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レコードプレイヤーの針が劣化し旧くなり、代えずにそのまま早、数年・・・。
暫くターンテーブルにレコードが乗ることはなかった。 近所のリサイクルショップで1万円で買った
DENONのレコードプレイヤーにSANSUIの今はなき、蜂の巣模様のクラシックなスピーカー。
どちらもドッシリと重く、重厚で今どきの軽薄短小の流れに逆行したシロモノもの。
いかんせん彼ら、やっぱりデジタルにはない、なんとも言えない温かい音を出してくれる。
特にジャズやアコースティック、60、70年代のロックの音はしっとりと落ち着きがあって良い。
CDが市場に登場してきたのは確か、82、83年くらいのように思うが、その頃はプレイヤーもソフトも
非常に高価で当時、中学生だった僕が買える代物ではなかった。それがCDの時代に変わる過渡期が88
か89年くらいだったように思う。
今さら笑えてしまう話しだが、僕は始めてその小さなキラキラ光る丸い円盤をプレイヤーにかけたとき、
裏返してレコードのようにB面を聴こうとしたことがある。ちなみにそのCDとはラフィンノーズ。
(照れ)「あれ?音でないなァ。」としばらく、ステレオの前でキョトンとしていたのは18くらいのこ
とだったろうか。
今ひとつ、迫力に欠けるCDのジャケットの大きさを不満に思いつつも時代の流れというもので、手軽さ
などに慣れて、今は何の違和感もないが、いかんせん、未だに昔、レコードで聴いていたアーティストの
アルバムをCDで聴くときだけは、大変な違和感を感じずにはおれない。 一番の不満はA面、B面が
繋がっていること。
CDが出始めの頃は「裏返す必要がない。」というラクなところがウケたのだが、昔ながらに「ここで
A面が終わって・・・。」と思っていると、突然、間もなくB面1曲目の曲が始まってしまう。このキモチ
の悪さといったらない。(分かるかなぁ?)
特にA面、B面でストーリー性とコンセプトを待たせているビートルズの「サージェント・ペパーズ」
以降のロック、プログレなどは正直、ぶち壊しですらある。
最初からCDで「後聴き」の後世の方たちには、このレコード世代のオヤジだけの持つ違和感は全く感じ
ないのかもしれないが−。
また、「飛ばし聴き機能」のついたCDはついつい、買ったばかりの新譜でさえも「この曲、ちょっと
イマイチ。」と思えば、次に飛ばして聴くのが、今の人の常になっているが、それもレコードだと、そう
簡単にはできない。一曲、一曲、一枚、一枚のレコードが大変貴重だったし、手間がかかるからこそ、
大事に聴いて、扱った。
と、レコードを暫くぶりに聴き、針を上げつつ、ひとり、オヤジは昔を回想したのだった。
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