宇田川耕一の「天まで昇れ札響通信」

札幌交響楽団の更なる飛翔(昇天ではありません)を願い、ほぼ全てのコンサートをレビュー!

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プレイバック09年⇔7、8月の札響は、定期演奏会こそ9月までひと休みだが、全道各地での公演や、PMF(パシフィック・ミュージック・フェスティバル)ウェルカム・コンサートなど、充実した夏のシーズンを迎えた。
 
まず、6月27日には「札響名曲シリーズ」の第1回「ロシア」がキタラで行われた。札響音楽監督・尾高忠明の指揮で、チャイコフスキーの三大バレエ音楽「白鳥の湖」「くるみ割り人形」「眠りの森の美女」からの抜粋とグラズノフのバイオリン協奏曲というプログラム。ソロは札響コンサートマスターの三上亮が務めた。

「三大バレエ」は作曲者自身の選曲による組曲の演奏が多いが、そこはプログラムに定評ある尾高監督のこと、組曲以外の曲も取り入れ、独自の世界を作り上げていた。
 
名曲シリーズの恒例である指揮者による解説でも、尾高の名調子がさえる。「くるみ割り人形」の「こんぺいとうの踊り」で初めて使われた「チェレスタ」という楽器を紹介したが、その中で作曲者自身が初演まで、この楽器の使用を(特に同業者であるリムスキー・コルサコフ等の作曲家には)秘密にしていたエピソードを披露。会場を沸かせていた。

尾高は7月5日のPMFウェルカム・コンサート(キタラ)にも登場。ソロはフルートにヴォルフガング・シュルツ、ハープはクサヴィエ・ドゥ・メストレというPMFウィーンのメンバー。曲目はメンデルスゾーンの序曲「フィンガルの洞窟(どうくつ)」、モーツァルトのフルートとハープのための協奏曲、R・シュトラウスの「英雄の生涯」であった。

共にウィーン・フィルの首席奏者であるフルートのシュルツとハープのメストレはさすがに見事なアンサンブル。典雅なモーツァルトの世界が一瞬にしてステージに現れた。
 
続く大編成の「英雄の生涯」ではPMFオーケストラからのメンバーもゲスト出演し、キタラでのPMF開幕を華麗に彩った。この曲はバイオリンのソロが大活躍する。コンサートマスターの三上亮は、名曲シリーズでのグラズノフの協奏曲に続き、絶妙のソロを披露。尾高監督・札響とのコンビネーションも実に素晴らしい。尾高もグラズノフの共演後に解説で、「これほど上品なこの曲のソロ演奏は初めてだ」と手放しで称賛していた。
 
※当コラムは新聞掲載記事をもとに、筆者自身がリライトしております。オリジナルの著作権は写真(筆者撮影)も含め毎日新聞社にあります。無断転載は固くお断りします。

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