明日の日記

後ろから前から歓迎光臨!全開偏狭一人世界 百家争鳴!

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〈写真〉腕スケスケ、襟首ヒラヒラ、髪は当時にして茶髪。このルックスは数あるGSバンドの中でも
    かなり奇抜なものだったらしい。「元祖ビジュアル系」と言われる所以。


以前、勤めていた御茶ノ水の会社の近くに”J”というそれはそれは非常にマニアックなレンタルCD

ショップがあり(今もあるが)そこで毎週金曜日にまとめ借りし、土日にテープにダビングするのを楽し

みにしていた。ジャックスのボックスセット(!!)やらURC関係、、裸のラリーズのブートやら、イタ

リア、フランスのプログレ、民族音楽のCDなどをダビングしたテープが最近、実家の押し入れから大量

に「お宝発見!」とばかりに出てきた。


その中で「これはっ!!」と思わず唸ったのがGSバンドの「オックス」。

失神バンド、色物、少女趣味、節操がない、元祖ビジュアル系、GSブームを終わらせたバンド・・・

などと揶揄される彼ら。確かにジャケットの写真のビジュアルだけを見ればそれはもう「行ってます

ね、コレ・・・」(爆笑)というしかない悪趣味そのもの。


いかんせんこれは僕の自論、「GSはライブ盤を聴かなければ分らない。」

ブームに乗り、イメージ先行、売れ線の曲をシングルでヒットさせ、テレビで唄う−という音楽業界の

図式にのっとりオックスもその奇抜なスタイルで売れまくる。しかし、ジャズ喫茶やゴーゴー喫茶では

英米ロックのカバーやら過激なステージを繰り広げ、ソフトなイメージを良くも粉砕してくれている。


「オックス オン ステージ」は彼らの人気絶頂期に「実況録音」(この言葉よく、昔のアルバムにあり

ましたねぇ)されたメガトン級ライブアルバムである。とにかく、少女たちの絶叫が凄い。

この叫びっぱなしの絶叫の渦は僕の知る限りビートルズの「ハリウッドボール ライブ」64・65’か、

R・ストーンズの「ガット・ライブ・イフ・ユー・ウォント・イット」66’以外に類を知らない。

ドアーズの「ハロー・アイ・ラブ・ユー」、R・ストーンズの「一人ぼっちの世界」、ビートルズの

「オール・マイ・ラビング」、「ジョニー・ビー・グッド」などのロックナンバーから(思いっ切りカタ

カナ英語)、アダモの「雪が降る」、演歌調GS歌謡の「ガール・フレンド」、「スワンの涙」などの

他に極めつけは「わらべ歌メドレー とおりゃんせ、母さんの歌、子守唄」。

「ねんねんころり〜よ、おころ〜り〜よ〜」と来たもんだ。その後に続くノリノリのR&Bナンバーは

ベン・E・キングの「ドント・プレイ・ザット・ソング」。 ねぇ、節操ないでしょう。

そしてライブは失神曲、R・ストーンズの「テル・ミー」でクライマックスを迎える。

「あのスローで地味な曲で何故、失神するんだろう?」という疑問はこのライブ盤を聴いて解消される。

それはVo.の野口ヒデトの熱狂的パフォーマンスの凄さによるところが大きいと思う。ステージを転げ

のた打ち回り、手をかざし、振り上げ、ひざまずく・・・。「テル・ミー」の最後のリフレインでは泣くよ

うに唄い、最後にそれが激しい叫びに変わる。


演奏中にバタバタとメンバーが倒れるというパフォーマンスは彼ら自身が考えた「演出」で、実はちゃん

と練習もしていたというからそのあたり、いかにも大阪人らしい。

その倒れる姿を見て、少女たちも一諸に集団失神状態に陥る訳だが、「わらべ歌メドレー」というのは

彼らが苦肉の策として客席の失神を少しでも抑え、クールダウンさせるために演奏した「自主規制」だっ

たという。なんとも凄いエピソードだ。


ギターやドラムセットをブッ壊し、アンプを倒し、Keyの赤松アイはキーボードに登りそこから崩れる

ように落ちて失神する−。

そんなパフォーマンスを見たスウェーデンから来日したエレキ・インストバンド「スプートニクス」の

メンバーは彼らを「ザ・フーよりもグレイトだ!」と絶賛したそうだが、いかんせん、その頃、日本では

まだザ・フーはあまり知られておらず、当のオックス・メンバーたちは「ザ・フーって誰やねん?」と

云ったそうである。(ダジャレではありません−。)

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