〈写真〉我が家では現役です。
消え行く中国魔法瓶−。
「サービス没有、スマイル没有」(※注)と言われていたかつてのあの国で唯一、サービスと言えたの
が、お湯の無料支給。
ホテルの部屋、列車の車中などなど、お茶好きの中国人はマイカップ(インスタントコーヒーの空き瓶)
と茶葉を持ち歩き、お湯を継ぎ足して茶を喫する。この魔法瓶、以前訪れた近隣のベトナム、ネパールで
も見かけた。きっと中国から陸路で運ばれ、販売されているに違いない。
いかんせん、この愛らしいポットも今は電器ポット(TIFALなどに酷似した中国製)に追いやられ、
今はほとんど骨董の域に近づきつつある様子。
ずっと以前から、この無骨かつレトロチャイナなフォルムに愛着を覚え、いつか持ち帰ってやろうと思っ
ていた。そしてやっと数年前、上海へ行った折りに購入。下町のフツーの庶民が買い物する日用雑貨店の
ショーウィンドゥに埃をかぶり彼は鎮座していた。
今どき、中国人も買わないかもしれないシロモノ。大事に壊れないように手荷物で持ち帰り今は我が家で
現役活躍中。 中国帰りの友人にはスコブル好評。
※注:没有(メイヨウ)「ない、ありません」という意味。
かつての社会主義コテコテの中国では働いても働かなくても給与はどうせ一緒、ならば働かない
方がよい、ということで服務員〈店員)は商品が目の前にあっても、あるいはよく探しもせずに
動くのがメンドウくさいのでは平気で「没有!」を連発していた。
「中国に行って最初に憶えた中国語は『没有』だった。」という話は語り草。
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