〈写真〉直球的装丁好、っていうところでしょうか。
1978年の日中平和友好条約から85年の「教科書問題」が起こる数年までは怒涛の中国ブームが日本を
襲っていた。ポップミュージック界の人士もこぞって中国を訪問し盛んにコンサートを行い、この頃、
日中友好ムードは最高潮に達していたように思う。ゴダイゴ、アリス、さだまさし…。彼らが日本から
最新の音響機材と照明機材を持ち込み、文革中は西側の文化に全く触れることの許されなかった人民服
姿の中国の聴衆たちにロックの大音量とレイザー光線の照明を浴びさせたのだった。
このアルバムは1980年10月に中国・天津の第一工人文化宮において行われたゴダイゴのライブ盤。
激しい曲は避け、なるべく静かめな曲を選曲した、と言われているが結構、これでも当時の中国の人々
には刺激的だったのでは?
コンサートはミッキー吉野のシンセサイザーがうねりまくるテレビドラマ・西遊記のオープニング曲
”THE BIRTH OF THE ODYSSEY”からスタート。このコンサートのクライマック
スは何といっても”ビューティフルネーム”だろう。
タケカワユキヒデが片言の中国語で一生懸命に観客に「次は一緒に唄いましょう!」と促す。
「再来一次!もう一度!」とうながされ戸惑う会場を埋めた人民服姿のオーディエンス。
「じゃ、次は男の人だけ!」「じや、次は女の人!」、こういうステージとの掛け合いに照れながら、
最後には大合唱。
”毎個孩子都有一個 漂亮的名字 漂亮的名字”
”Every child has a beautiful name, beautiful name, beautiful name”
このコンサートのNHKの特番を見たのは確か小6の頃だったように思う。小学生ながらテレビを見なが
らこの人民服の大合唱に胸熱くなったのを憶えている。
観客席の驚愕の溜め息と戸惑いそして照れ…そんな時代の中国ロックの黎明期の空気が感じられる歴史的
アルバムだと個人的には思っている。
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