ロードショー公開中の「ブライアン・ジョーンズ ストーンズから消えた男」を観てきた。
正直、ちょっと観ていて辛くなった。あまりにも彼のデカダンス的自堕落な生き方ばかりクローズアップ
されてばかり。 それと、ブライアンの家の修築にあたったフランクという男とプールでの怪死について
のミステリーにストーリーの焦点が行き過ぎていて、彼のルックス的なカッコよさ、音楽的なセンスの
素晴らしさとか、ストーンズ下積み時代から成功までとか、演奏シーンなどはあまりにも省かれ過ぎてい
ると思うのだ。一言で言えば彼こそがローリング・ストーンズの創始者、リーダーであり、そのバンド名
の名付け親なのだ。その彼の負の部分ばかりではなく、もっとプラス部分にもスポットを当ててもらって
もよかったのではないか−。
一緒に観に行った初期ストーンズ好きのS嬢曰く、「ストーンズやブライアンのこと良く知らない人が
この映画観たら、どう思うかね?」 どうしようもない放蕩者、ダメ男とだけしか捉えられないのではな
いか、と。
作曲能力はないものの、それを埋め合わせるかのように様々な楽器や音色をストーンズサウンドに持ち込
み、実験を試みた彼の功績は非常に大きいと思う。それとブルースへの限りない愛情。このルーツが未だ
に40年以上続くストーンズの音楽的下地になっていることに変わりない。つい最近の来日コンサートでも
彼らが60年代初頭にカバーしたブルースナンバーを披露してくれた。
「やっぱり、ストーンズ、やってくれるなぁ・・・。」と僕など、本当に感極まったものだが−。そこには
姿こそないが、ブライアンの魂が確実にあった。
それと、音楽的センスで忘れてならないのは、彼がモロッコ滞在時にイスラム神秘主義の音楽を現地で
フィールド録音し、それにイコライジング処理を施したアルバム「ジェシューカ」を発表するなどは最近
のワールド・ミュージックやらトランス、テクノ、エレクトロニカにも通ずるルーツ的なものを感じずに
はおれない。(このアルバム、トリップミュージックという感じで実にヤバイ・・・)
こういう耳とセンスを持っていた男なのだ、ブライアン・ジョーンズは。
映画から帰宅後、「お口直し」とは言っては何だが、ブートレグのエド・サリバンショーの白黒映像を
観た。文句なしにオーラを放っているブライアン。何もその人となりに鋭く斬り込まなくても、それで
ただカッコいい・・・というので充分かなと僕など思ったりしたのだった。(←あくまで主観)
追記:西荻”TWENTY SEVEN”のマスターはところで、この映画観たのだろうか?
(「近境・秘境・街歩き」に前述のオリジナルロックTシャツのお店)
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