<写真>ラスカルズの”ONCE UPON A DREAM”
SGT以降のアフターマス(余波)がとても分りやすく表現された名作。
最初はストレートなラブソングを唄っていた彼らが、このアルバムではオーケストラや
シタール、電子音楽的世界を導入。シュールな夢を描いている。
最近、大型CDショップに行って思ったのだが、シングルというものは、もう消滅したのだろうか?
そういうものはダウンロードして楽しむもの、という図式がここ数年で確立したのか。70、80年代アイド
ル全盛期に10、20代前半だった僕としては「ムムム」な現象ではある。ニューマキシシングルという言葉
もここ数年で聞かれるようになった言葉である。
CDショップを覗いて思うのは、消費がもう完璧にアルバム単位になっているということ。
今更、シングルを買い求める輩もいないだろう。Jポップを聞いているティーンエイジャーもアルバム
単位でCDを購入することに何ら抵抗はないようだ。
かつてはアルバムといえば文字通り「アルバム」で、シングルヒット曲が何曲か溜まったらレコード会社
が「記念アルバム的」にヒット曲を寄せ集めて出されていたように思う。ヒットチャートで流行っている
曲以外の地味な曲は聴く側にとって特にどうでもよかった。それは80年代、90年代の洋楽の世界でも同じ
で、アルバム単位で音楽を聴くのはやはりある程度、音楽が好きな連中・・・という認識があった。
いつから、アルバム単位でアーティストの音楽を楽しむようになったのか?
そのルーツはやはりビートルズにあった。”SGT. PEPPER’S LONELY HEARTS
CLUB BAND”(1967)このアルバムの存在抜きにしてその後のポップミュージックは語れないと
まで言われているまさに「ロックの金字塔」。
僕の知り合いに、こんなビートルズ・リアルタイム体験をした女性がいる。
九州・佐世保出身で中一の時、1964年にアメリカ駐留軍放送で”PLEASE PLEASE ME”を
聴き、全身に電流が走る。66年の来日時は東京まで家出しようと画策し、(結局、行けず)高一の時、
”SGT”はレコード屋に予約し、発売日当日に学校帰りに買って聴いた。アワーワールドは衛星生中継
で白黒テレビにかじりついて、朝の3、4時くらいに観たという。(現在、50代の小学校教師)
ビートルズ後聴き世代の僕にとっては「星加ルミ子さん的存在」な羨ましい経歴の持ち主なのだが、
その方曰く、SGTは最初に聴いたとき『騙された!』と思ったそうな。あるいはこれは『とんでもない
歴史に残るような物凄い名作なのかもしれない…』と高校一年生の少女なりに思ったそうである。
今まで「キャー! ポールッ!!」だったのが、「ストロベリー・フィールズ…」のシングルで一気に変わ
って、「一体,何が起きているんだろう」と戸惑ったとも言っていた。
実を言うと僕も中2の時、(82年頃?)SGTを聴いたとき、あまりの「素っ頓狂加減」に頭が混乱し、
(あのときのことを表すとこんな感じです)「よく分んねーな、でも凄いらしい…」くらいの認識で
ほとんど10年間、封印状態に置いてあった。中学生が分るはずのない世界に彼らが飛びだっていたことを
知ったのはずっと後のこと。
「SGT発表40周年」という音楽雑誌の表紙を見て、CDショップにて考察したした次第。
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