4212E シングルアンプ

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4212EをA2領域まで振り込んだ時のインターステージトランス出力波形を三角波で観測。
 
【評価中の様子】
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三角波で観測すると、A2領域に入った途端、露骨に負荷が重くなっているのがよく判る。
 
【インターステージトランス出力波形】
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実験を進めていく上でそろそろ本番アンプと同じ電圧が欲しくなってきたのでプレートトランスの製作に入ろうと思うのだが、その前に一つ。
 
最初の設計時、ブリーダに流れる電流の総量の見積もりが甘かったため、現状の設計では容量不足となってしまった。
 
Spiceにより、高電圧電源系の直流等価回路をシミュレーションし、総消費電流を求めてみると、163mAとなり、10mAオーバーである。
 
【電圧・電流】
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プレートトランスは一次、二次ともマグネットワイヤーの安全電流ギリギリで設計してしまった為、多少のオーバーでも許容するのは危険と考え、再設計することにした。
 
最大直流電流を170mAに設定し、計算した結果、二次巻き線には540mAの容量が必要となった。
前回設計時の0.4mmのマグネットワイヤーでは安全電流をオーバーしてしまう為、一次巻き線には1.1mm、二次高圧巻き線には0.45mmのマグネットワイヤーを使用することにした。
 
【プレートトランス設計 CS160x2】
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しかし、実は1mm以上の巻き線を巻くと巻線機の巻き取りモーターがトルク不足でしばしばエラーを起こすことがある。 廃物利用なので仕方が無い。 高トルクの回転角保証型のステッピングなぞ高くて…それを買うくらいなら古典管のペアでも買う。
 
と、そういう理由より線径の細いマグネットワイヤーで済むようにCS-320コアを電流分割巻きとした場合の設計も行ってみた。
 
【プレートトランス設計 CS-320】
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CS-320コアは持っていないので見積もりを取っているがCS-320コアにするかも知れない。
 
 
 

ゲインと歪率

エージング用アンプにインターステージトランス試験用バラックセットを組み合わせ、各段のゲインと歪率を測定して見た。
4212Eのバイアス電圧約38Vに対して、インターステージトランスの出力電圧は+58V/-64V。
十分にA2領域まで振り込んでいるが、マイナス方向に比べ波形の先端が丸くなっている。
インターステージトランス二次側DCRの影響か???それともドライブパワー不足か???
 
【ゲインと歪率】
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初段から考察してゆく。
46のグリッドリーク抵抗は100KΩを使用しているので1620の実効負荷抵抗は以前に初段動作状態を実測した時と同じ。
今回の測定での初段1620のゲインは29.7dB、前回は30.1dBだった。そんなもんだろう。
ドライバ段46のゲインは15.0dB、46の動作特性曲線に負荷無限大のロードラインを引き、ゲインを求めて見ると14.9dB。
初段1620のゲインが計算値と実測値で大きく離れてしまったのでこれは大きな球なのでそれなりに負荷が重いかとチョッと思ったが別に特別な真空管では無かった。 やはりマイナスバイアス領域ではほぼ無負荷と考えて良さそうだ。
プラスバイアス領域でもインターステージトランスの一次側電圧と二次側電圧が丁度巻き線比の通りとなっている事から、+20Vくらい振り込む程度では大したグリッド電流は流れないと考えて良さそうだ。
測れば良いのだが今日になって4212EのEg-Ig特性グラフを見つけた。
そのグラフよりEg=+20V時のグリッド電流を求めると約7mA。 プラスバイアス時のグリッドインピーダンスは約2860Ωということになる。
そもそも二次側開放でマイナスバイアスの球を振る場合、インターステージトランスのインピーダンスなどあまり重要でない。設計の便宜上インピーダンスを持ち出す必要がある程度だがパワードライブが必要なプラスバイアス領域ではやはり重要なパラメータとなる。
試作4号トランスの二次側インピーダンス2835Ωというのは全くの偶然だがちょっといい気分である。
 
肝心の波形の非対称性については、ドライブパワーの不足という感じは無さそうだがもっとIpを流して内部抵抗を下げる必要があるかも知れない。 また試作4号トランスで優位な変化が見られるかというところだろうか?
 
ところで歪率についてだが、使用した信号源はPCにより生成している。THDが-60dBくらいはあるはずなのだが第二高調波、第三高調波共に-40dB近い。
これでは歪率の評価にはならないので別途やり直しする。
 
【4212EのEg-Ig特性】
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試作3号でほぼ満足のいくトランスが完成したのだが、二次側直流抵抗だけが少し気になる。
そこで二次側巻き線に使用するマグネットワイヤーを太くし、直流抵抗を低くした試作4号を製作する。
試作4号は、電気的特性評価で特に問題が無ければ本番アンプ第一候補とする。
最終的には本番アンプにて試作3号と4号の音質評価を含むテストを実施、結果の良いものを採用する予定。
 
なお、一次、二次巻線共に巻き枠一杯に巻くように調整した結果、インピーダンスが10KΩ:2.835KΩ、巻き線比で1:0.53235となった。
 
【インターステージトランス試作4号の設計】
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試作3号トランスの伝送損失について評価を行った。
一次、二次共に0.16mmと比較的細いマグネットワイヤーを使用している為、それぞれの直流抵抗は420Ω、並びに210Ωと低いとは言えない。 特に二次側はパワードライブするには少々高すぎる。
試作4号では100Ω前後を目標としているのだが、まずは試作3号のこの状態でどれくらいの損失があるのか測定して見た。
 
測定は46バラックセットを用い、トランス二次側開放にて一次電圧が20Vrmsとなるよう、1KHz正弦波入力電圧を調整後、二次側に2.7KΩ抵抗を負荷した時にどう変化するかを測定し、損失を算出する。
まずは、無負荷での測定。
【無負荷】
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10.05V / 20.01V = 0.50225
巻き線比は、4068ターン:2040ターンなので0.50147。
巻き線比より出力が小さくなるのは理解できるがどうして大きくなっているのか…また訳わからない。
と、思ったが理論値との誤差は+0.16%、測定系の誤差だろう。
 
次にトランス二次側に2.7KΩの抵抗を接続して測定。
 
【2.7KΩ負荷】
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7.61V / 17.00V = 0.44765
電力損失にして-0.5dBとなる。 -1dBくらい損失があるかと思っていたが意外と少ない。
しかし、パワードライブする場合、巻き線の直流抵抗は少ないに越したことはないし、損失の少ないトランスは音質的にも好結果が得られるので試作4号においてDCR=100Ω前後を目標にすることに変わりは無い。
 
FGの出力電圧を記録しておけば46の利得計算もできたのに…
しかし折角なので46内部抵抗の概算を計算して見た。
一次側換算の負荷抵抗値は10.8KΩ、無負荷時20Vに対し、負荷時17Vなのでその比は0.85。
10.8 / 0.85 - 10.8 = 1.9059(KΩ)
 
データシートのA1動作例では2.38KΩとなっていた。
 

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