

これに関しては当初円満降板と言われていたザック自身が、ポストプロダクションまで制作していた、いわゆるザック版の公開を求める署名運動に参加していることから考えても、制作側とザックの間に表には出ていないトラブルがあったと推測出来る。

ただし、そもそもザック版などはないとする情報も出回っており、それが事実であれば、ザック版を公開するには作品を新しく作り直す必要があり、そうなればあまりに非現実的な話ではある。

ユニバースの名称問題、ザック・スナイダー降板に関連する一連のトラブル等、相変わらずDCFUはネガティブな出来事ばかりが話題になっている。

とは言え、ザックが手掛けた「マン・オブ・スティール」、「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」(以下BvS)のような重々しく神々しい物語を期待したファンには不評ではあるが、本作はこれまでDCFUに付き纏っていた重すぎるであるとか、暗すぎると言ったネガティブな要素を一掃し、快活なエンターテインメントへと生まれ変わっている。

それがつまり、ファンがザック版の公開を求める署名運動を起こしている理由であり、一方でこれまでDCFUにいまいちのめり込めていなかった映画ファンを引っ張り込めた要因でもあるのだ。

実際のところ、よほどの熱狂的なザックファンでもない限り、本作に対して物足りないと言った感想はあっても、つまらないなどと吐き捨てるような感想は出ないのではないだろうか。

それだけエンターテインメントとして完成されているし、多くのDCFUファンを魅了する作品に仕上がっているはずだ。

しかしながら、DCFU初のスーパーヒーロー大集合作品にもかかわらず、ユニバース最短の120分と言う上映時間の長さには物足りなさを感じざるを得ず、それ故に今回初出のキャラクター背景をダイジェスト的に片付けてしまったのは非常に残念である。

今回初登場のアクアマン、フラッシュ、サイボーグはキャラがよく立っており、存在感ではスーパーマン、バットマン、ワンダーウーマンと言った強烈な個性を持つメンバーにも決して負けていない。

あれだけ簡易的な描写でさえキャラがしっかりと立っている新キャラであるため、もっと時間をかけて丁寧に背景を描けばより物語に深みが生まれたのではないだろうか。

およそ8割はザック・スナイダーの撮影とは言え、それを最終的に編集したのはジョス・ウェドンであるため、作品の多くから伝わってくるのはザック節ではなくジョス・ウェドン節である。

例えば中盤のマザーボックスを巡るヒーロー同士のやり取りは「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」を彷彿とさせるし、終盤のアクションなどは「アベンジャーズ」におけるNY決戦をモチーフにしているのは間違いない。

さらに過去作品では真面目一色だった既出キャラクターたちがユーモアを交えて会話をするシーンが非常に増えており、これも恐らくジョス・ウェドンによる演出だろう。

つまり良くも悪くもMCUナイズされており、これが理由で新規のファンを掴みやすくもしており、旧来のファンの怒りを買ってもいるのだ。

決してザック作品の脚本が特別優れていたことなど過去にそう多くあったわけではないが、ザックの場合はそれを補うような重厚感のある映像が用意されていた。

それが今回は非常に軽さを感じる映像に変化しており、それ故に元々それほど工夫を凝らしてあるとは思えない脚本がより陳腐な脚本に感じてしまった。

今回の件を受けてファンの間では失って初めて分かるザックのありがたみなどと言われているが、BvSの時は逆に監督を交代しろと散々言われていたわけで、仮にザック版が運良く公開されたとして果たして高評価に繋がるのかは甚だ疑問ではある。

ザックは映画製作の場にはすでに復帰しているが、DCFUには(監督としては)復帰しておらず、今後二者がどういった関係性を築いていくかは不透明だ。

ファンが使っている超濃厚なとんこつラーメンを頼んだのにあっさりした塩ラーメンが出てきたと言った表現だが、これは要するに決して不味いものが出てきたわけじゃなく、予想していたより遥かに薄味のものが出てきたと言う意味で、必ずしもネガティブに捉えるべきではない。

スーパーヒーローが集合と言う側面において、間違いなく過去最強でなければならないヴィランは明らかに力不足であるし、本作最大のカタルシスになると思われていたスーパーマン復活も随分とあっさりとした描写に止まっている。

初出のキャラクターは個性的ではあるが、背景の無さゆえ重みを感じないし、既存キャラクターはキャラ改変されているなど、非常に多くの不満点はあるが、スピーディーな展開で軽快に進んでいく物語は観ていてとても楽しく、これぞ本来のアメコミ映画とも言える作品になっている。

ザック・スナイダー作品に対してよほどの拘りでもない限り、間違いなく楽しめる傑作である。


評価 85点

2017年11月27日 劇場鑑賞

全297ページ

[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11]

[ 次のページ ]

本文はここまでですこのページの先頭へ
みんなの更新記事