〈写真〉大阪・中崎町のキューバンカフェの壁画
100年に一度と云われる世界的な金融危機。何しろ今の世の中、不景気、不景気の大合唱。新聞もテレビ
も雑誌もマスコミも・・・。
そんな中、今話題になっているチェ・ゲバラの映画2部作を観て来た。平日の昼間の回だったというのに
映画館のほぼ八割の席が埋まっている状況。ちょっとしたブームもあるのだろうが、世間の興味と関心の
高さが伺える。
キューバ革命のその後の今の経済的状況は置いておくとして、その当時のチェとカストロの思い−、
搾取され、何ら社会的な保護や援助も受けられず、使い捨てにされ、ほとんど奴隷のような状況に置かれ
ている貧しい人たちを何とかして救いたい、「このおかしい世の中をどうにかして変えなきゃ!」という
まるでパンクの初期衝動のような熱い純粋な思いはかなりストレートで疾走感があり、革命へと至る道の
りの部分ではちょっとした爽快感さえ感じた。
古今東西、様々な革命家が現れた。がしかし、一旦権力を掌握し、その座に収まると途端に「暴君」へと
変身し再び抑圧者として、人々の恐怖の対象となるのが常だったように思う。その中にあり、人々から
今も慕われ、時代のアイコンとしてイデオロギーの境を越えてカリスマ化されているのは、チェのピュア
な誠実さや正義感にあると思う。
一部の者だけが肥え太り、貧しき者は貧困の淵に増々追いやられ、という図式は今も昔も変わっていな
い。金儲けの為なら何でもやってよいという市場原理主義、徹底した競争原理、国境を越え更に更にと
資本は安い賃金の労働力を求め、世界の貧しき発展途上国へ−。
80年代にサッチャー、レーガン、中曽根政権が推し進めた「新自由主義」、グローバリゼーションの結果
が今の金融危機か・・・?
映画劇中、皮肉なことだが、抑圧され、挙句に放り出され、満足な医療や教育も受けられず・・という当時
の中南米の貧しい現実と今の日本の現状がどうもオーバーラップした。
このご時世、チェ・ゲバラや蟹工船に関心が高まるのも無理もない話なのかもしれない−。
●チェ28歳の革命/39歳別れの手紙 公式サイト ⇒ http://che.gyao.jp
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