〈写真〉やっぱり、人の子、封印したい過去も40年も経てば…。
”Gimme Sherter”の映像がDVD化にされたそうな!
「おぅおぅ〜これは!!」と先日、CDショップのディスプレイの前で、しばらく足を止めたワタクシ。
思えば高校時代、最初に買ったストーンズのレコードがアメリカ編集盤の”Gimme Shelter”という
ライブ盤だった。A面がマジソンスクエアガーデンの69’のライブ、B面が何故か66’の”Got live
if you want,it"の音源。当時にありがちな「とにかく、売れればいい!」という向きの編集盤。
が、高校生だった当時の僕にはかなりこのアルバムは突き刺さってしまった。
針を落とした瞬間、湧き上がる歓声、”It seems to ready…”「用意ができたみたいです」の場内
アナウンスからいきなり刻まれるキースの"Jumpin’jack flash"のイントロ!「ウワ、かっちょえー!」
と力んだことをまるで昨日のことのように思い出す。
”Gimme Shelter”の映像を観たのはそれから半年くらい後。フィルムコンサートというやつで初めて
動くストーンズを観た。(87年くらい)このドスの効いたヤバさ、ダークな不良性、粘り気のあるリズム
と鋭いギターのリフとカッティング…。おおよそ、10代のロック少年が憧れる全てがあった。
この映画はストーンズが全米ツアーをする模様をドキュメントタッチでカメラが追ったもので、最後の
見せ場として、ヒッピーの聖地、サンフランシスコ郊外で野外フリーコンサートを開き、そのメインア
クトとしてストーンズが登場。映画のクライマックスに持って来ようというものだった。時代は1969年。
8月にはウッドストックフェスティバルが開催され、フラワームーブメントに浮かれていた頃。その69年
のフィナーレを飾るコンサートとして企画されたのがこのオルタモントで開かれたフリーコンサートだっ
た。しかし、蓋を開けてみると阿鼻叫喚。ストーンズがステージに上がる前に、ミックが何者かに殴られ
たり、ジェファーソン・エアプレインは混乱するステージで演奏を度々中断。
そんなこんなで、ストーンズがステージに上がるものの、狂乱と混乱はピークに。そして、警備に雇われ
ていたヘルスエンジェルスが観客の黒人青年をメッタ打ちにして刺殺してしまう。ステージで演奏する
ストーンズを追うはずのカメラがその一部始終を捉えていた…。
ヒッピー、フラワームーブメントが振りまいた時代の幻想がこの件を機に崩れ去ったとも言われている、
俗に言う「オルタモントの悲劇」という事件−。この映像を観に東京まで出かけた埼玉の片田舎の高校生
だった僕の帰り道はかなり重いものだった。
1990年、ストーンズがようやく初来日を果たした。大変なチケット争奪戦が繰り広げられ、今まで全く
「ローリングストーンズが好き」だなんて一言も言わなかったような輩までが大騒ぎする一大事件となっ
た。僕はドームのスタンドのずっとずっと後ろの方で豆つぶほどの彼らを観た。妙に垢ぬけてお祭り騒ぎ
なノリに何だか違和感を感じ、それ以来、ストーンズはしばらく聴かなくなってしまった。
生のコンサートを死ぬほど観たいと思っていたのに、何故か不思議な感覚…。(But,I Like it.)
DVD化された69年のストーンズをいま一度、観てみたいものだ。忘れていた高校時代の熱い感覚が溢れ
てくるかも。 ギミー・ストーンズ、サイコー、イェイ!!
※Gimme=”Give me” の略、俗語。
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