|
音楽監督の尾高忠明が登場、三善晃「交響三章」とラフマニノフ「交響曲第2番」という近・現代の名曲を並べた意欲的なプログラムである(敬称略)。
三善晃「交響三章」 ★★★★☆
ラフマニノフ「交響曲第2番」 ★★★★★
(10点満点 ★=2点 ☆=1点)
定期公演では珍しいが、社団法人日本オーケストラ連盟が全国で展開している「オーケストラの日」の協賛事業として、休憩前に尾高による指揮者トークコーナーが設けられた。それによると「交響三章」はオーケストラのみならず指揮者にとっても、技巧的に大変な難曲であるという。「何しろ一つ振り間違えたら、もう終わりです。この曲を振る時はいつも2、3日前から胃が痛くなります」とのこと。尾高ほどの名手をしてこう言わしめるのだから、50年前の作曲とはいえ相当手強い作品である。
しかし、その難曲をむしろ軽々と演奏しているかのように聴かせてしまうこと自体が、現在の札響の好調を物語る。首席奏者に名手を揃えていないと、この曲はまず演奏不可能であろう。作曲家と親しい尾高の入念なスコアの読み込みも深く、聴衆を「三善ワールド」に引き込むのに十分である。尾高は「もう、こんな大変な曲はこれを最後にしたい」と冗談めかして述べていたが、そんな事を言わず、ぜひ再演していただきたい。
ラフマニノフの代表作「交響曲第2番」、約1時間の大曲が後半に演奏された。尾高が指揮するラフマニノフは、私にとっては「特別な存在」である。05年に聴いた札響定期での「パガニーニの主題による狂詩曲」は、涙が出るほどに美しい情感に溢れた演奏で、未だに忘れることが出来ない。
今回は、それをも上回る名演奏!特に、静かな序奏から息もつかせぬように緩急の波が押し寄せる劇的な第1楽章が絶品。ラフマニノフと言うと、どうしても「保守的」、「ロマンティックだが軽い」といったレッテルを貼られがちだが、そんな事をいう人にこそ、この熱い演奏を聴いてほしい。指揮者の深い共感がオーケストラを通して聴衆に伝わっていく。そんな幸福な時間が過ぎていくのである。 ただし、曲自体に冗長な部分が皆無というわけにはいかず、第4楽章などは尾高+札響をもってしても、やや持て余す部分もあった。しかし、この長大な曲で最後まで緊張感が全く切れなかったのは称賛に値する。終演後は「ブラボー」の声が飛び交い、大歓声に包まれたのも当然である。
|

- >
- エンターテインメント
- >
- 音楽
- >
- クラシック




アマオケに所属していた時ラフ2をやりましたが、すべての楽章に必ず特徴的でロマンティックなフレーズがあって、そこへくるたび、せっかくだから心の赴くまま思う存分に歌ってみたい、的な気分になります。そのちょっとした気の緩みがずれを生んで、全員がちょっとずつずれて、全体的にぼやけた演奏になってしまう。これぞラフマニノフの美しい旋律に隠された魔性か?。そんなラフマニノフからの誘惑を受け止めつつも、きちっと全体を締めてメリハリのある濃厚な演奏で聴かせてくれた尾高札響はやはり凄腕だと思いました。もちろんアマオケとは較べるべくもないけれど・・・
2010/3/30(火) 午前 0:04 [ M.Satoh ]
素晴らしいブログタイトル(改)です!
05年のパガニーニ変奏曲は私もよく覚えてます。「悲愴」との組み合わせがまた効果的でした。
今回のラフマ2は尾高&札響の組み合わせでは韓国公演以来でしたが「一皮剥けた」感があったように私も思いました。
三善の曲も含め、現代曲は一回聴いて真価を見出すのは一般的には非常に難しいと思います。
こういう価値ある現代曲をみんなが聴きたくなるような、なにか良いアイディアがあるといいのですが・・。
2010/3/30(火) 午前 1:42 [ ara*ihi**shi2*2 ]
老人の古臭いブログをご高覧くださいまして誠にありがとうございます。宇田川様のご健勝と演奏会のご成功を心からお祈り申し上げます。敬具 Dr.中島健次(獣医師)
2010/3/30(火) 午前 10:15 [ Dr.中島健次 ]
M.Satoh様 コメントありがとうございます。尾高さんは特に札響とのリハーサルではほとんど話をしません。そのリハーサルには一種独特の「水も漏らさぬ」緻密さがあり、時に息苦しくなるほどです。弟子である沼尻竜典さんが評したとおり「すべてを見通した指揮」です。穏やかな口調ですが、時折ドキリとするような指摘もします。歴戦の雄であるベテラン団員も思わず「しまった、気づかれたか」という表情をすることがあるほどで、細かいミスも聞き逃す事はありません。ただしミスの指摘の仕方はあくまでも紳士的(ジェントル)、団員全員の名前を覚えていて「○○さん、そこは楽譜(パート譜)にはこう書いてありませんか。スコアには書いてありますよ」といった感じでソフトに指摘します。一方で楽団員の心理をよく理解していて、日頃の付き合い方も巧みなうえ、音楽上も納得できる指示をするので信頼は厚いようです。
2010/3/30(火) 午後 0:12 [ wagadau2013 ]
ara*ihi**shi2*2様 コメントありがとうございます。札響私設応援団としての性格を、よりはっきりとタイトルで謳いました。私は定期会員席がキタラのP席ですので、尾高さんの表情が良く見えます。今回はとても良い表情で指揮しておられました。何かこの一年の札響との歩みを振り返っているような趣でした。
現代曲は確かに初めて聴くにはしんどい部分もあります。ただ、先日のショスタコーヴィチ交響曲第8番もそうでしたが、もっと演奏されて良いのでは、と感じる隠れた名曲がたくさんあります。今回は尾高さんの解説が三善作品のあとに置かれていましたが、演奏前ならさらに効果的だったのでは、と感じました。
2010/3/30(火) 午後 0:23 [ wagadau2013 ]
Dr.中島健次様 コメントありがとうございます。古臭いとはとんでもない。ご研究の幅広さと深さに驚かされました。今後ともよろしくお願い申し上げます。
2010/3/30(火) 午後 0:26 [ wagadau2013 ]
ミケランジェリの名盤のラフ4が好きです
2010/4/20(火) 午前 6:10
にきいた様 コメントありがとうございます。
ミケランジェリの名盤、懐かしいですね。確かラヴェルP協とカップリングされていました。「4番」はもっと演奏されても良いのにと思いますが、この演奏の後ではピアニストもやりにくいでしょうね。第2楽章の頭のところなど、その独特なヒヤリとした触感は忘れがたい印象を残します。
2010/4/20(火) 午前 10:35 [ wagadau2013 ]
はぢめまして、鈴&安の安です(ペコッ
訪問してくださってありがとうございます。
また、訪問してくださる日を首を長くしてまっています。
もしまた、訪問してくださるのでしたら、是非コメントをのこしてください(ペコッ
2010/5/4(火) 午後 11:37 [ 鈴安 ]
鈴&安の安様
ご訪問ありがとうございます。また、お寄りください。
2010/5/5(水) 午後 4:25 [ wagadau2013 ]