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もうすっかり浅田VSキムヨナの対決についてはマスコミ等で語りつくされた感があるが、改めて振り返ってみたい。なぜ浅田がキムヨナにあのような大差で敗れ去ったのか。
結果としてキムヨナは金メダルをとること、すなわち大会で優勝することを目標にここまで準備をし完璧にそれをこなした。一方の浅田は金メダルが欲しいとは思っていたものの、トリプルアクセルをミス無く飛ぶことを目標にしてしまったことが、このような結果につながったのだろう。
トリプルアクセルを飛べること=金メダルでないことは事前にわかっていたはずだ。確かに浅田はジャンプに関しては天才的な素質を持っていることは誰もが認めることだろう。テレビを見たところライバルのキムヨナでさえジャンプでは浅田に到底及ばないと認めている。しかし、フィギュアはスタートしてから終わるまでは演技であってジャンプだけの競技ではない。全体の印象ではすべてを完璧に美しく演技したキムヨナのほうが評価が高くなるのは仕方のない結果だっただろう。
日本人としてやはり浅田に金メダルを取ってほしかった。しかし、今の採点方法ではトリプルアクセルを飛ぶほうがリスクが高いし、その割には点が伸びづらいという現実を直視すべきだったのではないかと思う。かつてのスキージャンプのように日本人はルールに適応する能力は高かったはずである。悪法もまた法なりである。現行ルールがこうである以上、そのルール内での最高得点を伸ばす方策を考えたほうが良い。もしくは4年後のオリンピックでは、女子フィギュアスケートにおいて、金メダルが与えられる有資格者はまずトリプルアクセルを飛んだもの、それが無ければ次に得点の高い順、と言うようなルールの改定に働きかけるべきである。
フィギュアスケートの醍醐味のひとつがジャンプであることは誰もが認めるところであろう。しかし、難度の高いジャンプに挑戦する選手が居なくなれば、もはやフィギュアスケートの将来の進歩はとまってしまうだろう。フィギュアがこれからも魅力的なものであり続けるために、真剣に採点方法については公正妥当な方法を再検討してもらいたいものだ。
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