「京都は四方を山に囲まれた盆地なので夏はとにかく暑い。」
というのが一般の定説になっている。しかし、今回、夏の最暑期に京都を訪れ、それは異論があるな、
と思った。 それはコンクリートとアスファルト、ビルの林に人ごみだらけの神戸、大阪の街を歩いて
来て、最後の関西訪問地として京都に辿り着いたので、そう感じただけかもしれないが−。
まず第一に、京都には古くからの歴史のある寺院が多く、境内には木々の緑、木陰も多い。 また、鉄筋
コンクリートのビルも阪・神に比べ少なく、古い町屋などの木造建築も今だ市内に多い。
そして、市内を東西に走る鴨川と高瀬川の流れ。それらと四方の山並みが大いに人に潤いと安らぎを与え
ているように思える。
確かに猛暑は猛暑。暑いには暑いのだ。しかし、大阪、神戸の建物の中のエアコンの涼しさとは違った
木陰や水辺の涼しさ、木造建築の質感が人間に与える清涼感というのが、どうも違うということを感覚的
に感じたのだ。
出町柳から叡山電鉄(エイデン)に乗るその道すがら、鴨川の川辺へとフラリ下りてみようと駅前交差点
を渡った。橋のたもとから、何やら楽しそうな嬌声が・・・。 なんと暑さに耐えかねた子供たち、若者、
ご近所のご老人たちが川に足を浸し、水遊びに興じているではないか。何とも楽しそう・・・。
もう、僕も居てもたってもいられず、靴と靴下をその辺に脱ぎ捨て、しばし、素足で水と川砂利の気持ち
よさに心弾ませた。何とも至福のひと時−。
こんな日本を代表するような大都市に水遊びができるような川の流れがすぐそばにあるということが、
とにかく素晴らしい。
盆地の暑さをしのぐ、知恵と楽しさを京の人は知っているに違いない、ということが、「京都は盆地だか
ら暑い。」という一般の説に異論を唱える訳でもある。
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